• 本紹介【ベーシック経済学 次につながる基礎固め 新版 有斐閣アルマBasic】

    2020-11-18 12:03
    ベーシック経済学 -- 次につながる基礎固め 新版 (有斐閣アルマBasic)

    発売日 : 2018/12/20
    単行本(ソフトカバー) : 454ページ
    ISBN-10 : 4641221235
    ISBN-13 : 978-4641221239
    出版社 : 有斐閣; 新版

     関数や限界何とか率がとっつきにくい「経済学・入門 第3版 2013(有斐閣アルマ)」と比べて、このベーシック経済学は読み易いと感じた。ただ、どっちかを読めばいいとは思わない。
     消費税に関して、入門は肯定的でベーシックは否定的だった、ベーシックの消費税を詳細分析した記述は有用だと思う。

     マクロ経済学でGDP概念の詳細と長期均衡においての長期モデル理論が非常に興味深かった。
     特に長期モデルと短期モデルの丁寧な比較検討は非常に分かり易くて面白い。

    ■経済学の思想
     教科書経済学の根源的な思想として、反拡張主義思想があると思われる。
     経済成長を求めるというのは悪く言えば拡張経済的であり、拡張主義的な思想である。
     経済の停滞や成長の鈍化というのは悪であるものの、しかし良く言えば安定やちょうど良い経済の大きさとも考えられる。
     初めに経済学は拡張主義的な学問でなければならないという思い込みがあった。
     しかし、教科書経済学から感じられる思想は、反拡張主義的で「ちょうど良い経済の大きさ」を目標としている思想と思われる。
     なぜ反拡張主義的なのか。
     経済の拡張というのは功はあるが、戦争に結びつく罪だからだと思う、拡張主義というのは、拡大主義や覇権主義とよく似ている。
     第一次世界大戦から第二次世界大戦でも、その前の戦争でも、拡張主義や経済の拡張は戦争の要因となった。
     拡張経済は総力戦に利用され戦禍の未曾有の拡大をもたらした。反拡張経済主義は平和的、宇宙船地球号的であり、すなわち反戦なのである。

     反拡張主義的思想を具現化する上で、ちょうど良い経済の大きさにしたい」という、すでに決まっている結論から逆算して経済理論を構築したのではないか?という疑いを持った。
     経済成長だけでなく、望むべき経済とは何なのかという思想の議論こそ、これからもっと必要なのかもしれない。

    ■単純化した仮定なのか、作為的な仮定なのか
     経済の利子率を1種類、貨幣を1種類と単純化して仮定するのは無理がある、それによって理論の結論が変わってくる。
     少なくても、コールレートと市中銀行の貸出し金利の2種類、マネタリーベースとマネーストックの2種類だけでもだいぶ結論が違うと思われる。
     「コールレートとは銀行同士で貸し借りをする利子率のことです。日本銀行はこの利子率に影響を与えることを通じてほかの利子率にも影響を及ぼします。」と記述されているが、金融自由化と金融規制緩和によって、コールレート操作によるほかの利子率に対する影響力は疑わしい。

    ■経済全体の貨幣総量が極めて固定的、外生的貨幣供給
     教科書経済学では、経済全体の貨幣総量である「貨幣ストック」が極めて固定的である点に疑問をもった。
     基本的には貨幣の供給ルートは2ルートのみで、政府の金融政策による外生的貨幣供給と総貯蓄額の増加、なお拡張的財政政策では貨幣量は増加しないらしい。
     投資などで資金の借入れをすると「貨幣ストック」が減少して利子率(金利)が必ず上昇する。それは借入れを制限し、つまり投資を大幅に制限することになる。
     また、国債を発行するために政府は民間から借入れをするらしいので貨幣ストックが減少することでクラウディングアウトして利子率が上昇する、利子率の上昇は、拡張的経済政策の効果を無効にするなどの、主張を可能にする。
     このように固定的な貨幣ストックの考え方は経済成長を阻害して、政府投資や民間投資による生産性の向上などをするにあたって、そのほか色々な弊害を生じさせる結論を導く。
     貨幣ストックが固定的ならびに貨幣が固定的であることが、経済の停滞を可能にする。
     またそれはサプライサイド経済学やマネタリストの源泉となり、反拡張主義的な「貨幣の中立性」を生じさせる。

