【公聴録】幻樂団の歴史 ~Chart of a Strange Creator. 【後半】
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【公聴録】幻樂団の歴史 ~Chart of a Strange Creator. 【後半】

2015-12-31 15:12
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幻樂団の歴史 ~Chart of a Strange Creator. 公聴録

  • 会場:京大熊野寮食堂
  • 日時:平成27年11月28日 14:00~16:00
  • 講演者:ZUN(上海アリス幻樂団)
  • 司会:中村(以下「司会N」と表記)、下内(以下「司会S」と表記)

後半の部

Ⅲ.肥大する東方 ~ 2007-2009

司会Sそれでは後半を再開したいと思います。後半は年表の2007年ごろから話を掘り下げていこうと思います。
司会N2007年というと風神録がでた辺りですよね。このあたりの時期に会社辞められて独立されたと聞きますが。
ZUNそうそう。このへんがな転機でね。ニコニコが始まったぐらいかな。
<この辺でビールが登場>
ZUNありがとうございます。会社辞めて独立したというか、まあ独立したけどもやってることはあんま変わんないから(笑)外身も中身も変わってはないですね。ちょっと時間に余裕ができたくらいかな。
司会N独立に踏み切るとなるとやっぱり仕事辞められるわけですから何かしらあったのでしょうか。
ZUNあったねぇ。土下座して辞めてきたから。いろいろあったんです。あまり具体的すぎることは言えないかもしれないけど、ずーっとやってきたプロジェクトが…1年ぐらいやってきたのがポシャって。PS3の話だったんですけどもうやめていいよって言ってたんですけど、その後に名前が出てなかったけど、今でいうWiiが…その開発をしようみたいな感じになって、その企画が通ったのが僕の後輩だったので、その後輩の企画ができるまでは会社に居ようと。そんでいろいろ作ったり取材したりとかいろいろしたわけです。で、正月明けて戻ってきたらそれがポシャって。で、それが終わるまで居ようと思ってたからすげぇ辞める気満々になってさ。
司会Nだいぶ前から独立する計画はあったんですね。
ZUNで、その日すぐに次の企画言われて。その時には2タイトル僕が一人でプログラムすることになってる。もう僕に仕事与えすぎててもうだめ。じゃあ辞めるよと。あまりにも会社が僕に仕事を負担させすぎてて。なので辞めました。その日のうちにいつも飲んでるメンバーに飲み屋行って、「僕会社辞めようと思う」って言って。正月早々(笑)。
司会S皆さんのリアクションはどうだったんですか(笑)
ZUNなんで会社残ってるのかと思ったよとか(笑)。会社の七不思議とか呼ばれて。
<会場内爆笑>
司会Sなぜ彼はまだ会社に居るのかみたいな(笑)。
ZUN七不思議っていうけど七個もないんだけど(笑)。なぜかそういう風に言われた。
司会Nもうだいぶ東方の方も展開されるし、独立する余裕は全然あったと。
ZUN独立させられた感じだね。もう会社を出なきゃいけなくなってたね。
司会Nなるほど。
ZUNまあそういう辞め方もあるんです。消極的退職、消極的独立(笑)。
司会S新しいもの持ちたいからじゃなくて自分が持ってるもののために分かれるしかないと。
ZUNもうこれ以上は仕事できない。仕事を取るか同人を取るかっていったら、そりゃもう同人でしょう(笑)。でも別に会社の人たちとは仲いいですよ。その時に土下座してきた人とまた次に飲みに行きますからね。未だに一緒に飲んだりしてます。
司会N会社辞められて開発環境とかもだいぶ変わりましたよね。生活とかも。
ZUN生活は変わるね。会社行かなくていいからまた昼間寝ちゃうんだよね。
司会N大学のころに戻っちゃったみたいな(笑)
ZUNあれ思い出しちゃってさ(笑)。でもやっぱそうなるよ。しばらくはそういう生活してました。昼間寝て、夜起きて開発する。結構最近までしてました。
司会Nそれ以降の作品作りにそういう変化が影響して来たりとかは?
ZUNあるかもしれないですね。まあだいぶ余裕ができたので、作品が作り込めるようになったって言ったらそうなんですけど、作品を作る合間に休めるようになったかなっていう。
司会S逆に会社に居た頃の方が「これはメリットだったな」って思うようなところはありますか?
