どのコンテンツも「優しさと理想」を売る時代が来ているというお話。
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どのコンテンツも「優しさと理想」を売る時代が来ているというお話。

2019-10-03 07:00
  • 21


この前、ワイドナショーで‬指原莉乃さんが‬
‪「最近の芸人さんとかって
貶し合う関係より、仲良い方が人気ある。‬
‪あれなんでですかね?」‬
‪的な事をおっしゃってました。‬

前から書こうと思っていた
「テレビ離れした世代が求めているコンテンツ」
に対する自分の答えと重なる部分があったので
良い機会だと思いPCに向かっている次第です。

なお、僕の勝手な推測によるものなので
めちゃくちゃ見当違いかもしれません。
ご了承ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①SNS×スマホが作った「監視社会」
②日常に疲弊する世代が求める「理想体験」
③「テレビ世代」と「ネット世代」の違い
④エゴをさらに求めない若者たち
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

SNS×スマホが作った「監視社会」

2010年以降。SNSやスマホの普及により
僕らは簡単に「情報」を
手に入れる事ができるようになりました。

それは「美味しいお店を探す事」や
「より安く商品を買う事」などを簡単にすると同時に、
「いけないことをしている人」を晒し上げて
社会的に制裁を加える事、を可能にしました。

冷蔵庫に入る店員、七味の容器を鼻に入れる学生。
炎上の例は多岐に渡り、あっという間に社会は
「監視し合う環境」
へと様変わりしました。

どれだけ些細な「いけないこと」でも叩かれるようになり
これ以降、芸能人の不倫などが炎上するようになりました。
また人々も気を使うようになっていきます。

自転車の2人乗り、未成年飲酒、浮気
空き地などへの不法侵入、信号無視…

誰もが人生で1度はやりかねないような事でも
やらないように、バレないように、写真を撮らないように。

生きていく日々自体に気を使うようになった人々は
確実にストレスを感じ、精神的に疲れていきます。

日常に疲弊する世代が求める「理想体験」

‪インスタで映える写真を撮る人たちが増えました。‬

カラフルな食べ物、キラキラしたアクセサリー、
ランドマークを背景にポーズを決める自分。

スマホが撮影する写真は
画質の高さと加工による幻想的な雰囲気で
理想的な生活を自分が送っている、かのように
一瞬でも錯覚させてくれます。

「いいね」の数は、自分の人生を肯定させてくれます。


異世界転生モノの本がヒットし始めました。

普段は冴えない会社員が事故死…
するとゲームで見たような冒険の世界へと転生。
皆が持つような「一般常識や勤勉な性格」等で
「無双できる」ような物語が人気です。

死ぬ前は自分と似たような一般人。
しかし、異世界の登場人物からは
主人公が絶賛、尊敬される。
もしかすると冴えない主人公に
自分を重ねて夢を見ている、のかもしれません。

この生活を離れて「自分に優しい環境」へ行きたい。
言い換えれば現実では夢を持てないのかもしれません。

「テレビ世代」と「ネット世代」の違い


年金問題、少子高齢化、増税…
未来とお金に不安を抱えて育った世代に
監視社会という環境がぶつかった結果、
日々触れるコンテンツだけでも
現実を忘れて「理想的な自分」になれるよう、
一瞬でも「自分に優しい世界」へと身を置けるもの。
それを無意識で求める世代になっていきました。

一昔前の世代、
欲求に素直で今よりも自信があった親から上の世代。
あの頃の消費者がテレビやコンテンツに求めたのは
「刺激的なもの」「非日常」でした。
欲求に従順で、いわば「正」を求める世代です。

対して今の若い世代は、なるだけストレスから離れたい
「負」を求めない世代です。
リスクがあるものには触れようとしません。
特に人間関係の不仲なんてのは
「負そのもの」かつ「現実そのもの」です。
ゆえにコンテンツには、なるだけその側面を求めません。

最初に書いた所へ戻ってきますが、
ゆえに芸人コンビも仲が良い人達を見たいのです。
選択肢が多様にある中でわざわざ不仲を見る必要がないのです。

エゴをさらに求めない若者たち

シリーズ作品、小説の映画化、漫画の実写化。
ネットで評判が見える昨今、
「作品愛が無い」と炎上する作品が多々ありますが
それを生んでいるのはクリエイター達のエゴです。

「前回とは全く違う展開にしよう」
「10周年作品だから裏切ったものにしよう」
「映画の尺に合わせて原作からこのキャラ消そう」

全国のクリエイターさん。
今の時代、フルでエゴを発揮していいのは
「オリジナル」「初回」だけです。
作品を見に来る人達の中で1番、熱量が高いのは
「原作ファン・シリーズファン」です。
そこを第一に考えて作るのが最優先です。

昔も叩かれたでしょう。
しかし今叩く若者の層は前述の通り「負」を嫌う層です。
SNS効果も相まって更に叩かれます。

本当に作品でエゴやりたいだけなら
ネットへの動画投稿で欲求を済ませましょう。
それを見るのは「あなたのファン」ですから。
「原作のファン」はあなたのエゴを見に来たんじゃありません。

ーーーーーーーーーーあとがきーーーーーーーーーー


この前、風邪を引いた時に近くの病院を検索すると
「A病院★4.4 B病院★2.9」
みたいな評価が出ていて
「病院すらコンテンツとして評価されてきていて、
優しさを装ったり、誠実な対応をしないといけないのか」
と思うと同時に、
「そこで働く人々って昔より疲れるよね…」
と、息苦しさが倍でのしかかってるのだなぁと感じました。

