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山田玲司のヤングサンデー 第79号 2016/4/11

BEBYMETALとパナマ文書

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いやー・・

なんとなく「面白いかも」なんて気分で取り上げたヘビメタを歌うアイドルユニット「BEBYMETAL」ですけど、どうやら彼女たちは世界的に猛然と売れているみたいですね。

放送中「彼女たちはメタルなのか?」なんてどうでもいい話をしている時に「アイドルだろ」というコメントをいただきましたけど、まあ確かに「アイドル」の1種ですよね。

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それにしてもこのBABYMETALのコンセプトである、

「しゃべらないアイドル」
「狐つきになって歌い踊る」
「スーパーテクのバックバンドが骸骨姿で”神”と呼ばれている」

というヤツに、実は「熱い何か」感じてしまいましてね。ええ。

もちろん可愛いアイドルの彼女達の話ではなく、その裏で格闘している「おっさんたち」の気持ちです。
「どうしようもなくロック(メタル)が好きで、色々頑張ってきたけど、どうにも日が当たらなかった(であろう)ロックオヤジたちの熱い思い」です。
おっくんが言っていた、メタルの持つ本気の姿勢「憤怒と憎悪」そして「様式美」を支える圧倒的なテクニック。
それらを支えるために「猛烈な影の努力」を必要とするのが「ヘビーメタル」という音楽なのです。

そんな「メタルの神」に救われた男たちが、少女たちの力を借りてでもその世界に殉じたかったというのが「BABYMETALプロジェクト」なのでしょう。
それを想像すると泣けてくるわけです。

「アイドル」という言葉の語源は、「偶像」を意味する英語(元はギリシャ語の「見る」)から来ていると聞きますけど、若い女性(男性)を人形のように使って、後ろにいる表現者(作詞家作曲家)の思いを伝える「浄瑠璃型」のアイドルが主流の日本では、むしろ「アイ(私の)」「ドール(人形)」なんていう方がしっくりくる気がしますね。

それは漫画家やアニメーターなんかの思いを伝える「キャラクター」もまた同じ様な「ドール」なのかもしれない。

最近よく言う「中の人」というのもそれと同じで、日本のアイドル(キャラ)には、それに魂を吹き込む「影の作り手」がいるわけです。

そういう人に対する感謝も日本のアイドルファンの人達はわかっていて、AKBのファンは「複雑な思い」を抱えながらも「秋元さんありがとう」などと言うわけです。Perfumeのファンも「中田さんありがとう」と言うわけです。
このあたり僕は好きな感じです。日本人っていいな、なんて感じる部分です。

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ところでそんなこんなBABYMETALの話をしている時に世界では「パナマ文書」の衝撃で大騒ぎになっておりました。

パナマ文書とはざっくり言って「巨額の税金逃れ」をしていた企業や個人の情報が流出したって話です。
特に国民の代表として選ばれ、税金で食わせてもらっている「国のリーダー」が、自分は自分の国に税金を納めていなかったというのです。

その中には「国の支援」として血税を援助してもらっていた大企業も沢山いて、恐ろしい事に主な有名企業のほとんどがそのリストに入っていたことです。

どういう事かと言うと、マスコミ関係のスポンサーや広告代理店や政治家などがリストに入っているため、例のごとく「日本ではほとんど報道されていない」わけです。

企業が「アイドル」とするなら、「中の人」は何をしているんでしょう。
「皆様の幸せをつくる企業でいたい」とか「国民の皆様のために必死で働かせて下さい」とか「表」では言っているのに、その「中の人」はどうなんでしょう。
BABYMETALの「中の人」みたいに誠意を込めて働いているんでしょうか。

まあね
「自分たちさえよければいい」という「いつもの本音」を実行していただけなんでしょうけどね。


でももしこれが「自分が当事者」だったらどうだろう?
なんて事も考える。