ZUNいっぱいあるよ。会社に居れば…給料がもらえる(笑)。売れなかったら生活できないっていう状態で作るのはつらいよね、どう考えたって。もちろんゲームってのは完成するまで金は貰えないので。会社員は完成するまでも給料貰えるんだもん。それは幸せですよ。
司会N完成しても貰えるとも限りませんしね。
ZUN会社員だとゲーム売れなくても給料貰えるからありがたいよね。あんなにいいことはない。でもさ急に、会社にも入らないで大学卒業したあとにいきなり同人でやるって言って、初めてゲーム作るってなったら一本目までなんてどうやって金集めるんだって話になるよね。最低でもバイトかなんかしないといけない。バイトだってそんな時間に余裕があるわけじゃないから、それで必死になっちゃうでしょ。
司会Nミスったら終わりですからね。
ZUN特に同人はある程度金に余裕ができてからやらないと結果いいもの作れない気がします。そういう意味で僕は最初は会社に居ながらやった方がいいぞ、と言いたい。もしくは大学生の時に作るか。親の仕送りで作れって(笑)。
<会場内爆笑>
司会Nやっぱ心に余裕がないと
ZUN余裕がないときつい。大学が一番いいっちゃいいよね。まあ…勉強しろって話ですけど。
司会Nまあ、この頃になるとだいぶ仕事なくても余裕ができてきたと。
ZUNもうそんなに不安ではなかった。むしろ会社に居る方が不安でした。
司会S今のは苦労するところの話になると思いますが、ご質問の方で…これもよく聞かれることだと思いますが、つらいことは何ですか?と。あと逆に、東方project作ってて良かったな~って思うような瞬間はどんな時ですかというような質問を結構いただいているのですが。
ZUNそりゃあいっぱいあるけどね。ゲームを作るっていうのはすげぇ楽しいことなんですよ。だからその、完成した瞬間だけではなく細かい部分で。一つ一つ上がるたびにすごく嬉しい。だからその嬉しいことを続けていけば完成するっていうか。嬉しいこと1割、つらいこと9割くらいの(笑)。でもその1割のためにすげぇ頑張ってる。頑張れば頑張るほど楽しいですからね。曲を作って、背景作って、キャラ出して、パーンって動いたらできた。ってやっぱ快感ですよ。早くこれをプレイしてもらいたいっていう感じになるよね。つらいことは…いっぱいあるからな。パソコンの前に座ってるのがつらいね。肩痛くなるし、頸痛くなるし、腰痛いしさ。関節が痛くなるし、あと。
司会Nだからこそできた時はやっぱ嬉しいものだと。
ZUN体調崩すし…つらいことばっかだよ(笑)。
司会S目標をどうやって見つけてますかというような質問もいただいてますけども、それが一つの目標だと。楽しさのために頑張るっていう。
ZUN楽しさもその時々変わってくでしょうし、一生ゲームを作ることが楽しくてゲームを作り続けるとは思ってない。どっかで作らなくなるだろうし、そうだからといって引退という感じではなく、なだらかに引退してこうかなと。やっぱ将来的にも、やってることは違うかもしれないけど同じ楽しみを味わう、むしろより深い楽しみを味わえるような目標に向かって今結構突き進んでいるかなと思ってます。まあ居酒屋ですけどね(笑)。
司会Sさっきのお仕事辞められた経緯とも関連するんですけど、スライドの方(…※6)も「肥大する東方」とちょっと仰々しいタイトルになってますが…
ZUNなんかあったタイミングって感じはするよね(笑)
司会S…質問の方を一つご紹介します。
質問「ZUNさんはゲームをメインにたくさんの作品を世に出していると思いますが、作品やキャラクターやBGMなど感想や反響はどれほど見ているのでしょうか?また、東方キャラや音楽の人気投票の結果等はご覧になっているのでしょうか?
ご自分の想像以上の反響を受けているなと思ったものがあれば、ぜひ教えて頂きたいです。よろしくお願いいたします。」
ZUN昔は見てたけど、最近は見ないことが多いね。
司会S昔は見ていらしたんですね。
ZUN全然見てましたよ。ふつうに投票とかもしてたもん(笑)。
<会場内爆笑>
司会S投票してたんですか!(笑)因みに誰に投票してらしたんですか?