ネット監視されるこの環境になってまだ数年。
これが向こう20年、30年と続いていくと
僕らはどういう限界を迎えるのでしょうか。

そしてその時代に求められるコンテンツは
どういうものに変化しているのでしょうか。


倭寇(わこう)


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他11件のコメントを表示
×
正しく同じような現代社会の見方をしていました。自分は、現代社会か一昔前の社会、どちらかというと、一昔前の社会の方が、監視し合う、正しく戦時中の隣組みたいな関係がなく、みな欲望に忠実で、活気があったと思います。どうも現代社会ではそうは行かず、色々オブラートに包んだ行動をとる必要があるというところが、生きづらさに繋がっているとも思います。現在やっと15歳になった若者の意見ですが、この文章にはとても共感出来ました。
3ヶ月前
×
確かに現代のネットの世界ってとっても息苦しいものです。昔はみんながキラキラしてて楽しそうで、『自由』はこういう所にあるのかなって思ってたら何かの路線に外れると叩かれる、なにかの規約にそわないで少しだけ派手にしても叩かれる。叩いては叩き返しの世界へと変わりました。
私にとっての理想郷はきっと『わかってくれる人がいる世界』だったのかもしれないと軽く叩かれた時に思いました。
文章にとても共感できませ
3ヶ月前
×
すごく分かる。コンテンツの話ではないけど、よくお年寄りが「最近の若者は」というのは正に「負を求めてない」つまり「負から逃れようとする」姿を見て言ってるんだろなぁと感じました。
3ヶ月前
×
あまりSNSには積極的な方ではないためかもしれませんが、大して変わってないと感じます。
「赤信号、皆で渡れば怖くない」が「赤信号渡り、皆で批判すれば怖くない」になっただけじゃないかな、と。
どちらにせよチキンか負け犬の考え方ですが、一利もない悪しき慣習を数任せにゴリ押しする位なら、上っ面でも正義感とか理想に価値を見出す方がマシだと思います。
3ヶ月前
×
みんな深く考えすぎじゃないですかね?別になんでもいいと思います。
まぁ、そう言うと非難されたり馬鹿にされたりするのかもしれないですけど
そんなに悩むのは思春期の時だけでいいと思いますよ。
悪い方向ばかり考えても仕方無いですし、ただの個人がどうにかできることではないので
良い方向を見つけるようにして人生をなるべく楽しみませんかね。
3ヶ月前
×
今年30代になった者です。ちょうど私はネットの発達とともに生きた世代なのですが、それこそ十年前からは想像も出来ないほどの多様化が進んだ反面、息苦しさや監視された人間関係にはとても共感します。
末尾の病院なんか特に感じます。先日とある病院に対するコメントで「〇〇(精神薬)の薬が欲しかったのに処方してもらえなかった!」と星1をつけている方がいました。その星1をつけただけで病院の全体評価は星3に。
記述がないだけでもしかしたら医師と患者のコミュニケーションによって救われたと感じた、この病院で良かったと感じた方がいらっしゃるかもしれない。しかしたった一人の評価でだだ下がりです。
もちろん今ほどネットの発達してなかった頃はヤブ医者と呼ばれるような病院が多数存在しましたし、私もそれらによって大変な目にあったので、多数の評価の目というのは指針として参考になります。
ですが、数字では測れない多くの医者と患者の関係、思いは必ずあるはずです。
数字上では見えない人の繋がりが見えなくなったこの時代はどうなっていくのだろうと、また今の学生は私の世代以上にいじめの複雑化、深刻化で息苦しさを感じているのではと考えてしまいます。
3ヶ月前
×
「ネット監視されるこの環境になってまだ数年。これが向こう20年、30年と続いていくと僕らはどういう限界を迎えるのでしょうか。」

既に限界は表れ始めている。
SNSを頻繁に使う人は、そうでない人に比べて優位に鬱になりやすいという研究結果がある。
それ以外にも、承認欲求を掻き立てられたりと、精神衛生上の有害性が明らかになりつつある。

常に他人の生活(しかも、加工し理想化された)と比較され、「いいね」によって他人からの評価が定量的に可視化される。
しかも、SNSで拡散するのは、基本的に強い感情を喚起するもの。喜怒哀楽の喜ばかり拡散するならまだしも、現実には怒りや不満も多く拡散する。
そんな情報に触れ続けていたら、精神的に疲弊するのは当たり前で、人々が「優しさと理想」を求めるのも無理はない。

人類はSNSのあり方を再考すべきだろう。リツイート機能を実装したエンジニアは「4歳児に銃を与えるようなものだった」と悔やんでいるし、「いいね」も承認欲求を掻き立てる装置に成り果てた。人体に害を与えうる酒やタバコが年齢規制され、課税対象となっているように、SNSにもそういった措置が必要な時期に来ていると思う。
3ヶ月前
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アニメやマンガには興味ありませんが別の界隈におり、常にそのコンテンツのTwitter、Instagram、YouTube、掲示板を監視し今起こっていることを把握しています。そのコンテンツは物理的に狭い場所にも関わらず、色んな人が集まってくるのでほぼ毎日のように晒されて叩かれている人がいます。
その場所は世界中から非日常を求めて人が集まる場所なので矛盾していると思いますが、私にとっては電車の中より現実的で目立つことは出来ない、なんなら友人との会話の内容も気をつけなければならない、ドロドロしたところだと感じています。
3ヶ月前
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ユ ア ス ト ー リ ー
3ヶ月前
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すごく共感しました。
昔と同じ感覚で現代を生きている人がどの業界にも多いなと最近感じています
倭寇さんは時代を見て、分析されているんだなって思いました
動画いつも楽しみにしています
3ヶ月前
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