第442号 2022.7.26発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…安倍晋三殺害の背景について、統一協会の問題が報じられるようになったが、それを嫌がる「安倍マンセー派」がいるようだ。八木秀次(自称保守)から三浦瑠麗(自称リベラル)までというのが可笑しい。こういう「安倍マンセー派」の圧力にマスコミがどこまで耐えられるか分からない。また沈静化したら、再びカルト集団の政治への浸透が始まるのだろう。それはまた追及するとして、今回は安倍晋三とわしの係わりについて、実際の交流を中心に今まで書いていなかったことも含めて記録として残しておきたい。
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…日本において統一PCR教会の洗脳は凄まじい。ひとたび「感染者過去最多」の報道がはじまると、灼熱の歩道には人々が行列し、車道にも「PCR待ち」の車があふれて渋滞するほどの大繁盛となる。さらに、「PCR客」を呼び込むべく、無料検査を受けると、その場で商品券やアマゾンギフト券がもらえる検査所もある。おかげで、とっくにPCR検査をやめて、報道機関も感染者数の発表をやめてしまい、「誰も気にしていない」という国がほとんどという中で、現在、日本の陽性者数は、ぶっちぎりのトップクラスだ。もういい加減、統一PCR教会から脱会せよ!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…試験秀才で頭でっかちで純粋まっすぐ君の兄とどう付き合えば良い?安倍晋三氏と統一協会の癒着が明らかになると静まり返ってしまったネトウヨは何を考えている?男系固執派から女(双)系公認へと転向した人っている?ロシア国内でクーデターなどが起こる可能性はないの?桜田元五輪大臣の「女性が男性にもっと寛大になれば結婚率は上がる」という発言をどう思う?死後の世界を信じている?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第471回「安倍晋三を信じたわしの黒歴史」
2. しゃべらせてクリ!・第398回「思い出のひとコマ!ノーマスク夏祭りぶぁい!の巻【前編】」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第265回「脱会しろ! 統一PCR教会」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第471回「安倍晋三を信じたわしの黒歴史」 安倍晋三殺害の背景について、統一協会の問題が報じられるようになったが、それを嫌がる「安倍マンセー派」がいるようだ。八木秀次(自称保守)から三浦瑠麗(自称リベラル)までというのが可笑しい。
そういえば三浦瑠麗は、皇位継承は悠仁さままで続けるべしと言っていたから、リベラルというよりは「安倍マンセー派」なのだろう。
三浦は安倍銃撃事件で、統一協会と政治の結託を報じるマスコミは「倫理的ではない」と言っていたから、呆れかえった。
「テロリストの動機を報じることはテロに屈することになる」という定型文を信じているんだろう。まさに学歴秀才の答案のようだ。
こういう「安倍マンセー派」の圧力にマスコミがどこまで耐えられるか分からない。また沈静化したら、再びカルト集団の政治への浸透が始まるのだろう。
統一協会と政治との関りこそが「非倫理的」なのだ!その不都合な真実を隠蔽することも「非倫理的」である。
それはまた追及するとして、今回は安倍晋三とわしの係わりについて、実際の交流を中心に今まで書いていなかったことも含めて記録として残しておきたい。
安倍晋三とは、今から20数年前「新しい歴史教科書をつくる会」で初めて会った。わしも安倍も40代半ばで、まだ若かった。
その頃の安倍は、歴史のことなんかほとんど知らないようだった。そんな安倍に、わしや藤岡信勝など「つくる会」のメンバー数人がどんどん「反・自虐史観」を吹き込んでいった。
安倍に歴史観のようなものを最初に啓蒙したのは、基本的にはわしや「つくる会」の数人であり、それがスタートだったのである。
早逝してしまったが、中川昭一も同じように「つくる会」を通して知り合い、 中川とも安倍とも会食して酒を飲んで話をした。二人ともそのうちにわしらの歴史観に同意し、つくる会にも賛同してくれて、その時は蜜月状態という感じだった。
当時は自虐史観の全体主義が強固に出来上がっていた。
平成12年(2000)12月にはある反日左翼団体が「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」なるイベントを開催。法廷を模した舞台で「天皇裕仁及び日本国を、強姦及び性奴隷制度について、人道に対する罪で有罪」とする「判決」を勝手に下した。
