おすすめの本の紹介:富国と強兵~地政経済学序説~
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おすすめの本の紹介:富国と強兵~地政経済学序説~

2019-08-25 20:27


    富国と強兵
    著者:中野 剛志

    単行本: 638ページ
    出版社: 東洋経済新報社 (2016/12/9)
    言語: 日本語
    ISBN-10: 4492444386
    ISBN-13: 978-4492444382
    発売日: 2016/12/9

     昨今話題沸騰のMMT現代貨幣理論と同じく「信用貨幣論」と「国定信用貨幣論(表券主義)」を説明する、通貨の現実を応用した領土性や国境の意義を説く、またケインズ系経済学と自由貿易主義・新自由主義など対比させて歴史や主導権争いも書かれている。
     国家と国民・領土と国境・権力と個人の概念などを歴史から学べる、我々が現在苦しめられている市場原理主義・グローバリゼーションの影響を分析するには「そもそも人間とは市民とは集団とは組織とは共同体とは、なんなのか?」を社会科学的に把握する必要があるようです。
     経済の活動を静的に、人口・領土・地理で決定されるかのような固定観念を一蹴してくれる、国民経済の国民的自給の重要性など、現在日本の抱えている問題例えば、賃金の伸び悩み、技術革新や生産性の鈍化、国民所得の減少、労働分配率の低下、格差の拡大、財政健全化、小さな政府、労働市場、為替、金利、貿易依存、インフレ、デフレ、規制緩和、自由化、金融化、オフショアリング、民営化...等々を「なるほど、そうだったのか」と納得させてくれる。
     戦争動員力とナショナリズムに関しても包み隠さない表現は苛烈だ、特にナショナリズムを人工物と人間の原始的本能に言及するくだりは抵抗を感じる部分もある。
     地政経済学は地理や経済、国際情勢、国家運営による経済的資源動員力【富国】、軍事的資源動員力【強兵】をどのように把握して効率良く運用するかなど多岐にわたる。
     現在の東アジア情勢や秩序を鑑みて、未来の日本を地政経済学で読み解く。
     日本において、東アジアの地政学的危機によって覚醒した新たな世代が登場し、親米路線と新自由主義から決別して、21世紀の富国強兵を実現するという可能性はまったくあり得ないとは、誰にも断言できまい。」

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