希蝶さん のコメント
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第361号 2020.6.16発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…ここ半月の東京都は、滑稽なほど右往左往しすぎている。結局、「東京アラート」は小池百合子の選挙パフォーマンスの意味合いが強かったのだろう。新宿歌舞伎町では、夜の街の「見回り隊」が出動し、公然と営業妨害を行う様子がくり返し報道されたが、あれもはっきり言ってパフォーマンスだ。そんな見回りパフォーマンスに加えて、このたび政府から発表されたものが、接待を伴う飲食店やライブハウス、クラブの営業再開に向けた注意事項をまとめた「ガイドライン案」である。この「夜の街ガイドライン」がまたトンデモなく馬鹿馬鹿しいのだ!
※「ゴーマニズム宣言」…先々週の『火星人襲来』を読んで、さらにさかのぼる1910年の「ハレー彗星」騒動を連想したという感想をいくつかいただいたので、今回はそれを取り上げてみよう。ハレー彗星は約76年に1度地球に接近し、その出現は紀元前から歴史の記録に残されている。その存在は様々な迷信と結びつき、不吉の予兆などと捉えられてきたが、明治43年(1910)5月19日(日本時間)の地球最接近の時には、ハレー彗星の尾の中を地球が通過するほどの接近となり、その際に人類が滅亡するとの噂が世界中に流れ、大パニックが起きたのだ!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!拉致問題に関する安倍総理の評価は?黒人差別問題で映画『風と共に去りぬ』が配信中止になったことをどう思う?映画鑑賞の際は字幕派?吹替派?なぜ羽鳥モーニングショーばかり叩いているの?マスクとフェイスシールド、どちらを着用したら良い?伊藤詩織氏がはすみとしこ氏を提訴した件をどう見ている?アンジャッシュ・渡部氏の不倫騒動をどう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第171回「夜の街ガイドラインの馬鹿馬鹿しさ」
2. ゴーマニズム宣言・第377回「ハレー彗星のパニック」
3. しゃべらせてクリ!・第318回「御坊家の徹底健診!今日も健康に不安なしぶぁ~い!の巻〈前編〉」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第171回「夜の街ガイドラインの馬鹿馬鹿しさ」 5月29日 東京都知事「ウィズ・コロナ宣言」
6月2日 東京都で新規感染者34人、「東京アラート」発動、都庁と橋桁が赤くなる
6月12日 「東京アラート」解除、「自粛から自衛の時代へ」談話
6月14日 東京都で新規感染者47人
6月15日 東京都で新規感染者48人 ← イマココ
ここ半月の東京都は、滑稽なほど右往左往しすぎている。
新規感染者が50人近くになっているから、またもや「ウィズ・コロナなんてやっぱり無理!」ということで「東京アラート」を発動するのかと思ったが、多くが新宿のホストで、これまでに感染したホストの濃厚接触者を全員検査した結果、新たに判明した無症状の感染者らしい。
小池百合子都知事は 「確認できているという点で、むしろ確かな数字になってきているのではないか」 と、まるで小泉進次郎かと見まごうような、意味があるようでまったく意味不明な発言でまとめ、今週末の19日には、東京都の休業要請を全面解除する考えを示した(6月15日19時時点)。
結局、「東京アラート」は、小池百合子の選挙パフォーマンスの意味合いが強かったのだろう。新宿歌舞伎町では、夜の街の「見回り隊」が出動し、公然と営業妨害を行う様子がくり返し報道されたが、あれもはっきり言ってパフォーマンスだ。
歌舞伎町は、JR新宿駅に近い南側に、お馴染みの看板をかかげた賑やかなメイン通りがあるが、その付近は、チェーンの居酒屋や寿司屋、焼き肉屋、喫茶店、大衆的なバー、ゲームセンター、ドラッグストアなどが多く、正面に、ゴジラの造形が目立つ東宝の映画館がそびえてもいて、繁華街初心者が遊びやすいエリアになっている。