ZUN誰だったかな?まあ霊夢に投票しましたよ。
司会S
司会N
確かに。
ZUN全然違ったらあれだけど(笑)。ちゃんとコメント付きで書いてたから。
司会Sじゃあ昔のやつ見たらそれあるかもしれない?
ZUNあるはずだよ。コメントでちゃんと書いてるから。ZUNって書いてるよ。最近は見てないね。いつやってるとかも分かんない。それは勿論、昔は反響が楽しかったですけど、今はそんなに反響楽しみにしてないからじゃない。あと単純にネットを見なくなったんです。なんかマンネリ化してきてさ、ネット自体が。
司会Sこの頃世間の方の東方の受け止め方がだんだんと有名になってきたと思うんですが、そういうものを見られてこの辺の作品作りとかで考えたこととかはあります?
ZUN勿論、ないことはないと思うんだよね。でも具体的に「これがあったから今こう変わった」ってあんまりよく分かんなくて。僕としては自然と変わっていってると思うんですよ。だから今当たり前のようにやってることはいろんなものの影響を受けた結果だと思う。で、それで具体的にこれがあったからこうでしたっていう例が挙げられなくていま困ってるかな。思い浮かばないんですけど、でも変わってるとは思います。2次創作の影響もきっと受けてるでしょうし、ファンがいるからそれに対して考え方が変わってるということは当然あると思います。無きゃ困る。
司会Sでもそれなに自覚的な感じではない。
ZUN意図してそれを狙ってたり排除したりはしてないかな。かといって完全にファンの言葉を無視するっていうような作り方もしない。
司会N適度に見たり、適度に無視して。
ZUN肥大化するあたり。
司会Nこの辺から大きくなってますよね。
ZUNこの辺はさっきも言ったけどニコニコがあったタイミングですからね。ニコニコ動画でネタが増えたから変わったというよりは、あれによってみんな当たり前のように動画を作って動画を見るっていうのが主流になったんだよね。それまでは…例えば音楽単体だったり絵を一枚見るとかそういうネットの使い方して、メインは文章だったのね。それが完全に動画になった瞬間があって。それに動画とシューティングゲームの相性って凄くいいから、そこを売りにしていけばいいかなという感じ。あれの前に結構構想があったんです。ニコニコが始まる前にネットギャラリーっていう考え方を普及させたくて。ゲーセン行ってるとゲームで遊んでる時に後ろで見てる人をギャラリーっていうんですけど、そのギャラリーがいて、そのギャラリーをちょっと楽しませるようなプレイをするんですよ、うまい人とかがね。それが快感であって、後ろで誰も見てないってたぶん盛り上がんないシューティングは。勿論ストイックな人はハイスコア稼いだりするんでしょうけど、ちょっとうまいなくらいの人はたぶん見てもらいたくてやってるんです。それを僕はネットで同時に見れて、ネットで「あ~あ」とかのコメントをゲーム画面出したりとか考えてたんです。そういうのをいずれやりたいなとか思ってたんだけど、ニコニコ動画でコメントが出るのを見てこれで完成したなだろうと。もう全部これでいいんだと。プレイするの見させてコメント入れれば同時で見る必要もない。でも後から見ても昔の人と同じように共感取れるってのはこれでもう完成してるじゃん。その使用作る必要なくなったなって思った瞬間がそれ。全てそのネットを使ったいろんな新しい考え方が全部動画でとって変わられちゃったかなと。
司会Sちょっと脱線しますけどZUNさんゲーセンで魅せプレイとかしてたんですか?
ZUNまあねしてたよ(笑)。
<会場内爆笑>
ZUNやっぱ死ぬと首をかしげて「チッ」とか(笑)。やってました。
<会場内爆笑>
司会Sで後ろのギャラリーが「あ~」って言って。
ZUNあれ死ぬとね後ろのギャラリー去っていくんだよ(笑)。そういう楽しみをネットで持たせたかったんだよね。でももうニコニコがやってくもので十分だったって。それでいいやって。
司会S生放送とかもそんな感じですよね。  
ZUNそのときはまだ生放送っていう概念すらなかったけど、まさか生放送する時代になるとはね。そういう時代になったらこっちの考え方も変えていきますよ。
司会Sゲーム実況なんて言葉がねぇ。だって昔はゲーム実況ってなんだよって話ですよ。
ZUNまず実況ってなんだって話ですよ。それがもう普通に遊びながら喋るっていうのがコンテンツとして成り立つ時代になったんだよ。でもそれもすでにちょっと前の話なんですよ。2,3年前というか。今また少しずつ変わりつつあるのかもしれない。
司会N次は何が出るんでしょうね?
