希蝶さん のコメント
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第416号 2021.11.16発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…わしが出演したYouTube松田政策研究所チャンネルの動画「特番『男系維持はできないのか?皇位継承問題を小林よしのり氏に問う』」が5日に配信され、4万1千回以上再生されている。動画の前半は小室眞子さん・圭さんバッシングの批判で、17分30秒あたりから25分ほど皇位継承問題を話しているが、わしはここで徹底して「リアリティ」にこだわっている。この動画に対して寄せられたコメントを抜粋して、ひとこと付け加えていこう。さて男系派から「リアリティ」ある反論は来るだろうか?
※特別寄稿・笹幸恵…小室眞子さん、圭さんが結婚された後、週刊誌はもうこのネタで書くことがないだろうと思っていたけれど、さにあらず。圭さんはニューヨーク州の司法試験不合格、また11月4日には紀子さまの父・川嶋辰彦氏が亡くなり、引き続き小室夫妻の動向にメディアの注目が集まった。11月18日号の「週刊新潮」「週刊文春」は、いずれも大きな見出しで小室夫妻について取り上げている。それぞれ細かく見ていこう。
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…新薬を簡単に信じてしまう日本人は、製薬会社はクリーンで、知的で、信用第一の企業だという性善説的なイメージを抱いているか、「世界的な大企業様のおクスリなのだから」と権威主義的に盲信している人が多いのかもしれない。だが、実態は、かなりえげつない。話題の製薬会社について、深掘りをしてみたい。ファイザーの臨床試験下請け会社の実態、そして2000年に起こしたとんでもない薬事犯罪とは!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第443回「いるいる詐欺を殲滅せよ」
2. 特別寄稿・笹幸恵「〈週刊新潮・文春比較〉眞子さんの「結婚騒動」が明らかにしたものとは何か?」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第237回「製薬会社と論文とカネの話~ファイザー、“史上最大”の薬事犯罪」
4. しゃべらせてクリ!・第372回「おじいちゃま・おばあちゃまと久々の対面ぶぁ~い!の巻【後編】」
5. Q&Aコーナー
6. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
7. 編集後記
第443回「いるいる詐欺を殲滅せよ」 わしが出演したYouTube松田政策研究所チャンネルの動画「特番『男系維持はできないのか?皇位継承問題を小林よしのり氏に問う』」が5日に配信され、4万1千回以上再生されている。
https://www.youtube.com/watch?v=--PB81TIPj8
もともと松田政策研究所代表・松田学氏の持論は「男系維持」であり、動画の説明欄でも
「男系継承を守っていくためには、女系天皇容認論者の主張をよく把握した上で、十分な理論武装をしておく必要があると考えられます。今回、女系天皇容認論者として知られる小林よしのり氏との対談番組を配信するのは、そのような趣旨も踏まえてのものであり、当チャンネルとして女系天皇論を推進することを意味するものではありません」
と断り書きをしている。支持者が男系論者ばかりだから、わしを出すにはあらかじめそう釈明しておかなければいけないのだろう。
だがそれでも、議論のためには反対意見もよく聞かなければならないと、反発も承知でわしを呼び、あえて自分の主張はせずに聞き役に徹した松田氏の姿勢を評価しておこう。
動画の前半は小室眞子さん・圭さんバッシングの批判で、17分30秒あたりから25分ほど皇位継承問題を話しているが、わしはここで徹底して「リアリティ」にこだわっている。
今の皇室には、次世代の皇位継承資格者は悠仁さまだけで、このまま女性皇族が結婚して民間人になっていけば、将来の皇室は悠仁さまたったおひとりになってしまう。
悠仁さまが結婚され、男の子が何人も出来るという「神風」が吹かない限り皇室は存続できないが、 「神風頼み」など絶対にできない!大東亜戦争も最後は「神風頼み」で負けたのだから。
そもそも、男子が産まれなかったがために適応障害になってしまわれた雅子さまのケースを知りながら、それでも自分が男子を産まなければ皇室が消滅するというとんでもない重圧を負うことを覚悟して、悠仁さまと結婚する女性が現れるだろうか?
もともと「男系継承」は「側室」とセットで、これが両翼となって維持されていた。側室が欠けて片翼になったら墜落するしかないのだ。
男系が伝統というなら側室も伝統であり、大正天皇が事実上側室をやめ、昭和天皇が制度上も側室を廃止した時点で、男系の伝統も終わったのである。
男系派は、旧宮家系の男系男子国民を皇族にするよう主張しているが、そうするには皇室典範改正が必要で、それには対象となる当事者が必要だ。
いない人のために法律を変えることなどできないのだから、 まずは新たに皇族となるべき旧宮家系の男系男子とはどういう人か、国民に紹介して典範改正を訴えなければならない。
それをせずに、ただ「当事者はいる」と言うだけでは 「いるいる詐欺」 である。ネッシーやビッグフットや宇宙人が「いるいる」と言っているのと同じだ。
しかも、男系男子は1人では足りない。確率的には4つの宮家が必要だというから、それなら4人必要となる。
今までの国民としての身分、職業、家族、人間関係の全てを捨てて、皇族になる人が4人もいるだろうか?
