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対日包囲網と冷戦脳
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対日包囲網と冷戦脳

2013-05-11 00:00
    WJFプロジェクトの記事を紹介します。このブロマガでは記事を紹介しているだけですので、WJFプロジェクトもご覧ください。
    WJFプロジェクト:http://wondrousjapanforever.cocolog-nifty.com/blog/
    2013年5月11日 (土)
    http://wondrousjapanforever.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-ecbf.html

    簡単に戦後史をおさらいしましょう。

    GHQによる占領統治(1945年〜1952年)は、1948年の前と後で、大きな方針転換が行われました。

    どんな方針転換が行われたのか、半藤一利氏の『昭和史』から引用してみます。


    「アメリカは、中国共産党をどんどん西へ追いやって孤立させ、一方国民党政府を支援し、それを主要政権とする中国を堂々たる世界の五大強国(米・英・仏・ソなどの戦勝国)の一つとして育成しよう、国連もその強国で運営し、中国をアジアにおける親米の安定勢力にしよう、そうしてアメリカのアジア政策を行き渡らせようという戦略を練っていたからです。ですから、ソ連が国民党を応援しているのは非常に好都合でした。(中略)そこでアメリカは国民党政府を大事に大事にしました。実際、それでなんとなしにうまくおさまるような感じでもあったのです。それでアメリカは安心して敗戦国日本ではどんどん革命に近い改革を進めていけたのです。」


    以上が、1945年〜1948年までの、アメリカのアジア戦略です。中華民国を同盟国とした五大強国で戦後の世界を統治し、その中で敗戦国日本の改革をどんどん進めていくという戦略です。

    しかし、1947年、一旦延安に押し込められていた中国共産党軍が、国民政府軍に反撃を仕掛け、1948年夏までに中国大陸の大部分を制圧するという、アメリカの予想を裏切る事態が起きました。また、同じ1948年に、韓国と北朝鮮が、それぞれアメリカとソ連の支援の下で成立し、朝鮮半島が南北に分断されました。つまり東アジアは冷戦の時代に突入していきました。

    このような情勢変化の中で、1948年に日本の占領統治に関する大きな方針転換が、ワシントンからGHQのマッカーサーに命じられました。次のような方針転換です。

    ●改革や追放などをこれ以上進めないこと。
    ●日本の悪事をさらには洗い立てず、戦犯裁判を早期に終結させること。
    ●日本国民の不満解消に向け、改革よりも貿易など経済復興を第一義的な目的とすべきこと。 ●日本独立に向けた講和を視野に入れ、警察を強化する、また沖縄・横須賀の基地は確保しつつ、総司令部の権限をできるだけ日本政府に移譲すること。

    中国を同盟国とする代わりに、日本を自由主義陣営に属する豊かな同盟国として育てあげ、アジアにおける共産主義の進出を押しとどめる防波堤にするという戦略変換でした。

    こうして1948年以降、GHQによる日本の占領統治は「改革より復興」を目指して行われるようになりました。この方針転換を逆コースと呼びます。

    しかし、この対日政策は、1989年12月の冷戦の終結をもって再び変更されました。

    冷戦の意味は、第二次世界大戦の戦勝国同士が争ったということです。

    したがって、冷戦が終結したということの意味は、当然、第二次世界大戦の戦勝国がふたたび仲直りをしたということに他なりません。

    戦勝国が仲直りをすれば、アメリカが日本を豊かな同盟国として維持する必要性はもはやなくなります。むしろアメリカをしのぐほどの勢いをつけた日本の経済力はアメリカにとって邪魔なものにすらなっていました。

    また、東西の壁が取り除かれたということは、東側に温存されていた安い労働力や未開拓の市場が、西側の資本によって利用可能になるという、グローバル化の時代の到来を意味しました。

    冷戦時代の「自由主義vs社会主義」という二極的な構図から、世界の一元化をめざすグローバル化を推進する勢力と、多様な文化や国家の枠組みを維持しようとする勢力との「一極vs多極」という争いの構図に、転じていきました。

    こうして、アメリカのアジア戦略は、1948年までの戦略に近い形へと戻っていき、1990年代クリントン政権は、日本を飛び越えて、ふたたび中国に接近していきました。

    そして、日本は、同盟国としてよりも、敗戦国としての本来の立ち位置に押し戻されていきました。

    このような情勢変化の結果、90年代以降、二つのことが日本を襲いました。

    自虐史観と構造改革という記事で述べましたが、

    一つは、中国や韓国による「反日プロパガンダ」が激化しました。

    もう一つは、アメリカから日本の弱体化を目指した「構造改革」の要求が厳しく日本に突き付けられるようになりました。

    日本政府は、中国や韓国による「反日プロパガンダ」に対しては、謝罪外交を展開し、「河野談話」や「村山談話」を出していきました。

    また、アメリカによる構造改革の要求に対しては、唯々諾々と内政干渉を受け入れ、長いデフレによって経済的には衰退していき、中間層が破壊され社会格差が広がり、国民の生活は貧しくなっていきました。

    対米従属的な自民党政治は、冷戦時代には確かに大きな成果を上げましたが、冷戦終結以降は、日本を包囲し弱体化させる、アメリカや中国・韓国という戦勝国(準戦勝国)の戦略に、異議申し立てを行うこともできず、素直に手を貸していったに過ぎません。

    そして、冷戦終結後20年余りを経た現在、「反日プロパガンダ」と「構造改革」という二方向からの圧力は、もっとも熾烈な形で私たちに突き付けられ、日本は今まさに国家解体の瀬戸際まで追いつめられています。

