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山田玲司のヤングサンデー 第37号 2015/6/15
乙女をねじ伏せろ!
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ところで、今回の放送で僕が1番感動したアキコ先生の言葉は、「私は乙女をねじ伏せる」という発言と「雑に生きると決めた」という発言でした。
では男にとって、女の「乙女」にあたるものは何だろうか?
先週の放送は20回記念という事で、盟友(ニコ生ヤンサンファミリー)の東村アキコ先生が出てくれました。
ご覧になった方はご存知だと思いますけど、今回もアキコ先生は安定の「大暴れ」をしてくれて、最高に盛り上がった回になりました。
一見「やりたい放題」に見えるアッコ先生ですけど、実はあれも「みんなどうか楽しんで!」という気持ちからの「大サービス」です。
僕は今回、彼女の暴れっぷりに大爆笑しながら、「この人は恐ろしく献身的なエンターティナーだな」と思っていました。
こういう「人を楽しませなければ落ち着かない」という性格が、彼女の漫画を「面白いもの」にしているのだと思います。
そんなこんなで、1周りも年下の後輩漫画家にまたもや勉強させてもらった夜でした。
今週の感動ワード
ところで、今回の放送で僕が1番感動したアキコ先生の言葉は、「私は乙女をねじ伏せる」という発言と「雑に生きると決めた」という発言でした。
「乙女」って何だ?
この場合の「乙女」とは、「繊細」で「何か素敵な未来を期待」していて、現実を見ない「例のヤツ」だと思う。
もっと言えば「いつか王子様が迎えに来てくれる」と信じている心だ。
「可愛い」とも言えるけど、そんなのは妄想で、問題は現実には「白馬の王子」なんか来ることはない、という事だ。
でも、心の中の「乙女」は「でもいつかは・・(キラキラ)」なんて考えてしまう。
アキコ先生はそんな自分の「乙女」を「豪快さん」になることでねじ伏せてきた、という。
「そんな訳ねえだろ!現実を見ろうりゃー!!(背負い投げ)」という感じだ。
こうすればいつまでも「いつか私を迎えに来てくれる王子妄想」に無駄な時間を取られないですむ。
夢見がちな自分には「あんまりな仕打ち」でも、こうすれば「未来の自分」を救うことができる。
白馬の王子なんか待たないで、好きな人がいたら自分から近づくし、ダメなら次に行く、というわけだ。
「男乙女」とは何だ?
では男にとって、女の「乙女」にあたるものは何だろうか?
ヒーロー? 勇者? 魔法使い? 尾崎豊?
うーん・・近いけどピンとこない。
自信がなくて、繊細で、期待しながらも、今の状況が不満で、それでもいつか僕も(可愛い女の子に愛されてヒーローに)・・・なんて思ってしまう心・・・・。
「いつかきっと可愛い女の子が空から降ってくる」なんて、ラピュタのパズーか!
うん、たしかにパズーになりたいと思っている気分は中々に「乙女」だ。
エヴァンゲリオンの「シンジ君」。
彼も中々の「乙女」を抱えているように見えます。
「嫌なんだよ!」なんて言いつつ、可愛い2人の女の子や綺麗なお姉さんに導かれて「ヒーロー」になりたい、みたいな感じ。
「私なんか!」なんて言いつつ、何人ものイケメンに口説かれる「乙女気分」と大差ない。
この手の漫画やアニメを好きな人には言いにくい話だけど、そういう「漫画やアニメに出てくる夢みたいな話」を本気でいつまでも待っている状況を「男乙女」と言うのだろう。
確かにこうなると、いくら漫画、アニメの世界が素敵でも、いつまでもその世界で「男乙女」を抱えていては、現実は前に進まない。
そしてこの話は完全に「麻酔コンテンツ問題」の話と同種の問題だ。
麻酔コンテンツが生む「沼」への対処方
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