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記事 4件
  • 石破茂氏:いつでも政権を担う準備はできている

    2019-12-25 23:00  
    550pt
    マル激!メールマガジン 2019年12月25日号
    (発行者:ビデオニュース・ドットコム https://www.videonews.com/ )
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    マル激トーク・オン・ディマンド 第976回(2019年12月21日)
    いつでも政権を担う準備はできている
    ゲスト:石破茂氏(衆議院議員)
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     さる11月20日、安倍政権が在職日数で桂太郎政権を抜き憲政史上最長政権となったそうだが、長期政権のほころびがいたるところで見えていることは、もはや誰の目にも明らかだろう。いや、むしろ安倍政権は長期政権を維持するために、かなり無理な政権運営を続けてきた結果、今ここにきてそのほころびがいたるところで噴出しているということなのではないか。
     かずあるほころびの中

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  • 新田國夫氏:終末期に医療の出番はあるのか

    2019-12-18 20:00  
    550pt
    マル激!メールマガジン 2019年12月18日号
    (発行者:ビデオニュース・ドットコム https://www.videonews.com/ )
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    マル激トーク・オン・ディマンド 第975回(2019年12月14日)
    終末期に医療の出番はあるのか
    ゲスト:新田國夫氏(医師・新田クリニック院長)
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     厚労省が作成した「“人生会議”しとこ」というポスターに対して批判があがり、撤回されるという事態が起きた。「人生会議」というのは、医療関係者や家族とともに、終末期の医療や介護についての意思を事前に決めておくために行うACP(アドバンス・ケア・プランニング)の呼び方として、厚労省が昨年、検討会を開いて決定した表現だ。国民の間に理解が広がっていないため、普及のためのポスターが作られたが、患者や家族の気持ちがわかっていないと患者団体から批判があがり、取り下げる事態となったのだ。
     ACPは昨年、厚労省が公表した「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に初めて盛り込まれた。このガイドラインは、終末期の患者の人工呼吸器を外したことが明らかになった「射水市民病院事件」をきっかけに2007年に策定されたものだが、その後、高齢化がさらに進む中で作られた改定版に、欧米でも普及しつつあるACPの概念が取り入れられた。
     しかし、終末期になって“会議”という形で意思の確認をしたり、ましてや、それを国が奨励することについて、在宅医で臨床倫理学会理事長でもある新田國夫氏は首をかしげる。終末期は、病気や状態によって異なった経過をたどるが、がんの末期などについては、ある程度見通しがつくようになってきているが、それでも亡くなる直前まで、そうした情報を患者や家族と共有しないまま抗がん剤治療が続けられるようなケースもあると、新田氏は語る。 情報を共有し、本人の意思を確認し、その決断を理解し共有するためには、何か標準化された形ではなく、信頼関係のなかで繰り返し話し合いをする必要があると新田氏は言う。
     東京都は12月16日から救急搬送の際、ACPが行われている成人で心肺停止状態だった場合は、かかりつけ医に連絡をした上で蘇生を行わない運用を始める。ACPについて、患者・家族、そして医療関係者等が、共通の理解をしておかないと、現場が混乱するおそれもある。
     そもそも終末期に医療の出番はあるのか、どうすれば尊厳ある死を取り戻すことができるのかなどについて、在宅医療に携わり、在宅で数多くの看取りをしてきた医師の新田國夫氏と、社会学者の宮台真司氏、ジャーナリストの迫田朋子が議論した。
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    今週の論点
    ・本質が抜け落ちた「人生会議」の推進
    ・生命、生活、人生という観点で、人の尊厳を考える
    ・「医学的な最善」と「患者にとっての最善」を誰が判断するのか
    ・若い頃から「死」についての議論を
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    ■本質が抜け落ちた「人生会議」の推進
    迫田: いま国が「人生会議」を推進していることもあり、今回は終末期の医療について話をしようと思います。宮台さんは、終末期医療についてどんなイメージがありますか?
    宮台: 僕の母がガンで亡くなってから、10年少しが経ちます。そのときに、実際に終末期医療を経験して、どんな医療行為が母の心にいい意味で影響を与えるのか、ということをつぶさに見てきました。またそれとは別に、「人生会議」以前にもともと家族をどのように営んでおくべきなのか、という規範や道徳がなければ、ほとんど意味がありません。家族を支えるどんな関係が必要なのか、ということが抜け落ちたままで、言葉だけで「“こういう風に死にたい”と言っておきましょう」というのはくだらないと思いますね。 