ZUNそれは分かんないよね。で、そのゲーム実況っていうのがタレント業の方に動いていっているので個人の手からだいぶ離れていってると思う。有名な人を使って宣伝するとかそういう方に行ってるので、また次のゲームの新しい楽しみ方が出るのかなって思ってます。それをドワンゴがやるかは知らないけど。
司会Sそれもやっぱやる人の手から離れてっちゃっうって感じなんですかね。
司会Nプレイも一つのコンテンツなんですかね。
ZUNゲームを見るっていうのもコンテンツなの。そこからお金が取れないとゲーム業界続かないので、そこを考えるとこなんじゃないですかね。

Ⅳ.東方からZUNへ ~ 2009-2012

司会Sでは次の話題へつながってくると思うんですけど。
司会N2009年以降ですかね
ZUNこの時はほんとに2次創作が増えるタイミングでしたよ。「肥大する東方」って名前でしたけどその次に行って、もう増えた後だね。
司会N大体このあたりからコラム掲載(…※7)始めたり、2軒目ラジオ始めたり、ZUNビール始められたりと大分表に出るようになって、活動の仕方が変わってこられた。
ZUNそうそう。これはやっぱりニコニコがあってゲームを楽しむって感覚が変わってきたタイミングと、この頃になるととっくに30過ぎて体力的につらくなってきたので(笑)、緩やかにコンテンツを、ゲームを作ってるZUNという人間が東方を作ってるんじゃなくて東方を作ってる人として出て、最終的には僕を東方にしてしまおうという考え方を持ち始めたわけです。活動も出来る限り表に出たり生放送してみたり、そこで喋ってることも東方のことではないことにして、コンテンツを自分に移していく。っていう感じでしたね。
司会N東方からZUNさんに興味をもってもらうと。
ZUN酒のコラムやったり2軒目ラジオやったりとまさにそうだね。その結果答えとして出てきたのがZUNビールだね。あれもう別に僕が東方として一切やってないし、東方って感じでなくやっても東方ってジャンルになるみたいな感じで。あれでちゃんと人が集まるんだったら一応うまくいってるなと思ってる。そういう風に考え始めたのがちょうどそのねぇ今から……もうこれでも6年前とかなるんだ(笑)。だいぶ経つなぁ。6年前ぐらいはそういう考え方だったね。ちょうどゲーム実況とかも出始めた頃だったので。
司会Nやっぱそういう活動のきっかけっていうのは生放送とかゲーム実況?
ZUNみんなで楽しんでるのを見てそれに合わせてったり、自分の歳とか自分のライフスタイルにちゃんと合わせてったり。
司会S個人を発信していくというところで関係あると思うんですけど、同じような質問2つ頂いておりまして
質問「最近、おしゃれな着こなしやイケメンなゲームクリエイターもよく見られるように思いますが、クリエイターはおしゃれであるべきだと思いますか?」
質問「いつもオシャレなシャツを着ていますがどこで見つけて来てるんでしょうか?ご自分でウィンドウショッピングなどで見つけているんですか?」
 どうですか?