さすがにそんな人はいないとわかってくると、櫻井よしこらは旧宮家系の「子供」を宮家の養子にするという案を言い出した。
だが、自分の子供を養子に差し出す親がいるわけがないし、子供も親から離れて自由も人権もない所に行きたくもなかろうし、もし強制などしたら完全な人権侵害で、憲法違反になる。
しかも養子を受け入れる宮家もなくて、養子になる側、養子をとる側、両側からいないのだ。
すると今度は、櫻井らは廃絶した宮家に「家族ごと」入ってもらうという案を言い出したが、これはかつて竹田恒泰が言っていた説である。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
〇 ゴーマニズム宣言・第443回「いるいる詐欺を殲滅せよ」
私も「愛子様サイト」に称徳天皇のことを投稿したら、いきなり男系派にツイッターで絡まれて嫌な思いをしたことがあり、日本語の読解力を無視されたリツイートをされたこともあるので、(比べてはいけないのかもしれませんが)身につまされる思いをしたことがあります。歴史的なことも言えますし、母系社会だという話もよく分かりますが、敢えてそういう話を封印して、身の廻りを振り返ってみればいいのでは、と思います。詳しくは述べませんが、私の家もそうですから。
世の中には、男の子が生まれないで、女の子ばかり生まれる家庭も少なからず存在するのではないのでしょうか?それだけです。恐らく男系派の考えているのは徳川御三家や御三卿のようなものを4つばかり作ればいい、とでも思っておられるのでしょうが、じゃあ、その御三家のうち、尾張家や、御三卿の清水家が結果として養子相続になり、初代の血など断絶しているという話は検知していないか、あるいは度外視しているのかな、と思います(結局歴史の話になってしまった)。その御三家だって、家康のかなり後になってからの子孫だったような気もします。
私の知ってる話で、水戸家の初代の頼房が、天下を取れるのだったら江戸城から飛び降りても良い、一度でも天下を取ったという歴史が残るからと言ったそうですが、それは権力と権威がセットの時代にこそ言える話で、そういう家に嫁入りする女性は子孫を残さねばならぬと苦労を強いられるだろうし、男性側にしても同様だろうと思います。旧宮家復活とか一家養子とかいう話がいかに非現実的であるか、申し上げるまでもないような感じです。
しかし、それでもこうのとりが男子を運んでくるのではないか、とか試験管ベビーとかクローンとか考える人もいるのでしょう。生命の倫理とか神秘とかそういうものが軽視されているようで、非常に嫌な感じです。
私の知っている漫画にも、日本舞踊りの家で(この場合は)女子継承で、本家に男子しか生まれなかったので、政略結婚で踊りのうまい女子と結婚させられたけれども、男は外に愛人をつくり、そちらにも女の子がいたので、事故死した後後継者争いになった、というのがあります。しかし、本家の女の子が病弱で死んでしまい、結果、その弟を性転換させた、なんて話もあります。これはフィクションだけれども、男系派はこういうことを考えるんじゃないのでしょうか。物事を設計図通りにしようとか、教義の例外は認めないとか考えると、そんな結論になるんじゃないのでしょうか?
とにかく無理なものは無理、ウィルスを根絶させるのも不可能であるのと同様だ、だったら、(この場合でも覚束ないのだけれども)内親王家、女性宮家を創設し、(あまりいい言い方ではないですが)血統を維持するのが良いのではないか、という結論にしかならないと思います。
松田学さんとの放送も一通り視聴しましたが、松田さんは普通によしりん先生の意見に耳を傾けて下さり、非常に良い放送だったと感じられました。コメント欄が荒れたということですが、それこそ「忠言は耳に逆らふ」という格言をこそ思い返してほしいと思いました。
一言、奇蹟は起きる時と起きない時があり、男女の生まれる確率は恐らく同等か、さもなければ女性の方が上まわっているのだろう。世の中は何が起こるか分からない。ピンチの時を想定して(それこそ孝謙・称徳天皇の時を思い浮かべて)考えるべきだ。新型コロナで聖武朝の天然痘の話などを思い返すように。その場合は、二年間で収まった筈だ、太政官も生ものを食うな、とか全国の国衙に文書を送るなど、適切な対策をして、過剰な反応はしなかった筈だ(東大寺の大仏は造営したかもしれないけれども)、というふうに。
このテーマでは、毎回同じようなことしか記してないような気もしますが、こんな感じです。
〇 特別寄稿・笹幸恵「〈週刊新潮・文春比較〉眞子さんの「結婚騒動」が明らかにしたものとは何か?」
この中に呉智英さんの名前があったのは少し意外でした。でも、こんな程度なのでしょうか、いわゆる知識人のコメントは。周囲で何かしら問題になっていると、「多分そうなのだろう」という俗情につられて、自分も悪口を述べてしまう。関心がないから、自分で調べようともしない。せめてそういう場合は中立を保ち、ノーコメント、無言を保つのがエチケットではないか、と思うのですが。
正直言って、小室さんの学問の邪魔をしてるのはマスコミとか、識者の側ではないかと思いました。離婚しないための子作り指導って、何なのでしょうか?嫁姑問題は、むしろ旦那さんがなくなってからの話のような気がします。「髪結いの亭主」という表現も侮蔑的なものです。所詮は他人の結婚であり、恋バナであり、そんなのに首を突っ込むのは野次馬か出歯亀でしょう。
私の知っている人にも恋愛問題で苦しんでいる人がいますが、それは親との葛藤であり、こんな大衆の好奇の目にさらされているようなものではありません。それだって、大変だろうと思いますが、第三者があれこれ言える立場にはないと思うので、関わらないようにしています(ほかに相談に乗るかたがたもいますし)。恋愛や結婚は個人の自由。それだけです。
これだけですませようかと思いましたが、「笑う大天使」という漫画のことも思い出しました。史緒というヒロインの母親は貴賤結婚をしたけれども、嫁姑問題が起こり、夫が事故死したため、兄の一臣を置いて、実家を出て行くことになり、その後、娘の史緒を産み落としました。まさか、こういう事態が眞子様と小室家との間で起こるとでも思っているのでしょうか。よけいなことを記しましたが、それだって、「不幸になる自由」ではないか、と思います。
ちょっと長くなったので、ここで一区切りします。続きはまた改めて。
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