    ■教科書経済学に反する、MMTの内生的貨幣供給の魅力
     内生的貨幣供給は、銀行貸出し・信用創造による貨幣供給を主張する、それには魅力的な性質があると感じる。
     信用貨幣の資産(債権)と負債(債務)は、物理学の物質と反物質の性質に似ている、同時に発生して互いに打ち消しあって消滅する、資産(債権)と負債(債務)も同時に発生して互いに打ち消しあって相殺される。
     それが無数に発生しては消滅を繰り返すことで、現実世界に大きな力を及ぼす。
     物質と反物質の対称性バランスが崩れると、消滅せずに物質が世界に残るらしい、資産(債権)と負債(債務)もバランスが崩れた状態、一方に政府債務があり、民間には資産として貨幣が流通している状態と似ている。
     「無数に発生しては消滅するクレジットが経済へどう影響を及ぼすか」という様相は非常に魅力的に感じる。
     内生的貨幣供給は総生産を超える需要(消費)と投資を可能にする、それは容易にGDPギャップを生じさせる、経済の需要過剰状態が経済成長を促す。
     主権貨幣を確立する管理通貨制度と、信用貨幣を確立する銀行制度は、貨幣に拡張性を与える、それは拡張経済を可能にする。
     貨幣ストックが拡張的ならびに貨幣が拡張的であることが、経済に拡張する性質を生じさせる、それが資本主義のダイナミズムであるように思われる。


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  • 本紹介【経済学・入門 第3版 2013(有斐閣アルマ)】2/2

    2020-11-05 20:18
    経済学・入門 第3版 (有斐閣アルマ)

    発売日 : 2013/5/25
    単行本(ソフトカバー) : 458ページ
    ISBN-13 : 978-4641220041
    出版社 : 有斐閣; 第3版


    看破しなければならない重要な箇所を簡略化して記載する。

    ■経済学上の収穫逓減の仮定に関しての記述(抜粋)
     資本の投入量を一定として、労働の投入量を1単位増加させたときの生産物の増加分を、労働の限界生産力MPといい、ここではMPLと書く。労働の限界生産力は一般に資本の投入水準に依存する。同様にして資本の限界生産力をMPkと書く。
     生産要素の投入量が増加するにつれてその生産要素の限界生産力が低下するような状況を、限界生産力が逓減するという。
    ーーーーー
     両国において、生産要素として資本と労働が用いられ、資本の限界生産力は逓減する。
    ーーーーー
     規模に関して収穫不変すなわち1次同次であり、また各生産要素の限界生産力は逓減する。
    ーーーーー


    ■国民所得決定の理論であるIS曲線とLM曲線によるIS-LM分析
     財市場の均衡条件はI(投資)=S(貯蓄)であり、この等号を満たすような国民所得と利子率の組み合わせをIS曲線という。
     貨幣市場の均衡条件はL(貨幣需要)=M(貨幣供給)であり、この等号を満たすような国民所得と利子率の組み合わせをLM曲線という。
     IS曲線とLM曲線との交点は財市場と貨幣市場を同時に均衡させる国民所得と利子率を表している。(物価を一定とする)
     ・財政政策による政府支出(国債発行に基づく借入れ)の増加は、IS曲線の右方シフトによって表され、一般に国民所得と利子率はともに増加する。
      IS-LM分析の結論は、財政政策の効果として、利子率と国民所得がともに上昇する。
     ・金融政策(中心となるのは公開市場操作)による貨幣供給量の増加は、LM曲線の右方シフトによって表され、一般に国民所得は増加し利子率は低下する。
      IS-LM分析の結論は、金融政策の効果として、利子率は低下し国民所得は上昇する。


