私はですね、まず、こういう質問に対しては、「弘兼憲史の『黄昏流星群』を読め!」と思うんですよ。
黄昏流星群は、今50巻ぐらい出てる『課長 島耕作』の作者が描いてる恋愛漫画なんですけど。
それに出てくるヒロインが、全部40代50代60代のオバサンなんですよね。
それも、別にみんな吉永小百合のように美人とかではなくて、そこら辺にいる普通のオバサンで。
体系も崩れまくってて、下着もオバサンみたいなものをつけてる人が「恥ずかしい…。電気を消して…」とか言ったりしてるんですよ。
私はこれを最初読んだ時は、「弘兼さんは正気なのかな?」って思ったんですけど
でも、ずーっとずーっと続けてるから、たぶん正気なんですよ。
私が一番ショックだったのが、母親に「そういえば、黄昏流星群って読んだことある? あの漫画、面白いわよ」って言われたことですね。
「お母さん、あれにリアリティ感じてるのかよ~~~~~」って思って。
温井:
あぁ、なるほど。
うしじま:
50代の私の母親がリアリティを感じる漫画、黄昏流星群。
そこは考えたくなかった。
あとあんま聞きたくなかった情報です。
だけどですね、うちの母親は、それなりにキレイにしてるんですよ。
そんで、時々仕事先の人にも口説かれたりとかしてるっぽいんですよね。
「こんな長文のメールが来た」とか、そういうことをいまだに言ってるんで。
だから、あるんですよ!
全然ある。
他にも、ネットで見た新聞記事の転載なんですけど、「デイケアの車で一緒に乗る利用者のジジイが手を握ってくる」っていうことについて文句を垂れる68の女性とか。
あと、60歳の女性入居者をめぐって80代のお爺さんたちが殺し合いをしたとか。
そんな話しか聞かないんですよ。そんな話ばっかりなんですよ、世の中は!
っていうことはですよ?
人間、年を取ったからといって、植物のようになったり仙人のようになったりするわけじゃないんですよ。
いくつになったって性欲とか肉欲は必ずあって、それはその年代の中のカテゴリーの中で全然成立してる話なんですよ。
女の人が少ないコミュニティーに行くと、やっぱりすごくモテたりとか、その人を取り合って男たちが争いを起こして、サークルが崩壊したり。
そういう話は全然あるんですよ。
大学のサークルクラッシュみたいなことが、当たり前のように起こってるんです。
っていうことを考えるとですね、「そんなことに悩むよりも、自分をずっと小奇麗に保っておく方が有益なんじゃないかな?」って思うんですよ。
若い人はもうドンドンドンドン生まれてくるわけなんで、若い人と比較するのなんてあまり意味がないことで。
「同世代よりもマシ」とかの方に、ちょっと考え方を変えた方がいいと思いますね。
「同世代よりもマシ」の方が、全然いいと思います。
例えば40になって同窓会に行ったら、半分はハゲちらかしてますよ。
男は。
女の人も大体デブか、髪の毛が細くなってたりとか。
痩せててもガリガリになってたりとか。
たぶん、そういう感じになるんですよ。
「その時に、いかにシャイニングしてるか?」が重要だと思うんですよね。
温井:
シャイニング(笑)
・・・
うしじま:
だから、「執着心を和らげるためには?」じゃないんですよ。
あなたは一生、執着した方がいいんですよ。
“見た目”には一生、執着するべき!
そして、服装などには一生気を使うべきだし、年齢なんていうのは気にしないで着てるときの見た感じで「うん、似合わない」と思ったらやめる。
こういう客観性のほうがよっぽど重要だと思います。
やっぱりね、年を取ると似合わなくなってくるんですよ。
私も昔はロリータ服とか好きだったんですけど、今ロリータ服を着ると「うーん。なんか似合わないな」と思うんですよ。
そういうことなんですよね。
だから、その年齢年齢で似合う服っていうのがあるんで。
親子じゃないみたいな、“姉妹みたいな親子”とか、時々特集であったりしますけど。
二人とも『しまむら』の服を着てる45歳お母さん・中学生の娘とかを見ると、やっぱり45歳お母さんが安いしまむらの服を着てるのはヤバい感じがするんですよ。
お母さんは、しまむらのデザインでもいいんだけど、しまむらよりも仕立てがいいものを着てないといけないんですよ。
だから、そういうことですよね。客観性。
「若い子の服をそのまま着てもいい年齢じゃなくなる」っていう現象が実際にあるので。
あなたは今後も見た目に死ぬほど気を使って、執着をし続けるべきだと私は考えています。
・・・
うしじま:
きずぽんはどう思いますか?