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  • 【第361号】.44 Magnam

    2021-09-27 07:00
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    山田玲司のヤングサンデー 第361号 2021/9/27

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    先日9月24日で44回目の人生がスタートしましたシミズルンです。あっと言う前にここまで来てしまったという実感で、来年にはアラフィフに突入。思えば遠くにきたものです。


    そんなワタシも年齢への意識はまったくないので、今自分が44歳という実感はまるでないけど、昨年あたりからそろそろネバーランドからでないとなぁ…とは常々思うております。


    そんなタイミングと噛み合うようにヤンサンで理想のオッサンについて考える特集がありました。



    【マイおっさん論】

    そもそもおっさんってカテゴリーが本当嫌い。

    ある年代、年齢になると勝手にマイナスのイメージがつけられる、世間が勝手に生み出した至極迷惑なネガティブワードとしか思えない。(おじさんって言い方ならまだいいかな。てか、名前にさん付けでいいんじゃないか…と思います。 親類でも。)


    おっさんに該当する年齢も時代によって変わる。僕が小学生のころは30代になるとおっさんのイメージだったけど、今は40代中盤くらいなのかなぁ…?


    なにはともあれ、そんなマイナスカテゴリーを作るから若い方がいいなんて常識が世の中に定着することになる。

    (最近はイケてるおじさんや、おじさんファッション誌の増加、おじさんからのブレイクなど状況は少しづつ変わりつつあるのかな…)


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    小さいころからオッサン=ださい ➕迷惑な存在(セクハラ、パワハラなどなど)ってイメージをすりつけられたので将来絶対ならないぞ!と強く思ってました。



    実際、自分がおっさんと呼ばれる年代に入り、理想のおっさんについて考えてみた。


    今となっては「全然おっさんに見えませんね」なんて言われてもとくに嬉しくない。ちょっと前までは、外見の維持を頑張らなきゃって思ってたけど、今は清潔感があれば年相応で全然いいと思える。


    そんなことよりも今は、コミュニケーションを取ってから伝わるその人の良さ(所作、発言、思想、哲学、ユーモアなど)を磨いていきたい。そして相手の予想を常に超えてゆきたい。



    そんな自分の理想の大人をヤンサンでは五人発表した。


    【長州力】

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    レスラー時代の強面から今やほっこりタレントへ。トゥイッターに参戦した時の衝撃天然ツイートに世間は大いにどよめいた。トゥイッターの意味もよくわからないままやり始めてしまい、業務連絡なんてツイートしてしまうことが逆に世間の注目を浴びる結果に。


    歳を重ねても新しい分野へのチャレンジをして、ドラマ「俺の家の話」への出演もある。現役の時のイメージを貫き通すのではなく、大胆にイメージが変化することを恐れない姿勢は最高。

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    でも、水曜日のダウンタウンのドッキリでキレた時、その場に走る緊張感は一瞬で現役時代の空気にタイムスリップ。牙は丸くなったのではなく、ただ隠れていただけ。この辺りも目指したい部分である。



    【明石家さんま】

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    大御所なのに番組を誰よりも楽しんで見える無邪気さが最高。自分の番組を見返して反省する姿勢や、番組で若手と積極的に絡むこと、大御所なのに誰よりも笑いその場の空気を楽しそうに見せる姿勢も最高です。



    【川畑タケル】

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    恩年68歳の元祖カリスマ美容師。

    ゆるふわスタイルの後、今やすっかり定着した外人風スタイルをなんと30年前のワンレン ボディコン時代に提案した超カリスマ。本人はサーフィンが好きでサーフガールスタイルを作りたかっただけでトレンドを作ろうとは思っておらず、自分のスタイル  美意識がしっかりあってそれをキチンとカタチに表現できる人。

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    未だ作るスタイルは古臭くなく、未だ全く感性が色褪せてないモノホンのカリスマ。未だ沢山の著名人が通い続けている。



    【木村拓哉】

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    ご存知メイドインジャパンのスーパースター。ワタクシの永遠の憧れであり、青春。一番リスペクトするのはメンタルの強さ。常につきまとう絶頂期(あの頃)と今との比較。視聴率だけでなく、外見的な部分を一番指摘を受ける世界で未だトップランナーでいる美意識、メンタルの強さは特筆すべきこと。中年になってスタイルを維持することがどれだけ大変なことか…


    SMAP解散の戦犯のイメージをつけられ、イメージダウンしてしまうものちに復活。悪くついたイメージをひっくり返すのに時間もかかったけど、今のキムタクの良さ(父親ポジション、ドラマでは主役というより他の人を立てることなどなど)が世間に認知され復活をはたした。

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    【大上章吾 】

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    2021年見た邦画でno.1の映画「孤狼の血」の主人公マル暴の刑事。とにかく破天荒なキャラだが、市民を守るために暴力団抗争を阻止するためにはどんな非合法なこともする刑事。とてつもなく難しく面倒なことをたった一人、長い年月人知れずやりつづける意思の強さをもつ人。上部だけしか見ないと彼の本当の優しさには気づけない。人から良く思われたいなんて思いはなく、ただ自分のポリシー(市民を守ること)を貫くことだけで生きてる初志貫徹な人。



    目指すのはおっさんではなく、品があり、歳を重ねても変わることを恐れず、培った部分は決して無くさず、少年のような無邪気さを忘れず、みんなが楽しめるように誰よりも明るく、プロフェッショナルとしての学びはベテランになっても変わらず、世間の声に心を惑わされることもなく、ポリシーをずっと守りつづける意志の強い大人へ。


    無茶苦茶課題特盛り………ww


    でもね…「まいっか…」とか「めんどくさ…」で溢れるダサいおっさんにはならないためのこれは試練です。


    さよならネバーランド。

    ステキな大人を目指します。



    今回はもう一つのトピックを


    【欲について】

     
  • 【第360号】神様はどこだ?

