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山田玲司のヤングサンデー【第22号】「がっかり」ばかりの毎日で期待しなくなるのを阻止するために
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山田玲司のヤングサンデー【第22号】「がっかり」ばかりの毎日で期待しなくなるのを阻止するために

2015-03-02 07:00
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    山田玲司のヤングサンデー 第22号 2015/3/2
    「がっかり」ばかりの毎日で期待しなくなるのを阻止するために
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    どうにも空気が悪い。

    実際の空気も汚染されていて最悪なのだけど、この国の人たちの空気(気分)が本当に荒んできているように感じる。


    「この先はろくなことがない」という気分や「どうせ夢なんか叶わない」という気分の中で生きていく時代なのだから仕方ないとは思うけど、若い人にまで「がっかり」の空気が漂っているのは気の毒で仕方ない。
    幼児の頃だけは「君たちは何でもできる」と言われるけれど、小学校の高学年にもなると「夢なんか叶わない」となるのが今の学校らしい。

    いつまでもサンタを信じてる子供をバカにするように「僕は僕のやりたいことをやって生きていくんだ」みたいな「夢」を語る子供を「バカじゃないの?」と見下す空気が支配していくからだ。


    そして、中学生にもなると定番の、夢なんか叶えられる人なんか1%もいないんだから、早く現実を受け入れて「収入が高くて安定していてそこそこ楽な仕事」に就くための努力をしないやつはバカだ、となる。



    悲しい話だけど、これはある部分に関しては「本当の事」だ。

    大人気の「声優」という仕事に関して言えば、毎年声優になれる人が沢山いて、その数と同じだけのベテラン声優さんが引退しているわけではない。

    枠は限られていて、圧倒的な数の人たちが夢敗れていく。漫画家にしてもミュージシャンにしても同じことで、「誰もが夢を叶える」というのがなのは当然の話だ。

    こんな当たり前の事にも気づかないのは「バカ」だというのが今の社会を支配している空気なのかもしれない。


    「人は優しいか?」という話でも同じような事が言える。

    優しさに対して優しさで応じてくれる人もいるけど、本当にいじわるな人も沢山いる。

    誰かが嬉しい思いをしていると嫌な気分になるのも人間だ。


    とにかく経済が疲弊して格差が広がると「悪い部分」に目がいってしまうのが人間だ。



    「がっかりすること」ばかりが続くと、何にも期待しなくなっていく。

    「がんばったってどうせ無駄」という気分になる。ルサンチマンというやつだ。


    この国に漂う「がっかり空気」はひどいレベルに達している。

    そういう空気(気分)に負けるとどうなるか? まず、笑わなくなる。

    笑うとしてもそれは「嘲笑」だ。「どうせ無駄なこと」に一生懸命になっている人間の「無駄な努力」や「理想」なんかを「バカなやつ」とあざ笑うだけの笑い。


    そしてそれは「たいした人間でもないくせに人を見下している自分」にも向けられる。

    そして自己嫌悪と他者への侮蔑で日々は「暗澹」とした色に染まる。

    そんな人に「明るくて楽しい人」は近寄らない。近寄ったら「バカ」だと言われてしまうからだ。



    じゃあ、そんな「がっかり」の人を僕は否定してるかといえば、そうでもない。

    気持ちはわかるからだ。
    僕も何度もそういう「がっかり」をくらって笑えなくなった事があるからだ。

    どこかで期待しているからこそ「がっかり」はこたえるのだ。


    そしてそんな「がっかり」に負けて周りを暗くしてしまうと人生は、増々「耐え難き日々」になっていくのだ。

    つまり、ダメな気分が「大丈夫なこと」や「やれるチャンス」までダメにしてしまうのだ。


    だけど、1つの夢が叶なわなかっただけで、他の可能性まで台無しにしてしまうなんてどうかしている。

    ましてや、他の誰かの「がっかり」のせいでダメになるなんて簡便して欲しい。



    では、「がっかり」の対処法とはどんなものだろう?

     
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