メディアが報じない日本バスケ界分裂の真相
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メディアが報じない日本バスケ界分裂の真相

2015-05-30 18:11
    どーも、よーすけです。
    記事を書くのは久しぶりです。

    今日は少し前にニュースにもなり、
    現在改革真っ只中の日本バスケ界について書こうと思います。

    ニュースなどでは大まかに日本にはバスケのトップリーグが2つあって
    それをよく思わないFIBA(国際バスケットボール連盟)が日本代表の
    国際試合出場停止処分を下し、リーグの統合を命じたといった内容で報じられております。

    これ間違ってはいないんですけど正しいかと言えば、そういうわけでもないんですよね。
    というわけでTVではまず報道しないような内容も含めて書いていきましょう。


    ・プロリーグ構想とJBL
    今から遡ること約20年前、サッカーのプロリーグJリーグが産声をあげた頃
    漫画スラムダンクのアニメ化を機に日本でもバスケが大ブーム。
    当時日本のトップリーグはアマチュア。タイミングは偶然だったかもしれませんが
    ちょうどこの頃、プロリーグ構想なるものが誕生しました。
    プロリーグ化は断念することになりましたが数年後、
    JBLとリーグ名を改めプロ選手契約を解禁、
    日本初となるプロバスケ選手が2名誕生します。
    この2名だけがバスケで給料をもらい、ほかの選手は会社員として給料をもらいながら
    バスケをしてた状況ですね。
    名前をJBLに改め変わった点といえば、
    このプロ選手が2名誕生しましたってくらいのもんでした。
    なお当時の役員がスラムダンクの大ブームについて「迷惑」と発言したのは
    未だにちょいちょい2ちゃんバスケ板でネタにされる事がある。

    ・スーパーリーグ誕生
    2000年日本初のプロバスケットボールチーム新潟アルビレックスBBが誕生
    プロバスケ"チーム"ですから、ここに所属している選手は全員プロ選手ということです。
    1チームに所属する選手の数はおよそ13名なのでJBL誕生時
    リーグ全体で2名だったことを考えれば進歩です。
    しかしこのプロチーム誕生の経緯は、あまり喜ばしい物ではありませんでした。
    企業のバスケ部がアマチュアであったがために長引く不況で相次いでバスケ部を廃部。
    行き場を失った選手達がバスケを続けられるようスポンサーを募り、
    自治体にかけあい誕生したのが新潟アルビレックスBBと言う訳です。
    つまりこの日本初のプロチームの母体は廃部になった企業のバスケチームなんですね。

    そしてこの頃、再びプロリーグ化の話が持ち上がります。
    それを見越しての新潟アルビレックスBBの誕生でもあった訳です。
    翌2001年、リーグの名称をスーパーリーグに変更し
    所属チームにそれぞれホームタウンを割り振ったホームタウン制度を導入
    何かプロっぽくなってきましたね?
    しかし残念ながら最初のプロリーグ構想から10年
    スーパリーグとしてリニューアルしてなお日本バスケのトップリーグは
    アマチュアのまま何が変わったかと言えばプロチームの誕生とホームタウン制度の導入
    傍から見てる分には新しいチームが増えたものの特になにがかわったわけでもなく
    アマチュアリーグのままでした。

    ・新潟アルビレックスBBの苦難
    プロリーグになるはずだったアマチュアトップリーグであるスーパーリーグ
    ところが、そのプロ化の話が全く進まない。
    さらに興業権を与えられることを前提でリーグに参加した新潟だが
    その興行権も与えられない。
    つまるところ試合開催時の売上が親分であるバスケ協会に全額吸い上げられるのである。
    当然、スポンサー収入しかないチームの財政は悪化する一方
    バスケを地域に根付かせ人を集めるために費やした金と労力は
    綺麗にバスケ協会の懐に収まってしまったわけである。
    これは詐欺ですか?たぶん詐欺ですね・・・