    ■一般的な金融政策の主要な目的3点
     ①物価の安定
      物価水準の変動は、所得分配に与える効果などを通じて人々の生活や企業活動に大きな影響を与える。とくに消費者物価の安定は、所得分配の公正さの基礎となる。
     ②完全雇用の実現
      財政政策のひとつの目的と同じであるが、金融政策の目的としては比較的新しい。この完全雇用の実現は、しばしば物価の安定とは二律背反の結果をもたらす。
     ③国際収支の均衡
      一国の大幅な黒字は、他国にとって失業の増加となり貿易摩擦が生じる可能性が高く、長期的にみて国際収支の均衡が望ましいであろう。


    ■インフレーションと合理的期待
     貨幣市場の均衡を、名目値を物価水準で割った実質値で考えて、IS曲線とLM曲線との交点で決定される所得水準と、物価水準との組合せを総需要曲線という。
     利益最大化の条件である、実質賃金と労働の限界生産力との均衡化を満たすような、所得と物価水準の組合せを総供給曲線という。
     総需要・総供給の交点で、均衡所得と物価水準が決定される。
     貨幣賃金上昇率と失業率との関係を示すフィリップス曲線から、インフレ率と所得との関係を示すインフレ供給曲線が導かれ、実質マネー・ストックの変化による総需要曲線のシフトから、インフレ需要曲線が導かれる。
     インフレ需要・供給曲線の交点で、短期均衡インフレ率と所得水準が決定される。
     短期均衡が完全雇用に対応していないときには、長期均衡への調整がなされる。

     合理的期待仮説とは、各主体の形成する期待が、平均値としてみて正しいとする考えであり、いくつかの前提のもとで、裁量的な財政政策は有効でないと主張する。

    ■インフレ供給曲線
     フィリップス曲線は、賃金上昇率と失業率との経験的な関係を表しており、物価の安定と完全雇用の二律背反を示すものとされている。
     貨幣賃金の上昇率と失業率との経験的なデータから求められた関係が、フィリップス曲線である。貨幣賃金率の変化が一般的な物価水準の変化に対応すると考え、物価上昇率と失業率との関係を示したものが、物価版フィリップス曲線である。
     後述する自然失業率unよりも低い水準では賃金上昇率は正であり、自然失業率よりも高い水準では賃金上昇率は負である。
     賃金が変化すれば、その影響を受けて製品価格が変化すると考えるのは自然である。
     たとえば企業が費用に一定の利潤率を掛けて価格を決定するマークアップ原理を採用しているような場合である。このときには、賃金が労働市場の需給ギャップを反映して変化すれば、製品価格も同率で変化するであろう。
     したがって、そのことから物価上昇率と失業率の関係を表すフィリップス曲線が求められる。
     フィリップス曲線の「インフレーション」と「失業率」のトレードオフ関係を「失業率」と「超過総供給」の間のトレードオフ関係に置き換えるような変換は、オーカンの法則と呼ばれる。
     オーカンの法則はY-Yf=φ(u-un)と示され、φ>0である。
     ここでuは失業率、unは自然失業率、Yは総供給、Yfは自然失業率に対応する総供給である。
     自然失業率とは、競争的経済において長期的に成立する傾向をもつ失業率で、構造的失業と摩擦的失業のみを含み、非自発的失業は含まれない。
     ~省略~物価水準の上昇率と総供給との関係を表したものがインフレ供給曲線と呼ばれる。インフレ供給曲線の基本的な考え方はフィリップス曲線と同じである。~省略~

