片思いの彼女から 「死ぬ時に、奥さんより先に死にたいですか? 後に死にたいですか?」 と聞かれた場合、どう答えたらいいのか?
今週は「田中圭一さんの回」に頂いた相談にお答えします。
相談【あのデートの時、何を話せば良かったのか?】
栃木県 23歳 焼きそばパン
一昨年の春から昨年末にかけて約1年間ある女性に片思いをした話です。
スペック 自分 23歳、会社員、静かな性格、彼女いない歴もうすぐ24年、失恋7回、週一で絵画教室に通う
相手(以後Oさん) 23歳、一昨年美大中退後フリーター、今後の人生に悩んでいる、いつもニコニコして社交的だが、少し影がある、本人曰く中学で1度彼氏がいたがよく分からないまま別れたため恋愛経験はほぼなし、絵画教室の先生の娘さん、完全に私の主観ですが可愛い 。
2016年の2月からOさんのご両親が教える絵画教室に私が通い始め、そこで彼女と出会いました。
《略》
お互い漫画や音楽が好きなことが分かったり、描いてる絵を観てこの感じ好きですとか言われたりして、2ヶ月と経たぬうちにOさんのことを完全に好きになっていました。
しかし、彼女と話せるのは教室での5分程度の時間のみで、そこにはご両親も見守る中、内気な私が連絡先を聞けるような状況ではありませんでした。
そんな日々が半年ほど続いたある日、呑みの席で、Oさんの父親である先生から、彼女のバイト先が某中華ファミレスであることを聞いた私は、その翌週から彼女に会えるまでその店に通い、3日目ついに会い、食事に誘うと、彼女は快く承諾して、メルアドを交換しました。
初めてのデートの日、喫茶店で昼食を食べ、近くの公園で歩きながら好きな音楽や漫画の話をしました。彼女は古屋兎丸や奥浩哉の漫画、村下孝蔵の初恋とアンルイスの六本木心中が好きだと言っていました。思ったよりディープで微妙に自分の守備範囲と違う趣味に戸惑いながらも、でもまあ近い近いなどと思いながら話は彼女の人生の悩みに入り、生きるって大変だよねなんて話しをしながら、そのまま色恋的なムードもなくその日は終わりました。
その後、某ミュージシャンが出演する溺れるナイフという映画にOさんを誘ったのですが、彼女のスケジュール的にかなり忙しいらしく、初デートから2ヶ月空いてのデートになりました。《略》久々のデートだったので、張りきって彼女の近所まで迎えに行って、車で30分ほどの映画館へ向かいました。
その移動中、漫画の話などした後、彼女から、
「死ぬ時に奥さんより先に死にたいですか? 後に死にたいですか?」 と聞かれ、私もこれは重大な質問だと思い、しばらく考えて、
「後に死にたい」 と答えました。それは相手を残して死ぬ方が哀しいと感じたからそう答えたのですが、何を恥ずかしく思ったのか「どうしてですか?」との問いに、「なんだか得な気がするので」とアホみたいな返事をしました。そして
「Oさんはどっちです?」 と聞くと彼女は、
「私は一緒に死にたい」と。
さらに「出来ることならこの世の皆と一緒に死にたい。1人で逝くのも、先に逝かれるのも寂しいので」そう答えました。
あまりの話の重さに耐えられなかったのか、私は、「ずいぶん怖いこと考えてるんですね」 と、またアホで全くデリカシーのない言葉を彼女にぶつけてしまいました。
その後微妙な空気のまま映画館に到着し、溺れるナイフを鑑賞して、面白かったねなんて話をしながら、別れ際に私が「次どうしましょうか」というと彼女は神妙な面持ちになり、「いやあ、次は...」と。それまで楽しく話していたので慌てた私はそれから20分ほど訳を聞きました。今でも覚えている彼女の言葉は、「どう思われているのか分からなかった」「メールの返信も遅くしたりしたのに」の2つです。
そして、1週間前に見た500日のサマーの教訓もすっかり忘れて「じゃあ僕とは付き合えないんですね?」 と聞き、彼女は苦しそうに「そうですね」と答えました。
ただ、どうしてもまた絵画教室で会うことになるので、友達のような関係なら良いと言ってくれて、その日は終わりました。それから、切り換えよう、忘れようと思ってもたまに教室で彼女を見るたびに、胸が苦しくなる日々。
《略》
電話するのが嫌ならメールで「嫌だ」と送ってくれと頼みました。
彼女から電話がきて、改めて告白すると、「あなたが誠実でいい人だとは思うのですが」と2度目の撃沈。
大変長々と失礼しました。皆様に相談したいことは、今後別の人に恋をする上で、何に気をつけるべきなのか、最後まで敬語から抜け出せなかったとか、意外と背高いんだねと言ったとか、必要以上にメールを送らなかったとか、思い当たる節がありすぎるのですが、教えて頂きたいです。
また、2回目のデートの際に話した彼女の問いと、その答えについて皆さんがどう考えるのか、そして3月を最後に彼女とは一生会わないつもりなのですが、それまでに何かすべきことがあるのでしょうか?(恋愛というより、彼女の人生の悩みや死生観に対して)
皆様のご意見を伺いたく思います。
A
この相談。
男なら若い頃に1度くらい体験したことがあるのではないでしょうか。
可愛い女の子と出会って、デートまではいけたものの、なんだかもう1つ彼女の心が見えないまま「次の機会」がなくなってしまう。
自分としては「まだまだこれからじゃん!もっと君の事を教えてよ、俺の事を知ってよ」なんて思っているのに「ごめんなさい爆弾」をくらってしまい、何もできないまま「自分の何が悪いんだ・・」って状態と「あいつにだって問題ある!」ってのを繰り返し、ただただ悶々と時間が過ぎてしまうヤツです。
わかります。僕にもありました。
では、さっそくこの方の「デートの検証」をしてみましょう。
〜彼女とは「漫画や映画の話」では盛り上がるけど、その先の話にはなかなか広がらない。〜
〜なんだか彼女は「漠然とした大きな悩み」を抱えているみたい。〜
よくあるケースです。
というか、ほとんどの女の人はこんな感じです。
「私は楽しく生きているから平気です。あなたは何を悩んでいるのかな?」
なんて、言ってくれるアニメキャラみたいな女の人はめったにいません。
(いてもその大半は演技です)
この相談の「どちらが先に死にたいか?」「私は一緒に死にたい」という文学的パートですが。
これまた若い女の人が抱えている「ある気分」を表している質問です。
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