    ・bjリーグ誕生と日本バスケ界分裂
    騙された新潟の経営陣からしたら、そんな思いだろう。
    このままスーパーリーグにいても借金が膨れ上がる一方
    ここで新潟が反旗を翻します。
    下部リーグに所属していた、さいたまブロンコスと共にスーパーリーグを脱退。
    新たにプロバスケットボールリーグ、bjリーグを設立。
    東京、大阪、新潟、埼玉、大分、仙台による6チームでスタート。
    日本初となるプロバスケットボールリーグ誕生である。
    同時に日本バスケの界の分裂の始まり。

    さて一方のスーパーリーグはと言いますと2007年からのプロリーグ化を目論んで
    こちらも新潟と同じくプロ球団の福岡レッドファルコンズが参入
    しかし参入から3ヶ月で解散、参入して早々に資金が底を付き
    選手やスタッフへの給与未払が発覚
    当面の試合を開催する費用をリーグ側へ申請するが、それも断られ
    誕生から3ヶ月でチームが消滅することになる。
    球団社長が選手やスタッフへの給与を自らの保険金で支払おうと自殺未遂にまで発展
    し当時も多少ニュースになった。
    球団口座には自殺未遂時500円しかなかったそうだ。
    ここで問題になったのがスーパーリーグ側の参入審査の甘さ。
    ちなみにこの福岡レッドファルコンズを母体とするチームが現在bjリーグ所属の
    ライジング福岡として活動している。

    そしてスーパーリーグの大親分であるバスケ協会はと言うと
    スーパーリーグを脱退しbjリーグを設立した新潟、埼玉の選手関係者を
    バスケ協会から破門、さらに審判をbjリーグへ派遣しない、
    日本代表はbjリーグからは選出しない、bjリーグ関係者との接見禁止の通達をする。
    選手と審判に関しては囲いこみと言う点でやむないとも思えますが
    最後のはもはや嫌がらせである。
    だが実際この通達は協会傘下のトップ選手達に守られてたかと言えば、
    そういうわけでもなかったようです。
    そりゃプレイヤーたるもの根底に有るのはバスケ愛です。
    日本で初めてのプロリーグが出来たとなれば1度は見てみたいものです。
    実際にbjリーグ会場で選手の目撃報告もあったりしました。
    しかし一方でプロ選手を志す学生らがbjリーグのトライアウトを受けたと
    分かれば即刻、協会登録を除名すると言った嫌がらせにも程がある事をしていたようです。

    こんな具合にただ分裂と言う訳ではなく両者には、とても大きな溝があるのである。
    はっきり言いましょう。ここまではバスケ協会が悪い!
    新潟が脱退しなけりゃこうはならなかった。そう思う人もいるかもしれませんが
    新潟はリーグのプロ化計画に乗っかる形で参加したものの
    ことごとく当時のリーグ運営側に裏切られ搾取され
    さあ何もしなかったら死ぬぞ?って状況にまで追い込まれ、
    生きるために謀反を起こした訳である種、筆頭被害者ですからね。

    ・bjリーグ元年
    初シーズンを終え新たなバスケファンの開拓と元々のバスケファンのうちの何割かを
    奪うことに成功したbjリーグ。2つのリーグの間dえ観客動員にも盛り上がりにも
    結構な差が出てしまいました。
    これでさすがに協会参加のトップリーグも危機感を覚えたのでしょうか?
    名称を再びJBLに戻しリニューアルした協会傘下のトップリーグ
    この名称変更のタイミングでようやく興行権をチームが持てるようになりました。
    それが原因で脱退や解散せざるを得なかった新潟や福岡からしたら「おせーよ!」
    ってところでしょうけども。

    そして翌年スーパーリーグ時代の強豪チームOSGフェニックスが
    新潟、埼玉に続き協会傘下のリーグから脱退しbjリーグへ転籍しました。
    bjリーグ転籍に伴い実業団からプロバスケットボールチームに。
    OSGフェニックスから浜松東三河フェニックスとなるわけですが
    いかにしてそれが出来たのか?
    まずプロバスケチームの運営会社を設立、OSGの運営から外れます。
    もともとこのチームを所有していたOSGは所有者からメインスポンサーとなり
    チームを支え、さらに他社からも広くスポンサーを募ることで
    実業団からプロバスケチームへの華麗な転身。
    トヨタや日立、三菱、東芝と言った日本を代表するような大企業のチームで
    運営されている協会傘下のトップリーグですが
    プロ化が進まない理由の1つに、これらの力のある大企業の反対があると言われています。
    現状まだ成し遂げられてはいませんが、このOSGの例をリーグ全体で出来れば
    純粋なプロバスケリーグが出来上がるのにと思わずにはいられません。
    もちろんそんな簡単な話ではないのはわかっていますが。