もちろん一切の法的根拠もなく、反日左翼がただ悦に入るだけの「裁判ごっこ」でしかなかったが、こんなものをNHK教育テレビ(現・Eテレ)が取材し、ETV特集シリーズ『戦争をどう裁くか』第2夜「問われる戦時性暴力」という番組にしてしまった。
放送前には右翼団体などがNHKに街宣活動をかけ、NHKは急遽、現代史家・秦郁彦から「女性法廷」に批判的なコメントをもらって入れるなどの再編集をして放送した。
そしてその4年後の平成17年(2005)1月、朝日新聞は1面トップで「NHK『慰安婦』番組改変 中川昭・安倍氏『内容偏り』前日、幹部呼び指摘」という見出しの記事を出した。中川昭一と安倍晋三がNHKの幹部を呼び出し、「圧力」をかけて番組を改変させたというのだ。
そもそも、反日左翼の自己満足イベントを一方的に扱って番組を作ったこと自体がとんでもない偏向だったのだが、朝日の1面トップを使ったキャンペーンによって、問題は「報道・表現の自由」と「政治権力の圧力」にすり替えられ、中川と安倍には「言論弾圧」をする政治家というイメージがつけられそうになった。
だが、中川と安倍がNHKの幹部に会ったのは放送後であり、朝日新聞は今に至るも、未だに中川・安倍の圧力で番組が改変されたと認められる確かな根拠を提示していない。
わしはこの時、二人を擁護する言論を展開し、安倍氏からは仕事場に直接お礼の電話が来た。
当時は自虐史観こそが絶対の正義であり、これに異を唱える政治家など、どんな手を使っても潰していいという狂った正義感が、朝日新聞などのメディアには普通に存在していたのだ。
そしてさらに翌年・平成18年(2006)9月、ついに安倍晋三は内閣総理大臣に就任した。
自らを「闘う政治家」と称し、「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍に、わしは最大限に期待した。
ところが安倍は首相に就任するや否や、「村山談話」(侵略史観)を踏襲すると言い、「河野談話」(慰安婦強制連行)を踏襲すると言い、「東京裁判」に異議を唱える立場にないと言い、挙げ句の果てには祖父の岸信介が東条内閣の閣僚として開戦の詔書に署名したことを「間違いだった」と言ってしまった。
肝心の歴史認識について、全て「ベタ降り」してしまったのである!
前年の「NHK改変報道」以降、朝日新聞を始め左翼メディアは、自虐史観に従わない政治家を潰そうと虎視眈々の状態だった。安倍はその圧力に屈したのだ。
そしてそれ以上に、安倍は米国を恐れたのだろう。自虐史観は東京裁判史観であり、つまりは米国中心史観である。これを否定して米国との間に軋轢が起きることまでは、安倍は覚悟できなかったのだ。
わしはこのことを、SAPIO誌に連載していた『ゴーマニズム宣言』で痛烈に批判した。
安倍内閣の閣僚の不祥事に対しては、メディアはすさまじい追及を行い、現職大臣の自殺という事態まで起きた。そして安倍は就任1年足らずで病気を発症し、政権を投げ出した。わしはもう、茫然自失だった。そして自民党政権はその後も迷走を続け、民主党に政権交代してしまった。
コメント
コメントを書くコロナ論」文庫化おめでとうございます!!!
「レガシーを遺す」「のこす」この漢字であってるかな?「レガシー」が「遺産」って意味だと被るから「残す」だな。
そういえば半年前、卒業した高校の図書館に「コロナ論」全巻寄贈したんだ。
井上先生が時々言ってたから、個人に送って蔑ろにされるなら、図書館の方が断然いい!と思ったからだ。
どうなったかなー?
一時自分で病欠の電話を繰り返し、登校拒否してあてもなくぶらぶらしたり、
不意に勉強がバカらしくなってもう留年したっていいと完全に開き直り、数学と物理と家庭科で見事に赤点を取った。
そんな生徒だったからダメかな。
放置され留年と思ったら、そうは問屋が卸さなかった。
熱心な数学の先生にガッツリ掴まり、目を三角にして睨まれ真剣に怒られ、そのあまりの恐ろしさに説教後トイレに駆け込んで号泣した。
でもなんだろ、憑き物が落ちたように「やらなきゃ」と、すぐ課題に向き合い、
期限通り提出したら、先生「よくやったじゃないか」って本当に嬉しそうに微笑んでくれた。
え?なんでそんなに喜んでくれるの?
物理の先生は、赤点の生徒全員を放送で呼び出し教室に集めて穏やかに、
「私は今は先生ですけど、本当はひっそりと掃除をして暮らしていきたかったんです。先生なんてとんでもないんですよ」と静かに優しく言った。
ぽかんと聴いている生徒に課題の紙を配り、
教室内で先生がつきっきりで、全員がレポート提出出来るまでずっと教えてくれた。
家庭科の浴衣の提出も放置したら、
やっぱり先生に呼び出され「今日中に仕上げなさい、テスト前でも関係ありません!」と言われた。
「注意してくれるのは今だけ。大人になったら誰も言ってくれなくなるのよ」
それだけ言って、美味しいコーヒーを素敵なカップに入れてチョコレートを添えて黙って置いてくれた。
ずっと隣の部屋にいて、ボロボロ浴衣が仕上げるまで、わからないとすぐ教えてくれた。
先生、先生、先生、ありがとうございました!お陰で無事卒業できました!