<会場内爆笑>
ZUNオシャレ…ありがとうございます(笑)。オシャレっていう感覚ではないですけど、ちょっと特徴はつけたいというか。これはもう出る前…2009年よりかなり前から人前へ出るときは特徴づけようとは思ってました。やっぱその、わかんないじゃん。皆さん見てる黒髪メガネの人間で痩せてるっていわれても山ほどいるんだから(笑)。で、ある程度特徴づけて、例えばハンチングかぶるようにしてれば一応このZUNだなと分かるとか
司会N結構このハンチングも和柄でかなり特徴的なんですよね。近くで見ると。
ZUNいっぱい持ってますよ。やっぱりこれ人前出る用なんですよ。キャラクターとして見せる用というか。ビール持ってるとかも人前で見せる用だよね。まあ見せてなくても飲んでるけどさ(笑)。でまあ一応そういうキャラクターをつけるっていうことを、僕そもそもゲームにキャラクターをつけることを売りにしているので、作ってる人もキャラクターを持っているってのは当然なんだよね。その一環の一つとしてやってます。
司会S東方あれだけキャラクターいるけれども、例えばシルエット見ただけでもある程度キャラクターがわかったりするっていう話がありますけど、それがご自分にも適用されている感じで。
ZUNもちろん。でもやっぱそれはそうでしょ。どこまで作品通りの見立てになるかどうかってのは難しいですけど。すっごいかわいい絵描いてるのが、たいてい野郎のおっさんだったり(笑)。というのはまだ仕方がないといえば仕方がないですけど、それはそれで個性がでてますから。まあ結構重要なことかなと。オシャレである必要はないかもしれないけど人前に出ることは、ちょっと見られることを意識してる方がいいかと思います、クリエイターも。そういう人だと作品に対しても見られること意識してますから。
司会S昨日の打合せの時も、「あっZUNさんだ」って中村君がすぐ先に気づいて。夜暗くて遠めだったけどパッと見てすぐ分かって
ZUN分かるように歩いてます。普段はそうでもないんですけどね。やっぱある程度人に見られることは意識した方がいいよって感じかな。

Ⅴ.インディーと海外、挑戦と変化 ~ 2013-2015

司会Sそこからもうほとんど連続した話になると思うんですけど
司会N今の話ですね。最近ですと海外層やらインディーゲームだったりが話に出てきますが。
ZUNそうなんだよな。結構また変わってきてね。今の話はちょっと前で、でここ2,3年になるとまたゲーム業界が大きく変わってきてね。アマチュアのゲーム、もうインディーゲームって言い方してる…特に関西の人はそういう言い方してるんですけど、それが出てきて、それに対して注目を浴びるようになるわけです、日本のゲームが。そうなった理由もゲーム業界がみんなソーシャルゲームにいくわけです。で行ってる状態でそうじゃないものを求めている人もいるわけで、チャンスがいくらでも転がっていると。そこにスポンサーも付きますよっていう流れが2,3年前ぐらいにあったんですよね。でやっぱ東方がそこを無視するわけにはいかなくて。それを無視してしまうと結局失敗してしまうというか、ゲーム業界にとってあまりいい感じじゃないかなーと思う流れがあったんですよ。で、これはまさに今動いている状態のことだからあまりこれから先どうなるとかは軽はずみには言えないというか何とも言えないですけど、ゲームはしばらくは面白いことが起きそうな気がするなと思って見てます。特に海外がどうしても出てきてしまうんだよね。
司会N最近凄いですよね。
ZUNこの流れってね、10年前くらいも所謂コンシューマーゲーム業界が凄くこうだったんだよ。もう日本市場だめだから海外にいこうと。海外しか見てないんだよ。そういうことやってるから失敗するんだよ(笑)。今割とインディーはそっちに向かってるんだよ。日本の市場は死んでるから海外に行こうという流れがあって、「あ~、見たことある~」っていう(笑)、だいたい悪い方で見たことあるーっていう感じをちょっと感じてるんだよ。もちろん僕は海外に全然行ってもらってもOKだけどメインターゲットは完全に日本です。それは変わんないんじゃないかなって。海外に行き過ぎる流れを少し抑えつつ、最低でも東方だけは抑えつつやり方はないかなって思ってます。
司会S質問頂いてる中で海外進出で、steamなんかのプラットフォームに登録するとかは考えておられるのかという質問がありますが。
ZUNそうそう、考えまくってるけどね(笑)。めんどくさいんだよね、出たやつとか。
司会NPlayismで東方輝針城だしたりとかはやってますよね。
ZUNなんだろうね。めんどくさいんだよね結構(笑)。
司会N暇があったらやるくらいの
ZUNやるかもしれないね。まあやるん…じゃないかな。
司会Sあとここ数年スマートフォンの普及が物凄くて、といいつつそもそも上に出してるのはガラケーなんですけど、やっぱりそれがゲームにも大きな影響を与えていると感じますか?