    JBLにもこの年からプロチーム、レラカムイ北海道が参加。
    さらに翌年にはリンク栃木ブレックスが参加。あの田臥勇太が所属するチームですね。
    過去には福岡が3ヶ月でシーズン途中の解散という例があったので心配されましたが・・・
    こうしてJBLはプロアマ混合リーグとなり、その状態は今でも続いています。
    なお現在ではレラカムイ北海道は経営難により運営会社が除名処分となり
    新たな運営会社が引き継ぎレバンガ北海道として活動しています。

    ・世界選手権の日本開催
    日本での世界選手権の開催、TBSが日本戦を地上波で放送し、
    当時の日本代表PGの五十嵐圭がイケメンバスケ選手として持ち上げられ
    USAドリームチームはじめ各国代表でNBAのスタープレイヤー達が来日するなど
    日本バスケ界にとって、とても意味のある自国開催・・・・になる予定でした。
    開催地に主要都市がなく、そのうえ分散してしまっていた事を除けば
    大会自体は上手く行ったものだと思います。
    しかし終わってみれば13億円もの赤字。
    以前の福岡レッドファルコンズ3ヶ月での解散に続き、
    ここでもまた協会執行部の審査見積の甘さが問題となります。
    この件での執行部への不信感から日本オリンピック委員会が資格停止処分
    そして執行部の総辞職に繋がる。
    また現在FIBAから国際大会の出場提訴処分を受けている日本バスケですが、
    そもそもFIBAに目をつけられるキッカケがこの事件である。
    「意味のある自国開催」と上記しましたが、日本バスケ界の癌でもあった
    当時の協会執行部を総辞職に追い込むという、
    まさかの形で意味のあるものになったわけです。

    ・FIBAから最初の通達とbjリーグと協会の歩み寄り
    2006年世界選手権の日本開催から2年、FIBAから「国内トップリーグは1つが望ましい」
    との通達。この時点では「望ましい」であるあたり、まださほどお怒りではない様子。
    現在問題となっているリーグ統合、ずっと見ているファンからしたら
    別に今に始まった事じゃあないんです。
    ここから「トップリーグのあり方検討員会?」のような物が設立され
    bjリーグ側と協会側での2013年統一プロリーグ開幕に向けて話し合いが始まります。
    除名されてしまったものの、当時の執行部は概ね辞職しており
    bjリーグ側の協会への不信感も薄れてきた頃合でしょう。
    その甲斐あって2010年、一度は協会から除名されたbjリーグ関係者まるごと
    協会に登録することを認められました。
    ようやくこれでスタートライン、元に戻っただけです。

    ここでまた新たな問題。きちんと話し合いの場を設けたからこそ出てきた問題
    完全プロリーグとして企業名の冠を外して統合したいbjリーグと
    それを拒むJBLの企業チーム
    この頃には、いくつかのチームは年間収支で黒字を出し始めていたものの
    bjリーグ運営会社の債務超過問題、
    それぞれリーグでルールが違うので統合時のルール、
    いくつかJBLとbjリーグ両方にチームがある地域もあるため、
    ホームタウンの振り分けの問題。
    ま、ずいぶん前から未だに話し合っていると言うことですね。

