未来へ伝える 私の3・11
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未来へ伝える 私の3・11

2013-08-07 23:34
    2012年3月31日 IBC岩手放送「大塚富夫のタウン」より
    大塚富夫『震災について皆さんからお寄せ頂いた手記を来週から放送します。本当、これはRadikoで全国の皆さんに聞いて貰いたいですね。それだけに残念に思います…』

    なぜIBC岩手放送の大塚富夫アナウンサーはこう語ったのか。

    それは震災直後の2011年5月頃から始まった「Radiko復興支援プロジェクト」を通じた被災地のラジオ放送局からの全国配信が、この2012年3月末で終わることが決まっていたからだ。当時は半年程度の予定が好評を博し2012年3月末まで延長された末でのことだった。

    奇しくもこの「大塚富夫のタウン」は2012年4月改編で放送時間が20分延び(13:00~15:20)延びた20分のうち大半を「体験手記 私の3・11」の朗読に充てることとなっていたのだ。

    東日本大震災が起きたあの日、起きてからどんなことが待ち受けていたのか。はたまた沿岸を襲った津波とどう向き合い避難生活を過ごしたか。更には震災を受けて感じたものは何だったのか…様々な出来事を手記として綴り、それを大塚アナウンサーが朗読するコーナーである。

    「大塚富夫のタウン」内では震災の後リスナーからそれと似た手記が時々届けられ朗読のように読んでいた時もあった。番組を知るリスナーからすればその延長線上にできたコーナーでもある。それだけに全国の皆さんに聞かせたいという思いが滲み出た言葉に感じられた。


    時は流れ2013年1月、YouTubeに1つのチャンネルが開設された。
    IBC岩手放送 6BOX
    ~IBC岩手放送が開局60周年となる2013年にYouTube上に開設した公式チャンネルだ。会社設立後の1953年12月、県域ラジオ局「ラジオ岩手」として放送を開始してからこの2013年に60周年を迎えテレビ放送の記録映像やオリジナル番組の映像を順次公開しつつある中、震災の被災地を意識してかニュース映像を軸に構成された「復興いわて」とともに、「私の3・11」が公開されたのだ。音声と静止画による動画だが、流れる音声は実際に「大塚富夫のタウン」で放送された内容となっている。

    そしてこの8月、竹書房から2冊のCDブックが発売された。
    未来へ伝える 私の3・11 ~語り継ぐ震災 声の記録」


    2巻構成で、1巻目は岩手県沿岸の市町村、2巻目は岩手県内陸と大船渡市・陸前高田市、それに宮城県からのリスナーに加え震災当時関東方面で地震に遭遇した県内リスナーからの手記で構成されていて、各々に添付されたCDには、この2冊の中に入っている手記から計21通について大塚アナウンサーによる録り直した朗読が収録されている。録り直したのはYouTubeにアップロードされた音声の音質が良くないことや、1通1通朗読するトーンやピッチが異なるためとのことだそうだ。

    手記に中には「私の3・11」内で実際に採用されたものに加え、「大塚富夫のタウン」の本編にて読み上げられた手記も確認できた。

    書かれた手記は「私の」3・11、つまり「個々の事例」である。テレビやラジオの報道ではとても描くことが出来ない「個々の震災の記録」が展開されている。


    1巻の最後に大塚アナウンサーがこのように締め括っているのでご紹介したい。

    「ところで、番組が本当に元に戻るのはいつだろう。サザンオールスターズの『TSUNAMI』が流れ、それにクレームが来なくなった時だろうか。そのとき、もちろん私は、もういない。」


    未来へ伝える 私の3・11 ~語り継ぐ震災 声の記録」
    編集・製作:IBC岩手放送
    CD朗読:大塚富夫(IBC岩手放送 アナウンサー)
    発行:竹書房
    定価:1巻・2巻とも各1,680円(税込)
    Anazon.co.jpでの紹介ページ
    IBC岩手放送「未来へ伝える~私の3・11」手記募集ページ

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