    ■合理的期待仮説の政策的意味と前提
     マクロ合理的期待仮説の結論を要約すると、次のようになるであろう。
     人々が貨幣供給量の増加率といった金融政策を正しく予想すれば、金融政策が実質所得、失業率に与える効果は短期的にみてもまったくない。
     景気変動は、天候、戦争などの不確実な攪乱項によって、説明される。
     金融政策がなぜ無効かといえば、~省略~すなわち、人々がもしつねに金融政策当局の貨幣供給量の増加率を前もって知っているとすれば、どのように貨幣供給量の増加率を動かしてもそれが実質所得に与える効果はまったくないのである。
     なぜ財政政策は無効なのであろうか。たとえば、赤字財政支出を貨幣の印刷ではなく、国債の発行によってまかなうとする。
     合理的な人々は、かならずその利子支払いおよび元本の償還が、予想される将来の増税によって相殺されると考えるはずである。
     人々にしてみれば、国債の発行は将来の増税である。したがって、人々はその分、現在貯蓄をし、自らの保有する総資産額は変わらず、総消費額も不変であろう。国債の発行は租税支払いの延期であり、実質的影響は与えない。
     国債の現行利子率で割り引かれた将来の租税の現在価値が一定として与えられているかぎり、その租税がいつ賦課されるかは、まったく問題にならなくなるのである。


    ■国際マクロ経済学
     固定相場制のもとでは中央銀行は、外貨が持ち込まれたときには自国通貨に交換する義務を負っているので、マネー・ストックは内生変数である。この場合、拡張的な財政政策は所得を増加させるが、金融政策は所得水準には影響を与えない。
     変動相場制のもとで物価水準を一定とすると、拡張的な財政政策は無効であるが、金融政策は所得水準に影響を与える。物価水準が変動する場合には、実質為替レートを考慮しなければならない。
     物価水準の調整が十分に速ければ、長期的には完全雇用所得が達成される。完全雇用均衡にあるときには、金融政策は所得水準や実質為替レートに影響を与えず長期的に中立である。

     一般に資本は、利子率の低い国から高い国へと移動する。
     ・変動相場制のもとで財政政策の効果
      拡張的な財政政策がとられた結果として実現する均衡利子率は国際利子率よりも高いので資本が流入し、自国通貨に対する需要が高まるため、内貨建ての為替レートは下がり、経常収支は減少する。したがって財政政策は所得水準に対する影響をもたず、変動相場制のもとでは無効である。
     ・変動相場制のもとで金融政策の効果
      拡張的な金融政策がとられた結果として実現する均衡利子率は国際利子率よりも低いので資本が流出し、自国通貨に対する需要が減少するため内貨建ての為替レートは上がり、経常収支は増加する。したがって金融政策は所得水準に対する影響をもち、変動相場制のもとでは有効である。
      国内物価水準を考慮すると、国内物価水準の調整速度が十分速ければ、完全雇用所得が長期均衡として達成される。経済が完全雇用均衡にあるときに、拡張的な金融政策がとられると、物価水準と為替レートなどにより調整された結果、最終的には所得水準や実質為替レートに変化はなく、金融政策は長期的に中立である。

  • 本紹介【経済学・入門 第3版 2013(有斐閣アルマ)】1/2

    2020-11-05 19:59
    経済学・入門 第3版 (有斐閣アルマ)

    発売日 : 2013/5/25
    単行本(ソフトカバー) : 458ページ
    ISBN-13 : 978-4641220041
    出版社 : 有斐閣; 第3版