    ・NBL開幕
    2013年統一プロリーグNBL開幕を目指し、新規参入チームを募集し
    熊本ヴォルターズ、つくばロボッツ、兵庫トークス、広島ドラゴンフライズ
    さらにbjリーグから転籍をした千葉ジェッツを加え
    およそ半分がプロチームとなって開幕。完全プロリーグとはなりませんでした。
    NBL開幕前にbjリーグは傘下チームのNBL転籍を希望があれば認める事を
    公式に発表しました。
    では何故bjリーグのチームは千葉を除き転籍しなかったのだろうか
    答えは簡単。NBLでのチーム運営の方が圧倒的にお金がかかるのと
    日本人選手が不足がちなbjリーグにとって外国人の少ないNBLへ転籍するには
    選手を集められるのかの問題もある。もちろん集めるだけなら難しくはないだろう。
    勝てる選手を集められるかとなると非常に難しいのである。
    当然ながらプロチームにとってチームの順位は死活問題となる。
    強ければ人気は増し、弱ければ見放されていくだろう。
    それはチームの懐に直結する問題なのである。
    実際に今シーズンのNBLのレギュラーシーズン順位表を見ると
    東地区では7チーム中2位に入ったリンク栃木以外のプロチームは567の最下位争い。
    西地区でも6チーム中4チームがプロでありながら企業チームが12フィニッシュしている。
    それだけならまだ良い。上位の企業チームと下位のプロチームの間で
    結構な勝率の差である。少し大げさに西地区を例えに言えば
    1位>2位>>>超えられない壁>>>3位>4位>5位>6位といった状態だ。

    ・現在
    知ってのとおり一向に統合が進まないリーグに対しFIBAが直接介入
    現在、バスケ界の外から元Jリーグチェアマンの川淵氏に依頼し改革真っ只中である。
    メディアでは"リーグ統合問題"と語られるが2014年のFIBAからの最終通告で
    要望は大きく分けて3つあり実はリーグ統合は、そのうちの1つに過ぎない。

    1:リーグ統合
    2:協会内部組織・体制の改革。代表強化プログラム導入。
    3:アンダー世代の代表と国内大会の重複問題。

    これが上記の3つの要望。
    1についてはこれまで散々書いてきたので省略するが、2については
    協会が協会としてまっとうな仕事をしようと言ったところです。
    この記事の序盤でも書きましたが日本バスケ協会というのは
    元々が酷く腐敗した組織でした。それこそただの利権の温床
    だったのではないかと思うほどに。
    当時の執行部とメンバーが入れ替わったとは言え、元々ろくに仕事をしていない組織
    当時の仕事を引き継ぐだけでは人が変わるだけで組織は何も変わりません。
    今もまだ真っ当な組織になるための改革中だと思っています。

    3については世界的に足並み揃えましょうってところかと思います。
    これに関しては恐らく日本以外の国へもいくつか通達はありそうですが
    国内の学生バスケは1年中休みなく大会があります。
    負けてしまえばオフもありますが勝てば勝つほど1年中試合になります。
    U-23やU-18の若い代表チームを組む際に、そこに選ばれる選手のほとんどが
    所属している学校の部活では大会の真っ最中ということです。
    当然、代表に選ばれるような主力選手を学校側が出したがるはずがありませんし
    ベストメンバーで戦えない大会では文字通りの"最強"は決められません。
    そこで世界規模で秋から春にかけては国内の大会やリーグ
    夏は国際大会の季節とし足並み揃えましょうと言ったところです。
    ちなみにバスケはウィンタースポーツです。
    なのでオフに当たる夏に国際大会やりましょってことですね。



    いかがでしたでしょうか。
    実は現在メディアを賑わしている日本バスケ問題は20年超の根の深い問題なのです。
    TVなどで取り上げられるのは、これのほんの上澄みだけ。
    正直この記事でも、それをいくらか掘り下げただけで詳細に記したレベルではありません。
    女性の競技者も多いだけに競技人口で言えば野球サッカーに匹敵するバスケですが
    観るスポーツとしての認知度はまるでありません。
    これから野球サッカーに次ぐ第三のプロスポーツとして人気になると嬉しいですね。

    おまけ。
    協会傘下トップリーグの名称変更の流れ
    日本リーグ⇒JBL⇒スーパーリーグ⇒JBL⇒NBL⇒NPBL(予定)
    ほんの20年でこれだけ変わりましたw
    その中でも最も意味がわからないのが、やはりJBLの間にスーパーリーグが挟まれてるところでしょうw

































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