【新連載】第一章・気付いたら、もう、はじまっている
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【新連載】第一章・気付いたら、もう、はじまっている

2015-06-05 22:31

     だるい。あくびをするふりをして、腕を組み、ふさぎ込む。机につっぷして、目をつむる。いつものスタイルだ。
     決して、話しかけるなよと周囲にアピールしている。
     いまはすべてがめんどくさいのだ。なかば強制的に、同調圧力に負けて、まわりと同じ空気をすっているのが、めんどくさくなった。
     いつも、なにかに憤っていた。何かしらに憤慨していた。しかし、何もしない、動こうとはしないのだ。いや、いったい、じゃあどうしろというのだ!と自ら努力しないことの言い訳を考える日々。
     人から聞いた話を鵜呑みにし、問題点を声高に反芻しているだけ。注目の話題をコピペする会話になんの意味があるのだろう?目下、炎上中のリツイート内容を、フェイスブックに貼り付ける毎日。どこに向かって、日々この作業を繰り返しているのだろうか。

     急にあたりが静かになる。ざわついていた部屋の中が、ささやき声に変わる。
     しかし、いったい、ここはどこだったろうか。自分は何をしに来たのだったか。まわりの人たちをみても、男女も年齢も人種もばらばらであった。自分はなにをしたくて、ここへ来たのだろうか。

     足音がした。誰かが壇上に立ち、何かしゃべり始めていた。
    「・・・・、yamaaと、、申します。よろしくお願いします。・・・・・・では、さっそく始めます。・・・・・・」

     なにか自己紹介をしていたようだが、すべて聞き逃した。この部屋は教室だった気がする。もちろん教室では講義を聞くことが第一なのだ。


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