    ■日本をめぐる国際環境
     19世紀中葉から20世紀にかけてのアジアと欧米列強との関係を端的に表したことばとして、福澤諭吉は「自国の富強なる勢いを以って貧弱な国へ無理を加へんとするは、いわゆる力士が腕の力をもって病人の腕を握り折るに異ならず、国の権義において許すべからざることなり」と巧みな比喩を用いながらも、日本のとるべき確固たる指針を述べている。
     近代科学に基づいた強大な経済力そして武力を手段とした西洋諸国による東洋の植民地化・支配は許されないことであり、日本の独立を維持することが喫緊の課題であったのである。
     その課題に対する答えとしての、当時の日本における国家意思の基本は、富国強兵・殖産興業であった。
     独立を保つために直接かつ緊急に必要なものが強兵、強兵を実現する手段が富国であり、天然資源に恵まれない日本が富国を実現するための万策が殖産興業である。
     すなわち、政府が主導して工業化を進める「開発主義」を基本的な戦略として、強力に展開してきたのである。
     そのためには科学技術の修得が必要であり、また勤勉さと公正な取引の基礎となるある種の倫理観も必要であった。
     ところが、殖産興業に必要な科学技術は白人以外には修得できないというのが、その当時の常識であった。
     「西洋」と「東洋」との差は、もって生まれたものであると、世界のほとんどの人が考えていたのである。
     しかし日本人は違っていた。
     貧富強弱はもって生まれた差ではなく、学問をしたかしないかの差であるととらえた。福澤諭吉はさらに続けていう、「我日本国人も今より学問に志し、気力をたしかにして先ず一身の独立をはかり、もって一国の富強を致すことあらば、何ぞ西洋人の力を恐るるに足らん。道理あるものはこれに交り、道理なきものはこれを打払わんのみ。一身独立して一国独立することはこのことなり」(学問のすすめ)
     ここに近代日本の行動原理が凝縮して述べられている。
     独立を維持することの重要性と困難さ、独立を脅かす存在に対する危機感は、現代のわれわれにはなかなか想像できないであろう。
     しかしそこを理解しなければ近代日本の行動を正しく評価することはできないのである。


    ■人種平等主義の理想と現実
     20世紀前半までの国際社会を特徴づける根本的な制度的特質の1つとして、欧米社会で公然ととられてきた人種差別政策があげられる。
     コロンブスの新大陸「発見」以来の400年間は、白人が有色人種の土地を植民地化してきた歴史があった。
     そうしたなかで行われた1904年~05年の日露戦争の世界史的意義は、白人が有色人種を一方的に搾取支配してきたコロンブス以来の歴史の方向を変える分水嶺をなしたことであったといえる。
     そして、世界中の有色人種の人々が頭のなかにもっていた白人に対するイメージを、根こそぎ変えてしまったのである。
     しかしながら制度的な人種差別は続き、1919年1月より開催された第1次世界大戦後の講和会議において、日本より国際連盟規約中に人種平等主義を挿入することを提案したが、賛成国の方が多かったにもかかわらず、アメリカ大統領ウィルソンは、全会一致で決めるべきだとして、この案を潰したのである。
     その後1924年に、アメリカでは日本人移民を排斥する「絶対的排日移民法」が成立している。この法律は、それまでの排日法が州法であったのに対して連邦法であり、同時期にヨーロッパからの移民は毎年何十万人と受け入れていたにもかかわらず、国家全体として日本人移民を排斥することにしたのである。


    ■ブロック化した戦前の教訓と自由貿易体制の意義
     世界大恐慌の始まった1929年にアメリカでは、1000品目以上の輸入財に最高で800%を超える関税を課すホーリィ=ストーム法が議会を通過し、翌30年に成立した。
     他方、1932年にはオタワ会議で、イギリスは植民地との間では関税をほとんどなくすが、域外に対しては高率の関税をかけることなどを決定する。
     これらが、自由貿易体制の崩壊とブロック経済化を決定的にしたとされる措置である。

     先進資本主義諸国が恐慌から自国経済を保護するために、それぞれ植民地、半植民地を含めて形成した自給自足的なブロック経済を、アウタルキーと呼んだ。
     つまり資源をもてる大国の保護貿易主義のことであり、それが可能な国と不可能な国との決定的な差異を当時の日本国民が実感していたことが指摘されている。
     開戦の要因とされる日本の窮乏化は、英米をはじめとする列強がアウタルキーを形成し始めて資源の囲い込みに入ったからといえる。
     戦争の本当の原因がこれであったことは、アメリカもイギリスも、後に気がつくのであり、戦争が継続しているさなかに、英米主導によりブレトン・ウッズ体制がつくられたのである。