    2021-09-20 07:00
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    山田玲司のヤングサンデー 第360号 2021/9/20

    神様はどこだ?

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    ホモサピエンス(人間)が絶滅しなかったのは「ファンタジー」を共有できたからだ、と思想家のノア・ハラリは言っていた。


    「神」という、見えない概念をみんなで「いること」にしたおかげで社会は繋がり協力して生き延びた、みたいな話だと思う。


    「偉大なる神」がいると、その他の人達は「凡人」でいられる。


    「俺もお前も『ただの人』だから一緒に頑張ろう」なんて感じになれる。


    どうにもならない事が人生に起きた時「この世には神様がいて、我々にはどうにもならない問題を解決してくれる」と思えればなんとかやっていける。

    いや、そうしないと「もたない事」が多すぎるのが人生だ。



    【漫画家と神様】


    前にディスカバリーレイジチャンネルでやっておりますが、漫画家には「神様好き」がやたらと多い。


    どんなに自分が「いい漫画」を描いたと思っても人気が出るかどうかはわからない。

    やればやるほど「運」に支配されているのを感じて、どうにもできなくなって神社やらパワースポットなんかに通い出すのだ。


    そういうのを僕もやるので気持ちはわかる。

    中には「専門の霊媒師」なんかに頼る人達もいる。


    凄腕の人気漫画家でも皆似たようなものなので、それだけ漫画家という仕事はプレッシャーが強いという事だろう。



    【神様だらけ】


    そんなわけで旅行なんかに行く度に「神様(仏像など)」を買ってくるもんだから仕事場には「神様」が溢れている。

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    僕は八百万の神を信じているし、何しろ「神仏習合」の日本人なので節操がないのだ。


    その上友人やアシスタントや担当編集者まで「神様」を買ってきてくれるもんだからもうありがたく「神々」に囲まれて生きることにしている。


    そして「ご先祖さま」の写真に手を合わせる。


    何しろ「自分の努力」ではどうにもならない事が多すぎるのだ。


    生きれば生きるほど「自分は何かに守られているのだ」と思うようになる。


    そんなわけで僕は世界中の神様と暮らしている。



    【顔のない仏像】


    神社仏閣巡りをしていると、何度も「顔が破壊された仏像」に出会う。

     
  • 【第359号】「壊れない漫画家」が泣く時

    2021-09-13 07:00
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    山田玲司のヤングサンデー 第359号 2021/9/13

    「壊れない漫画家」が泣く時

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    「人魚の肉を食べると不老不死になる」という八百比丘尼(やおびくに)の伝説は昔から多くの作家を惹き付け様々な作品に使われている。


    高橋留美子の「人魚シリーズ」はその伝説を中心にして描かれたオムニバス作品だ。

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    主人公「湧太」は500年前に人魚の肉を食べて不老不死になった男。


    彼と出会う少女「真魚」は人魚達が住む村に「生贄」として攫われ幽閉されて育った女の子だ。


    彼女は人魚達の若さのために「人魚の肉」を食べさせられ「不老不死」となる。


    この世界では人魚の肉は「猛毒」で、ほとんどのものは「なりそこない」と呼ばれる「化け物」になってしまう。


    人魚の肉を食べ、無事に不老不死になるものはわずかだという。



    湧太と真魚はその数少ない「特別な存在」だ。


    これは「天才」のメタファーにもとれる。


    圧倒的な天才は、嫉妬される事は多くても、中々その辛さや孤独を理解しては貰えない。


    本編でも語った通り僕は「化け物にならない不老不死の少女・真魚」は「高橋留美子本人」だと感じた。


    詳しい話は本編で語っているのでそちらを見て貰えばいいのですが、実は今回語っていない話があるので、ここで書くことにします。




    【猿田彦とベルリン天使】


    この作品を読んでいてまず浮かんだのは、もちろん手塚治虫の「火の鳥」だ。


    不老不死になれるという「火の鳥」の生き血を飲んだ人間の悲劇と、それに囚われたもの達の悲劇が折重なる重い作品だ。


    この作品では「永遠に1人ぼっちで生きる猿田彦(など)」が出てくる。

    彼は手塚治虫自身の「天才故の苦しみと孤独」を体現しているキャラクターだった。(ヤンサン火の鳥の回で詳しく語ってます)


    もう1つ思ったのは、僕の放送ではお馴染みの「ベルリン天使の詩」に出てくる「死ねない天使」だ。


    何かに選ばれたが故に「普通の日常」も「普通の老い」も「普通の死」も体験できず、そんな「普通」を生きる人達を別次元から眺めることしかできない。


    高橋留美子という「天才」もある種の別次元から「普通の人達」を眺めていたのだと思う。




    【自分以外の天才】


    孤独な人生を宿命として背負う真魚に、同じく「孤独な人生」を背負わされた「湧太」が現れる。