    この二つの圧力に、今私たちがどう向き合い、答えていくのかが問われています。

    私たちの安倍政権は、この二つの圧力にどう答えようとしているのか。

    「反日プロパガンダ」の圧力に対しては、次の記事に書かれているような姿勢で対応しようとしています。


    安倍首相、日本の戦争侵略をあらためて認める

    【東京】安倍晋三首相は8日、日本がかつての植民地支配でアジアの人々に損害と苦痛を与えたことをあらためて認め、謝罪する姿勢に変わりがないことを強調した。歴史認識をめぐる近隣諸国との緊張を緩和しようと努めたものとみられる。

     安倍首相の発言は、歴史的リビジョニズム(修正主義)とも受け止められかねない日本政府高官の態度や発言に対して中国と韓国が神経をとがらせていることを受けたものだ。

     安倍首相は参院予算委員会で、「わが国はかつて多くの国々、とりわけアジアの人々に多大な損害と苦痛を与えた」と述べ、「その認識は過去の内閣と同じだ」と付け加えた。

     この発言は、第2次世界大戦終了50周年の1995年に当時の村山富市首相が出した画期的な謝罪談話をその文言通り繰り返したものだ。安倍首相は2月の国 会でも、戦時中の侵略に対する政府の謝罪を見直すのかとの野党議員の質問に対し、村山談話を読み上げ、これを踏襲する考えを示していた。

     安倍首相が日本の過去の行動をあらためて認めた背景には、近隣諸国との間で外交上の緊張が最近数週間高まっていることがある。とりわけ4月には閣僚による靖国神社参拝と、日本の戦時中の役割に関する安倍首相の発言をきっかけに、韓国と中国の怒りが強まった。

     麻生太郎副総理兼財務相を含む閣僚3人は4月、200万人以上の日本人戦没者とともに戦犯が祀(まつ)られている靖国神社を参拝した。

     さらに安倍首相は同月23日の国会答弁で、「侵略」の定義に疑義を呈し、「国と国との関係で起こった出来事は、どちら側からそれを見るかで違う」と語り、火に油を注ぐ形となった。これを受けて韓国の外相は予定していた訪日をキャンセルした。

     中国との領土紛争も激化した。中国は最近、日本が実効支配している尖閣諸島(中国名は釣魚島)近くにこれまでで最大の海洋監視船を派遣した。

     8日の安倍首相発言は、ワシントンでのオバマ米大統領と韓国の朴槿恵大統領の会談で安倍首相の歴史解釈に懸念が表明されたと日本のメディアが報じたのを受けた動きだ。

     NHKは、米韓首脳会談に同席した尹炳世外相の発言を引用して、朴大統領がオバマ大統領に対し、「北東アジア地域における平和構築のため、(日本は)適切に歴史を認識する」必要があると述べたと報じた。

     一方、米国の駐日大使だったトム・シーファー氏は先週のシンポジウムで、いわゆる「慰安婦」問題に関する安倍首相の立場をめぐり米国には懸念があると述べ、それは米国とアジアにおける日本の国益を大きく損なっていると語った。慰安婦問題については、植民地だった朝鮮の女性が旧日本軍の関与によって強制連行されたという歴史認識が国際的には広く受け入れられている。しかし安倍首相はかつてそれに疑問を呈していた。

     菅義偉官房長官は8日の記者会見で、日本政府はこの慰安婦問題に関する1993年の謝罪(いわゆる河野洋平官房長官談話)を見直そうとしたことは一度もないと述べ、日本の近隣・同盟国に理解を求めた。(ウォール・ストリート・ジャーナル、2013年 5月 09日)


    「構造改革」の圧力に対しては、みなさんご存知のとおり、TPPや道州制、日中韓FTA、水道や電力自由化、ビザ緩和、移民受け入れなどの新自由主義的な政策によって対応しようとしています。

    <a href="http://www.nicovideo.jp/watch/sm20674701">【ニコニコ動画】どうしますか?TPP 安倍さんは馬鹿で売国奴 編</a>

    このように、「反日プロパガンダ」の圧力に対しても、「構造改革」の圧力に対しても、無力に膝を屈しているのが、私たちの安倍政権です。

    そして、冷戦終結以降、20年あまりに及ぶ戦勝国による対日包囲網の中で、何の抵抗もできずに解体されようとしているのが、私たちの日本です。

    それにも関わらず、この亡国の手先となって働いている安倍政権を、愛国・保守の権化であるかのように多くの日本人が盲目的に信じ込み、支持してしまっています。

    それは、これらの日本人が、冷戦時代、アメリカが日本に友好的だった時代の成功体験の記憶を長くひきずっているためであり、安倍政権の見せる対米従属的な姿勢が、彼らに安心感を与えているからほかなりません。

    冷戦が終わって20年経っても自分たちの立ち位置の変化に気づかず、冷戦時代の思い出から抜け出すことのできない「冷戦脳」が、日本を亡国の最後のステージへと追いやろうとしています。

    実際には、アメリカと中国は、冷戦終結によって戦勝国として再び手を結び、世界の一元化を推進しながら、日本の国家解体を目指して日本を包囲しているのですが、「冷戦脳」をもった人たちにはこの現状が見えません。

    彼らには、「善」なるアメリカと、「悪」なる中国・韓国・北朝鮮が対立しあっているかのような善悪二元的な世界観にいまだにしがみついています。

    そして「対中包囲網」なる「冷戦脳」には最も心地よくフィットする善悪二元的な虚構を掲げ、「善」なるアメリカに傾斜しようとしている安倍政権にすがることこそが、「悪」なる中国・韓国・北朝鮮から逃れる道だと信じているのです。

    実際に、その先にあるのは、国の亡びであることにも気づかずに。

    次の記事も参考になさってください。

    韓国大統領の米議会での演説の意味

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