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日清戦争における李鴻章への悪口について
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日清戦争における李鴻章への悪口について

2014-01-31 16:34
  • 1

今回の記事はとても長いです。

日清戦争の裏に市井の人々の活躍があった



まずは歴史のお話です。

近代化されたメディアを利用したプロパガンダ活動が、日清戦争では盛んに行われました。
日清戦争を、世界初の近代情報戦争とも定義することができるでしょう。

事実、清国によるプロパガンダに日本は悩まされます。それでは日本国はというと、戦時におけるメディア戦略が曖昧だったり、近代国家として諸外国に認めてもらうためルールに従って戦争したりしていましたから、なかなか微妙な状態でした。

そんな中、なす術のない日本政府に成り代わり、立ち上がった市井の人々がいたッ!!!!



高度すぎてもはや我々には理解不能ですが、これは清国の悪口ソングです。
当時の日本では、このような清国の悪口ソングが大量に生産されていた。

なぜにこんなもんが大量生産されていたのかというと、あるオッさんがイチかバチかで、ちやんちやん征伐音曲集とかいう本を出版したらメチャ売れたんだ。

清国の悪口の歌出版したら金儲かるらしい!!』

こんな噂を
小耳にはさんだ太鼓持ちやら落語家なんかの芸人や意味分からん調子コイたオッさんどもが、大挙して悪口ソング界へ参入、一大ブームとなってしまったのである。

そんなわけでこういったクソみたいな歌を収録したクソ以下の本が、一五〇冊くらい出版されてしまった。

稀有なプロパガンダ

これら悪口ソングは、プロパガンダとしては希有な特徴を持っている。

第一にプロパガンダなのに、戦意高揚に全く役に立たないという特徴がある。これは紹介した歌をみれば一目瞭然だろう。

次に作ってる奴らが、無駄に文章技法を持っているため、七五調やらシャレやら謎かけ問答などの技術を、好き放題に盛り込みまくっているという点がある。変な技法を使いまくっているため翻訳不可能、海外への影響は皆無、脳が下等な奴らが国内でゲラゲラ笑うだけである。

さらに国内の心ある人々が、ここまで下等な書籍が売れまくっているのは、海外に対して恥ずかしすぎると萎縮、戦意低下につながってしまうという効果まである。

このように悪口ソング集は、プロパガンダとしては最低最悪の効果しかないという、世界的にも希有な存在なのである。

この悪口ソングを紹介していこうと思ってるわけなんだけども、わりと巨大なジャンルです。実は俺だって150冊中、80冊くらいしか読んでないし、一度に紹介することはできない。

そんなわけで今回は李鴻章の悪口に絞って、記事を書いていくことにしましょう。


これが李鴻章だッ!!!!

細かい話は抜きにして、この写真を見てくれ!!!!


この人は李鴻章[りこうしょう]という日清戦争の時に大活躍をした中国の偉い人で、色々なことをした。特徴としては身体がデカい。だから声もデカかったんじゃねぇの?あと写真を見ればわかるようにジイさんっぽい外見です。かなり雑で荒い解説だけど、スマンが俺は李鴻章とか興味ねぇし、よく知らん。だけどだいたいこういう感じだと思う。

そもそも李鴻章悪口ソングを作っている奴らのレベルもこの程度だから、こんくらい知ってたら十分なのです。

李鴻章は運が悪い

この李鴻章という人は、非常に運が悪かった。

まず李鴻章という名前がいけない。利口と同じ発音だから、シャレにしやすい。

さらにジイさんっぽい外見であるため、ギャグにしやすい。

おまけに作ってる奴らには、李鴻章? とかいう奴が、中国で一番偉いんだろうがなどといった雑で荒い理解しか持っていない。

これだけの條件が揃っているのだから、自然に李鴻章の悪口ソングが大量生産されてしまう。

悪口ソングが大量生産された結果、日本人は李鴻章をキャラにしてしまうのである。


これは西瓜食いまくる清国の兵隊とタバコ吸いまくる朝鮮の兵隊を見守る李鴻章さんのイラスト、この様にキャラ化してしまった李鴻章さんに対して、どのような悪口が放たれたのか!!!!!!!

