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  • ~デレステプロデュース日誌~ 〇月〇日「夜へ…」

    2021-03-28 14:14
    「よっ、どうだった」

    「どうって……別に、ありのまま伝えただけで。それより、なんでお前の顔を一日に2回も見なきゃいけないんだ?」

    「こっちだって、お前の暗い顔を見るのは2回目だっての。お前自身が決めたことなんだろ?胸を張らないでどうする」


    会社の正面玄関を出ようとした私を引き留めたのは、あずき担当Pであった。まさか何十分とここで待っていたのだろうか。やっぱりよく分からん奴だ。昼会った時に言ってくれればよかったのに。


    「今日はそんな気分じゃないんだが」

    「一人で悪酔いしたい気分だと」

    「なんか悪いか?」

    「とても悪い。仕事の引継ぎはちゃんとしてくんないと」

    「お前に?何かあったっけ」

    「■■の面倒は俺が見ることにしたから。見込みのある新人とは聞いているんだが」


    それも昼に言ってくれればよかったじゃないか。まさか今決めたとでもいうのか。いや確かに、■■に急に全てを投げるわけにもいかないとは思っていた。もう少しの間サポートしてくれる誰かが必要だとは考えていた。だが人選に焦るべきではないだろうとも感じていた。ましてや、忙しいんでしょう?


    「俺の心配をしてくれるってんなら、それはお門違いだな。お前はお前自身の心配をすべきだ」

    「そうは言ったって、とにかく、その話は明日にしよう。俺たち二人で決められるもんでもないだろ」

    「一理あるな」

    「じゃあ解散だ」

    「仕事の集まりとしてはな」

    「…しつこいな」

    「そりゃ、俺プロデューサーだもん」


    これは彼の常套句である。明確に言うと、私に対する飛び道具である。これまで何度も私を打ちのめしたこの言葉だが、今日の私には効かないのだ。なにせ私はもう


    「あと一か月あんだわ。その間ぐらい、プロデューサーとして責任持てって言ってんだよ。まさか、担当アイドルの誕生日さえ祝わないつもりか?」






    20時頃、「今日はさっさと寝るわ」と言って、「来月、送別会開くつもりだからよろしく」とも言い残して、あずき担当Pは駅の方面へ去っていった。私も帰ろうとはしたが、足は動かなかった。酔い足りない気がしたのだ。駅とは逆方向へ、行く人、帰る人、待つ人、人という人の波に紛れて私は一人、さらに夜へと繰り出した。






    臨時のアイドルプロデューサーとして㈱346プロダクションに派遣された『私』。
    様々な担当Pや、黒川千秋との出会いの中で、彼の人生はどう変わるだろうか。

    作者自身のデレステ体験を元に、独自解釈を交えて臨時Pの一年間を追った意欲作。
    日付不明のバラバラの日誌を繋げてみよう。

    全42話

    名刺ID…dd312f77b6
    プロローグ…https://ch.nicovideo.jp/willow_document/blomaga/ar1916556
    ピクシブ…https://www.pixiv.net/novel/series/1341160




    完結記念動画を制作いたしました。こちらも併せてどうぞ。
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  • ~デレステプロデュース日誌~ 〇月〇日「黒川千秋と新人P」

    2021-03-21 14:14
    いい加減にデスクの荷物をまとめないとなぁと思いつつ、一向に片付かないのはなぜか。懐かしい書類を掘り起こしては手を止める私だ。こうして年度末には、毎年配置換えがあるらしい。部署をまたいでの異動が決まった美世担当Pはとっくに片付けが済んでいるのだろうと後ろを振り返ると、彼もまた同様に、一枚の書類に手を止めていた。P歴が何年であろうと、思い出にふけってしまうのは変わらないんだなぁと、少し安心した。


    書類を仕分けながら、そろそろ千秋のオーディションが終わる頃だろうかと腕時計を見た。まもなく正午である。飯はどうしようか食堂を堪能しようかなどと考えていたその時、携帯電話が鳴った。■■からの着信だった。

    「お疲れ様です。いや、手ごたえ十分ですよ。むしろ十二分。これはいけるんじゃないですかね」

    彼が主語もなく話し始めるときは、大抵テンションが高いときである。ミュージカルのオーディションが上手くいったということなのだろう。なんなら、合格を匂わすような何かをあちらから言われたのかもしれない。


    電話越しに、かすかだが笑い声が聞こえた。笑い声と言っても、品があり優しさもあり、千秋の声に違いなかった。その声が「大袈裟ね」と言ったようにも聞こえて、私は思わず

    「そうだぞ、慢心は命取りだ」

    と返していた。


    ここはあちらのテンションに合わせてやるべきだったかもしれないという若干の後悔と、不意に出てしまったほんのわずかな対抗心。これらを胸の内に感じてか、その直後に続いた■■からの飯への誘いを私は断ってしまった。そして電話は終了した。


    作業の手はまたしても止まった。事務所は案外静かであった。


    「そういえば…昼飯の相手、探してんだけど」

    わざとらしく手を動かし始めた美世担当Pが言った。

    <<契約内容>> 派遣先:(株)346プロダクション
    業務内容:臨時プロデューサーとして、所属アイドルの現場補助
    契約期間:3か月毎に更新、最長年数未定
    休日:週2日、変動制、派遣先に依存
    各種手当:派遣先に依存

    <<以下、作品の注釈>>
    *SSR獲得記念回です。
    *この日誌は、2020年6月21日より始めたデレステにおいて、私がゲーム内で感じたことなどを多分に脚色した「創作的プロデュース日誌」です。時系列等、事実と異なる場合がありますのでご了承ください。
    *なお(神谷奈緒ではない)、「私」はデレマスをやっておりません。その点も併せてご理解いただければ幸いです。
    *プロローグはこちら
    *ピクシブでも公開中です。
    https://www.pixiv.net/novel/series/1341160

  • 第4文学修行「Prototype-Lab 押収資料」file.06【メモ】

    2021-03-20 14:14

    発見場所:正面玄関
    関連が指摘されている楽曲:未発見

    本修行の概要はコチラ