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  • 松本俊彦氏:薬物依存症には刑罰ではなく治療が必要なことを知って欲しい

    2019-12-11 20:00  
    550pt
    マル激!メールマガジン 2019年12月11日号
    (発行者:ビデオニュース・ドットコム https://www.videonews.com/ )
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    マル激トーク・オン・ディマンド 第974回(2019年12月7日)
    薬物依存症には刑罰ではなく治療が必要なことを知って欲しい
    ゲスト:松本俊彦氏(国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部部長)
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     著名人による違法薬物事件が相次いで世間を賑わせている。
     無論、違法薬物は違法である以上、取り締まられなければならないし、誰であっても法に触れれば制裁を受けるのは当然のことだ。しかし、それにしてもわれわれの社会は薬物との向き合い方が、あまりにも旧態依然としていないだろうか。
     薬物、とりわけ「麻薬」と呼ばれてきた薬物は依存性があるため、日本では「人間やめますか・・・」や「ダメ、ゼッタイ」などの標語とともにそれを絶対悪と位置づけ、社会から隔絶する政策をとってきた。そして、それが一定の効果をあげてきたことも事実だろう。しかし、それは一方で、何かの間違いで麻薬にはまってしまった人の社会復帰、薬物依存症を克服することを困難にしている。
     国立精神・神経医療研究センターで薬物依存症の治療に取り組む松本俊彦氏は、薬物依存症は治療が必要な病気だが、日本では薬物に対する社会のスティグマがあまりにも強いため、薬物に手を出した人間は自ずと社会から排除されることになり、結果的に十分な治療を受ける環境を確保することが困難になっていると指摘する。その結果、一度薬物依存症になると、社会復帰が難しいために再び孤独な状態に追いやられ、結果的に薬物依存症を再発させるという負のサイクルを繰り返す人が後を絶たないのが実情だという。
     本来であれば、社会が「麻薬は絶対に手を出してはならない悪いもの」と位置づけることと、「薬物依存症は治療が必要な病気」であることを理解することは、両立し得る命題のはずだ。にもかかわらず、メディアが薬物事件で逮捕された芸能人が出演しているテレビ番組の放送を中止するなど、依然として「臭いものに蓋」をするかのような姿勢が当たり前のように横行しているうちは、依存症の問題と向き合えているとは到底言えないだろう。
     オピオイドの過剰摂取で既に40万人以上の死者を出し、今も400万人を超える依存症者を抱えるまでになっているアメリカも、麻薬問題が社会悪として政治利用され続けてきた結果、1990年代後半にオピオイドの蔓延が始まった時、社会がこれと正面から向き合うことができず、対応が後手後手に回った経緯があった。いみじくもアメリカで麻薬を決定的な社会悪と位置づける決め手となった政治キャンペーンのスローガンは1980年代初頭のナンシー・レーガン大統領夫人による「ジャスト・セイ・ノー」だった。そう、日本の「ダメ、ゼッタイ」はほぼその丸写しだったのだ。
     依然としてアメリカや日本は「ジャスト・セイ・ノー」や「ダメ、ゼッタイ」の世界観から抜け出せていないが、EUやカナダの一部の地域では薬物事件を犯罪化することをやめ、依存症者に対して置換薬物などを提供しながら薬物維持治療を継続的に行うハームリダクションという考え方が主流になりつつあると松本氏は言う。その結果、特にポルトガルなどで薬物の蔓延や依存症の減少に成功するなどの成果が報告されているそうだ。
     薬物依存症とは何か、いかにしてわれわれの社会に薬物に対するスティグマが醸成されたのか、メディアの薬物報道はこのままでいいのか、われわれの社会から薬物問題や依存症とどう向き合うべきかなどについて、松本氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。
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    今週の論点
    ・曖昧で誤解を招く「依存症」という言葉
    ・建て増しを続け、意味不明になった国内の取締法
    ・刑罰よりも治療が有効な理由
    ・間違いだらけの報道と、知っておきたい「ハームリダクション」
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    ■曖昧で誤解を招く「依存症」という言葉
    神保: 今回のテーマは薬物問題です。有名人の逮捕が相次いでいるから取り上げるというわけでもないのですが、僕がアメリカのオピオイド問題を取材していることもあって、社会のリアクションやメディアの報道も含めて、一度きちんと整理しておいたほうがいいかなと思って企画しました。宮台さんから、最初に何かありますか。
    宮台: この番組ではオピオイド問題についてもある種の社会現象として扱いましたが、僕はそれとは別に、ピエール瀧氏のコカイン所持問題で、ソニーがコンテンツの配信販売を停止したことについて抗議をするという活動をしています。 