見回り隊は、この付近だけをマスコミを引き連れて練り歩いたらしいが、「感染源」とされているホストクラブやキャバクラが実際に立ち並んでいるのは、その奥の北側~北東側のエリアなのに、そこには足を踏み入れなかったらしい。
本気の「東京アラート」なら、そっちを練り歩いてみたらどうだと言いたいが、まあ、奥まで行くとラブホテルも立ち並んでいて、出入りするカップルやデリヘル嬢の姿があちこちで写り込むので、放送に耐えうる映像が撮れないだろうなと思う。
そんな見回りパフォーマンスに加えて、このたび政府から発表されたものが、接待を伴う飲食店やライブハウス、クラブの営業再開に向けた注意事項をまとめた 「ガイドライン案」 だ。
6月13日に政府から発表された「夜の街3業種向けのガイドライン案」
これに沿うかたちで、専門家の監修によって各業界がガイドラインを作成しているのだが、その内容がすごい。一部を抜粋・要約して紹介する。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
泉美木蘭のトンデモ見聞録・第171回「夜の街ガイドラインの馬鹿馬鹿しさ」
一言。こういうのは、そのお店を経営する人が自己判断で決めればいいだけであって、国や都道府県がガイドラインとかいうお節介をするようなことではない、と思う。こういうお店にはいったことはないので、よくは分からないのですが(それでコメントするのは見当違いも甚だしいですが)、コンパや飲み会の接待の際にも相手との「距離」が大事であり、幹事になったら、自分が楽しむよりも、相手の気分を良くする義務があるのは分かります。
自分も昔、谷村有美やスティーヴィー・ワンダーのコンサートでエキサイティングしたことがあるけれども、声援とか活気のない、場の雰囲気が感じ取れない、観客との一体感を失ったライブほど、楽しくないものはないでしょう。ネットでライブ映像を見る場合でも、思わず歌をくちずさんだり、場合によってはからだが動いたりするものでしょう。アーティストのライブアルバムやライブビデオも、「観客」があって、初めて成り立ちます。
ひょっとして、これからの飲み会やライブはすべてオンラインで遠隔で楽しまないといけなくなるのかな?味気ないものになりそうです。先日もオンライン披露宴がニュースでとりあげられていましたが、その当座は良いかも知れないけれども、後になって、誰とも会話をしなかったな、つまらなかったな、という気分しか残らないのではないのでしょうか。
プロ野球も無観客で行うみたいですけれども、選手たちも張り合いがなくてつまらない、練習試合みたいな感じになるのではないでしょうか。しないよりはましなのかな。
ゴーマニズム宣言・第377回「ハレー彗星のパニック」
今号の話で、TV版のデビルマンにも、第38話に月が地球に接近して、この世の終わりで大騷ぎするエピソードがあったのを思い出しました。関東ではこの話で最終回で、真の最終話が再放送で初めて放映された、といういきさつもあるのですが、こういうのって、「王様は裸だ」という子供の気持ちにでもならない限り、気づかないものなのでしょうか。アンデルセンの童話も、王様(皇帝)は威信を保つために、無理して裸のまま行進するのだから、人間のプライドは一度間違った方向に発信されると、途中で停止・軌道修正できずに、暴走してしまうものかも知れない。高速増殖炉「もんじゅ」のような「無駄な」公共事業を見ているようです。
間違いは間違いだ、と素直に認められる世界であって欲しいです。善意を装った誤った矜恃よりも、正しい判断に基づく智慧や常識の方がはるかに大切です。
先日の道場、見直していますが、フランスでは国民の権利が上位概念で、法は権利との折り合いをつけて発動されるものだ、というところに、日本の「世間体」にはない、確固たるものを感じました(未だに発令されていない憲法の条文がある、というのが凄いです)。日本人も自身の手で、このような憲法を制定できるように成熟した国民に成長して欲しいです。
それでは今夜の生放送、期待しています。
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