思い返すと本当にいい高校だった。
人生の意味そればかり探して考えてる場合じゃなかった、正真正銘のバカだった。
長文駄文失礼致しました。
今週のゴーマニズム宣言、W徹の妄言見させてもらいました。前章までは朝の電車で見るには余りにも衝撃的、しかし事実なのだから見て見ぬふりは出来ない歴史の真実、ロシア兵の野蛮さを教えて頂きました。そして今回のW徹。
ダブルトールズ。私も偉そうには言えないところもあってなんですが、テレビに出て毎日のようにこんな発言を垂れ流しているようなら有害生物として駆除した方がいいと思います。先生の
馬鹿なのか?シリーズが最高でした。玉川徹もきっと見ていると思います。
ありがとうございました。
>>199
ひょうろくだま之介さん、報告ありがとうございます。
今しがた休憩時間中にひるおびをチラ見したのですが、
ひなたなんとかというクリニックの田代とかいう医師が、自分の3歳の息子にマスクを(無理矢理)つけようとしている映像をたまたま見てしまいました。
これ、児童虐待やん!
と、思いました。どう見ても、私にはそうにしか見えませんでした。
子供が外に出て遊びたがっているのにお家にいるように言う、アカンやん!
いやがっているのにマスクさせる、しかも息子さん、マスク違和感がある、と言うとる。
息子の感覚のほうが正常やん!
大人の、しかも父親のくせに自然な感覚も分からなくなったのか、正気か?田代医師。
テレビもテレビでよくこんなシーンを映せるな、と私は感じました。虐待の実態が見られたのは収穫でしたが。
やっぱりコロナ禍になっても7割の人たちが収入が変わらなくて生活に困ることは特になかったというのがそうなのかと思いました たいそうの礼は私でも知っている言葉なので少しびっくりしました 三浦瑠麗さんはブルマはいてたのか いいですね
小林先生のブログを読みました。ファクターM楽しみですね。先生がそこまでおっしゃるのであれば大作になるのは間違いないでしょうし。
皇統問題応援してますが3つの絶望感な困難な壁があります。
1.与党野党議員ともに男尊女卑的な宗教勢力応援や票頼みの人が大勢いること
選挙のために党上層部に睨まれないように男系支持でやり過ごそうという
皇室未来より選挙第一が深刻な問題です。
2.YouTube99%男系応援動画しかなく双系支持している表明している言論人
ゴー宣道場師範以外いない深刻さ
双系支持は人気につならがらない商売にならないと思われています。
玉木さん藤井さんも乗ってこない理由がそこにある気がします。
3.頼み綱のゴー宣道場動画もYouTubeにあるもの動画視聴回数伸びず
(ほとんどの動画視聴回数1万回すらとどかず)
ゴー宣読者層の1-2割しか視聴していない感じがします。
大半が興味ないもしくは男系支持がかなりの割合いるのでは推測できます。
右派、保守的な人間の支持はほとんど期待できない現状です。
皇統問題に関してだけは中道リベラル左翼勢力の協力ないと
熱狂的な男系勢力に打ち勝つのは難しい厳しい気がします。
ゴー宣色を薄めて皇統問題に特化したYouTubeチャンネル立ち上げて
中道リベラル左翼言論人と皇統問題対談動画ガンガン上げていけば
人気に火が付き新刊本旧作品の売り上げアップにも繋がり
双系支持の大きな流れが生まれるという壮大な戦略期待しています。
男系絶対では皇統は途絶える。それでもどんな手段を取っても男系を続ける?昔からそうだから?なら何故我々は丁髷を結っていないんだ?こんなのただの男尊女卑以外にないよ。
おはようございます。ようやく今号の感想を書きます。
ゴー宣の感想。
小林先生にも「黒歴史」なるものがあったのですね。
自らの負のエピソードを語れるのは、自らが権威主義に毒されていない証左であって、それは誇って良いと思います。
権威主義の人、目立ちたい人は、「黒歴史」を語ろうとしない、話題から避ける、または「黒歴史」を美談のように改変していい話にしようとします。
小林先生は間違っていたことは素直に間違っていたと認める人だから、その姿勢が信頼できるということで支持する人が増えているのだなと思います。
統一協会と安倍晋三の関係でもかなり前から小林先生が指摘していたのに、ネトウヨから陰謀論だと非難されたが、安倍元首相の銃撃事件が起こってそれが左翼の犯行じゃないと判明した途端にダンマリ。
小林先生の指摘はまたもや正しかったですね。
いかに“声の大きい“者の論がいい加減か、益々明らかになってしまう。
トンデモ見聞録の感想。
「統一PCR協会」、いい得て妙です(笑)。
「感染症学の専門家」また「センモンカ」ですか…。
この「センモンカ」さんは、下克上気分で上の者をこき下ろしたいからドヤ顔で批判していい気になっているのが見て取れます。
尾身を批判すれば大衆受けするとお思いでしょうが、そんな人に贈る言葉「あんたも同じ穴の狢だよ」。
全く、専門家と名のつく連中は、揃いも揃って国民、庶民のほうへ目を向けておらず、ただマスコミや団体など“権威“のありそうなところに向けて語っているから信用できないですね。
次号も感想を書く予定です。
夏バテ、皆さんも気をつけてください(お前が言うなって?)
>>199
ひょうろくだま之介さん、
北の方にもトンデモないカエル🐸がいるのですか。
ロケット花火つけて飛ばしてやろうかしら(笑)🤣