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  • 5金スペシャル映画特集:映画が描く「絶望」の質が変わってきているのはなぜか

    2019-12-04 20:00  
    550pt
    マル激!メールマガジン 2019年12月4日号
    (発行者:ビデオニュース・ドットコム https://www.videonews.com/ )
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    マル激トーク・オン・ディマンド 第973回(2019年11月30日)
    5金スペシャル映画特集
    映画が描く「絶望」の質が変わってきているのはなぜか
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     月の5回目の金曜日に特別企画を無料放送でお送りする5金スペシャル。今回は定番となった映画特集をお送りする。
     今回とりあげた映画は宮台真司が選んだ『解放区』『よこがお』『ジョーカー』『アナイアレイション』の4作品。
     『解放区』は新進気鋭の太田信吾監督による初の長編劇映画で、半人前のドキュメンタリー作家がさしたる計画もないままいきなり大阪・西成のドヤ街に飛び込んで取材を始めた結果、そこに巣くう数々の闇に引き込まれていく様を描いた衝撃作品。大阪市からの助成金の返還を余儀なくされたことでも話題となった。
     『よこがお』は『淵に立つ』『海を駆ける』の深田晃司監督による社会の不条理ぶりを問う作品で、訪問看護婦の主人公が理不尽な理由から自分の人生が破滅へと追い込まれていく様が描かれている。
     『ジョーカー』はこれまでハングオーバーシリーズなど娯楽作品を手掛けてきたトッド・フィリップス監督による話題作で日本でも広く劇場公開されているが、ホアキン・フェニックス演じる寂しい中年男が、本来は悪人ではないにもかかわらず偶然の出来事をきっかけに悪のカリスマへと変貌していく。その様は、善人と悪人を分かつ線が非常に脆弱であると同時に、実は単なる偶然の産物に過ぎないことを痛感させる。
     『アナイアレイション』は『ザ・ビーチ』や『エキス・マキナ』のアレックス・ガーランド監督によるネットフリックス配信の作品でベストセラーとなったSF小説『サザーン・リーチ』を実写映画化したもの。主演のナタリー・ポートマン演じる生物学者が突如出現したエリアXという未知の空間に足を踏み入れると、そこではこの世の終わりを予言させる現象が展開されていた。この作品にはこの世の終わりが描かれているにもかかわらず、それをありきたりの恐怖感や絶望感をもって迎えるのではなく、「それもありかも」と思わせるような問題提起が行われている。
     長らく映画は善玉と悪玉を明確に識別可能な状態を作った上で、最後は必ず善が勝利する勧善懲悪ものが基本だった。また、この世の終わりというのも、悲惨で悲しいものとして描かれてきた。しかし、ここに取り上げた作品に共通して言えることは、善と悪などそう簡単に識別できるものではないし、割りきれるものではないということではないか。それでもその中で人々は生きていかなければならないし、人類も生態系も地球もその矛盾の中で存在し続ける。そうした矛盾した不条理な世界との向き合い方を考える上で、今回の4作品はさまざまなヒントを提供してくれているのではないだろうか。
     なぜ今、善悪やこの世の終わりとの向き合い方が変わってきているのかなどについて、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
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    今週の論点
    ・助成打ち切りの衝撃作『解放区』と、社会の脆さを描いた『よこがお』
    ・鋭い社会批評としての『ジョーカー』
    ・終末論的映画『アナイアレイション』と『メランコリア』の共通点
    ・「絶望」が足りないから、人はクズになる
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    ■助成打ち切りの衝撃作『解放区』と、社会の脆さを描いた『よこがお』
    神保: 今日は11月29日で5回目の金曜日、今年最後となる無料放送回の「5金」です。今回も普通の映画特集ではなく、宮台さんがピックアップしたちょっと面白い作品をご紹介したいと思います。ネタバレありなのでご注意ください。 

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