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山田玲司のヤングサンデー【第65号】「心の一松」と骨董通りのアップルパイ
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山田玲司のヤングサンデー【第65号】「心の一松」と骨董通りのアップルパイ

2015-12-28 07:00
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    山田玲司のヤングサンデー 第65号 2015/12/28

    「心の一松」と骨董通りのアップルパイ


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    今年1番騒がれていた感じの「おそ松さん」なんですけどね。
    どのキャラもいいんだけど、中でも気に入ったキャラは、人間との関わりの全てをあきらめた(感じに見せてる)一松です。
    今っぽい「メンヘラキャラ」で、猫好き。猫としか心を通わさない(感じに見せてる)のもいい。
    逆に言えば「ものすごーーーく誰かに愛されたい」「認められたい」「本当は寂しい」人なわけね。
    「俺をほっておいたら何するかわなんないよ?いいの?家族から犯罪者が出ても・・」なんて言い方なんかも、見事に「僕さみしいの、かまって、離さないで」という気持ちの裏返しなわけですねー。

    で、こういうキャラクターに僕が感情移入してしまうのは・・・・そうです。
    一松が「あの頃の僕」に見えるからです。

    前回の放送で、「けっ」と言って壁を作る自分をなんとかしよう、という話をしていたのですが、それの典型が「一松さん」で、20代の頃の 山田玲司もそうだったわけです。


    特に「クリスマス」などという、チャラいイベントは許せなかったものです。

    それでもまだ付き合っている彼女と「いい感じ」であるならば、そんなチャラい街の空気も許せたんでしょうが、当時の彼女は、今で言う『ライトビッチな子猫ちゃん』でした。
    「お洒落タウン」と「ブランド」が好きな、ワガママエイリアンで、女狐オン・ザ・ランだったわけです。
    僕がしてもいない浮気を疑って、あれこれ詮索するくせに自分はどこかでちゃっかり浮気をしてくる様な女でした。

    その度に僕はボロボロに傷ついて、「わかったよ別れよう」なんて言って、彼女のいない日々に必死で慣れようとするわけです。


    時間はあるけど、金も仕事もない20代の男ってのは最悪です。
    安い酒を飲んで、八王子の街をふらついて、何もないままコタツで寝落ちするのです。
    それでも男友達に助けられて、何とか復活しかけた頃に彼女がやってきて「やっぱり戻りたい」とか言うわけです。
    「ふざけんな今更何言ってんだ、帰れよ」なんて、言えるほど心は強くなく・・
    「しょうがねえな・・もう浮気すんなよ・・」なんてバカな事言ってしまうわけです。

    その後ですか?
    もちろん彼女は再び『他の男』に抱かれてきます。ええ・・。それを何度も繰り返すかわいこちゃんだったのですよ、彼女は。


    そうして、あの地獄のクリスマスが来ました。
    時にバブル絶頂。「クリスマスに1人でいる人間は死ぬほど不幸です。死になさい」という、わけのわからない脅迫が国中に吹き荒れていました。

    僕はといえば、浮気なパレットキャットに疲れ果て、寝ても冷めても「ブルーハーツ」を聴く、という暮らしで何とか命をつないでおりました。

    そうです。どぶねずみみたいに美しくなりたい、と思う事で、なんとか死なずにいたわけです。


    今回の放送で、アッコとおっくんがこの曲を「わけわからん」と言ったのが、今となっては、面白すぎて仕方なかったんだけど、当時の僕なら確実に2人を殺してましたね。ふふ。

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    そんなわけで「もう他の人となんかしないから、心配しないでね」なんて言っていた彼女が、クリスマス直前に他の男(スーツ野郎)の元に消え、僕があげた指輪をしたまま「ごめん。してきちゃった」なんて言ったので、完全に心が限界になった僕は大岡山の男友達(1人暮らしドーテー)のボロアパートに非難していました。

    同級生である彼の部屋は、隙間風が入る4畳半で、その中に大量の洗濯してるかしてないかわからない服と、ファミコンとホットドックプレスが散乱した「キツいオスの匂いがする」地獄の部屋でした。女なし地獄の黙示録です。


    そしてその日はクリスマスイブ。

    「このままこのドーテー男と一緒にこの部屋に篭っていたら死んでしまう」と、僕は覚悟を決めて、「そ・・・外に何か食いに行こうぜ・・」と、言いました。
    街はバブル期のクリスマスイブです。
    今とは想像もつかないほどの華やかな賑わいにあふれています。
    そして彼女は誰か他の男に抱かれていて、僕はドーテー男子大学生と2人きり。もう戦いです。
    戦いなのです。これは!

    そして大岡山と言えば、隣街は天下に轟くおしゃれタウン。彼女も大好きだった「自由が丘」です。

    戦いの場は決まりました。

    その時の僕はまさに「一松さん」です。

    道行くカップルを何度も「けっ」と眺めつつ、駅前の吉野家に直行です。


    この当時、東京の男なら知っておかなきゃならない街が「自由が丘」と「青山」でした。
    代官山や六本木に三軒茶屋なんかもそうでした。
    そんな世間のふざけた雰囲気に、僕の「心の一松」は「おしゃれバカは皆殺し」と叫んでいました。

    今であれば、何てことのない話です。12月24日に友達と牛丼を食べただけの話です。
    僕が苦しんだのは「世間」というヤツが生み出す「みんなはこうなんだから君もこうじゃないと、可哀想だよ」という、わけのわからない「同調圧力」に反応して「負けていた」だけの事だったのです。

    もちろんその時の心の傷は「彼女を寝取られた」という事実から生まれたものですが、クリスマスの話は本来関係ない話なのです。
    その証拠にその時一緒だった「ドーテーの友人」は、女の子と付き合う事をよく知らなかったため、1人だろうが、クリスマスだろうが、ノーダメージで、ファミコンに明け暮れていましたからね。


    そんなこんなで、当時のワガママな子猫ちゃんが、お洒落タウンとユーミンとビトンが大好きな「ライトビッチ」だったため、僕はすっかり「お洒落タウン破壊スル」「ユーミンコロス」「ビトンコロス」みたいな典型的なパンク小僧になって、ダメージジーンズにラバー・ソウルを決めて、フェンダーをマーシャルに直結するどぶねずみになってしまいました。バカですね。ふふ。

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    骨董通り問題

    今回の放送で、もう1つ話題に上げたのが「骨董通りも知らない男とはデートしない」という「はあちゅうの友人の発言」についてでした。
    骨董通りは青山にある東京屈指の「お洒落ストリート」です。
    「それくらいは知っていないと、女は相手にもしてくれないわよ」という、上目線からの恐ろしい発言です。

    この文を読んだ瞬間、僕はバブル時代の「あの日」に帰っていました。 
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