悪口の分類

李鴻章の悪口は大きく5つに分類することが出来る。

  1. 単なる悪口
  2. 洒落謎かけ悪口
  3. 自殺しろ悪口
  4. お前頭パーだろ系
  5. 近所のジイさん
  6. ツレ扱い
というわけで、この分類に従って、李鴻章さんの悪口を観察していきましょう。

単なる悪口です

こういう歌を作っていた奴らは、李鴻章がいらんことして調子コキやがって許さんとかいう感じで、かなり興奮していたんだ。

だから単なる悪口を書き殴ってる奴らが大量にいる。




馬鹿は始皇の遺伝症とかヤバいけど、よせばよいのに李鴻章というのは多少の愛嬌がある。とにかく全体的には悪口書いて喜んでるだけで幼稚なんだけど、こんなものを出版してしまうというのにはかなりの狂気がある。

洒落を使って悪口を書きます

まずはこれを見てくれ!!!!!

おいおいこれもただの悪口だろって思った人もいるかもしれないけど、これは洒落でして、李鴻章と利口をかけてるわけですね。なるほど利口じゃなくて馬鹿って意味かって感じなんだけど十分な失礼さがある。


これは李鴻章が毎日ずっとどうしよう、こうしようかなって考えている様子と、黄河をかけた洒落、地名系の洒落は割とあって、次の作品では北京が登場します。

なるほどペキン、ペキンかーなる程納得感心さんです。次の悪口は、利口をかけた洒落と都々逸の合わせ技です。


『およしよ』とかすごい馴れ馴れしいうえに、お前が弱いと決めつけているし、こちらも失礼度がなかなか高い。

なぞかけにまで登場する李鴻章





支那で采配を振っている人とかけて 馬鹿ではない妾ととく こころはりこうしょう(利口妾)ちょっと上手いのが余計にむかついてくるんだけども、こっちの作品ではタコ扱いされています。


ヤカンに入れられたタコみたいなもんで、手も足も出ないだろうというような感じですね。

だんだん李鴻章にムカついてきた奴らが自殺を迫る

これまで作品では一応の理性を保っていましたが、李鴻章のことを考えすぎて、だんだんムカついてくる奴らが出現します。

そいつらの思考の動きはよく分からないんだけども、すごい興奮して李鴻章さっさと自殺しろとか絶叫し始める。かなり危い野郎どもですね。



清だ死だじゃねぇよ、はしゃぐなボケがといった感じですけど、こっちの人々はまだましであった。

李鴻章の頭パーになったよ派

とうとう無神経になってしまいましたが、これでもまだマシで、こっちとか焦りすぎて、なに書いてんだかわからない。


虫飛んで出てあせかいてふいチョルとか、まず意味が分からないし、困ったもんかいなじゃねぇよといったところです。

かなり人権が薄いし、そもそもこいつら愚にもつかん歌を大量に作って金儲けしてるだけなのに、なんでこんなに偉そうなんだろうという疑問で胸が一杯になってしまう。

近所のジイさん、そしてツレ扱いされる李鴻章

李鴻章さんの悪口書きすぎた奴らは、最終的に李鴻章とかその辺にいるだろみたいな感じになってしまい、李鴻章さんを近所のジイさん扱いをします。

こんなことを言われてもなぁという感想しか持てない一文だが、ジイさんだからだいたいこういう感じだろうという雰囲気のみで、彼らは歌を作りまくる。



おや耄碌かとか、しなびた頭の大馬鹿オヤジとか言いたい放題ではあるけれど、こちらではオヤジとか爺さん呼ばわりです。

お前の親戚かみたいな雰囲気なんですけど、最終的に李鴻章がツレになります。

もう一緒に遊びに行けや。

キャラになってしまった李鴻章さん

李鴻章さんの悪口は以上ですけど、李鴻章さんがみんなに攻め立てられて困っている、頑固なジイさんキャラになってしまってるのが分かるでしょうか?

時代が時代ですから、残念ながら李鴻章さんは、漫画やアニメになったりはしていません。落語なんかには、困ってシクシク泣くジイさんとして登場しています。愛情とまでは言いませんけど、身近にいるキャラとして、李鴻章さん消費されてしまったというわけですね。

さらに少しだけ当時の事情を書いておきますと、こういった歌は下等なものとされて、蔑まれていました。西洋音階の音楽を導入して、諸外国の仲間入りをしましょうみたいな感じです。

だからこういう作品を作ってた人らとしては、苦々しい思いもあったことでしょう。そういう事情もありましたから、
歌がバカ売れするのが、彼らは単純に嬉しかったんだと思います。

李鴻章さんの人権ムシるのはどうかと思いますし、下等な作品ばかりです。しかしながら、そんなこんなの事情も考えると、俺はこういった作品群を、あんまり嫌いにはなれないのです。

そんなわけで本日は、日本にもこういう時代があったのですというお話でした。
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やばいこの記事おもしろい!
69ヶ月前
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