ZUN僕もゲーム遊べたらスマホのゲームはするからね。
司会Sでやっぱり質問の中にも東方のスマホゲーム出しますか?とかもありますよ
ZUN可能性としては全然あるでしょうね。めんどくさいならやんないってだけで(笑)。やんなきゃいけないって考え方ではたぶんやらない。なんとなくやって楽しいこと思いついたらやるかもしれない。一から勉強するのめんどくさいなとはおもうけどね(笑)。でもまあサクッと移植できるとかなら試してみるかもしれないもんね。
司会N思いついたらやるくらいで
ZUNただやっぱスマホは結構切っても切り離せないしね。PCは結果として残るかもしれないけど、携帯ゲーム器とか残らないかもしれないからね。このままいくと。
司会N数年後どうなってるかわかんないですからね。
ZUNなかなか据置でちゃんと腰据えてゲーム遊ぶ人って少ないよね。いちいちテレビ点けてゲーム機起動してさ、でロゴ見てさ。やっぱなかなかやんないんだよな。ちょっと前時代な感じがする。まあ僕はそれが大好きなんですけどね。
司会N「ゲームをやる」人間ですからね。「ついでにゲーム」じゃなくて
ZUNスマホも電車の中で遊べるたりといいし、ただどうしても操作が画面で操作するっていうことに難点があってできるゲームに幅があるような気がするし、そこを突けばまだゲーム機も可能性あるかなって。
司会S新しいことを今から学びなおすとか作り直すとかなかなか大変だというおっしゃってましたが質問に
質問「東方以外の作品を遊んでみたい。なんで東方だけなんですか?」
ZUNでも今の話の流れでいうと、東方から僕にコンテンツ移ったんでしょ。僕が別のゲーム作ったら結局東方だよそれ(笑)。コンテンツを僕の方に移してしまった以上そうなるね。僕は東方以外のものは作れない。ビール作ったって東方になるんだから(笑)。
<会場内爆笑>
 居酒屋開いたって東方になるんだよきっと。だからもう別のゲームなんて一緒だよ。東方の外伝みたいな形になるんだよ。僕がそうじゃないと思っててもユーザーがそう受け取るよ。
司会Sみんなが東方にしてしまうという。
司会Nそういう土壌が出来ちゃったんですね。
ZUNそういう風にしたんだよ、あえて。ただね、僕がこれから先もう一回東方みたいなものを新しく始めても同じように成功させるってことは出来ないと思う。もう不可能だと思うんだよね。だからもうそうだとしたら、一人一個幸せになるものが作れればそれでいいんだよ。っていう風に考えるようにしました。いろんな一作をバンバン出していくことが幸せか、ってたぶんそりゃ幸せに感じる人もいるでしょうけど、一つ出してそれを一生大事にできればそれでいいのかな。物作る人なんて山ほど居るんだからさユーザーは違うもの遊びたいと思ったら違う人が作った違うもの遊べばいいだけなんだよ。それが一番幸せな未来なのかなと思ってます。
司会N作家性がでていいですよね。この人の作品はこんな作品みたいな。
ZUN一人が作ってマルチでいろんな作品が見たいっていうのはちょっと、それはユーザーのわがままかなっていう気がするよね。やっぱ違う作品見たかったら違う人の作品を見るべきだよね。宮崎駿の作品なんて全部違うアニメ描いてるように見えるけど、あれ全部ジブリで同じ作品だからね。あんな感じでいいんだよ。
司会N宮崎駿がロボットアニメ描いてもなんか違いますしね(笑)。
ZUNガンダム見たかったらガンダム見ますよ(笑)。 
司会S一つ感動的だと思ったのは今年で東方が20周年ということですけど、僕らがプレイしてやってることとしてはずーっと変わってないんだなと。基本的には同じことのはずなのに毎回楽しいってところがすごいと思うんですけど。
ZUN別に何か新しいことや凄い奇抜なことが楽しいことには結びつかないんだよね。結構やもするとクリエイターはそこに行くんだよ。ありがちな若いゲームデザイナーの失敗は人と違うことをやろうとすることだよね。大体違うことをやろうとしてそれが面白いことだと思って個性だと思ってしまうんだけど、ユーザー的には新しい、斬新だって思うかもしれないんだけどむしろそれだけだよ。奇抜にしか見えない。もちろんそれの中にちゃんと裏付けのある面白さがあって初めて創作だって言えるんだよね。
司会N今回の紺綬伝の紺綬の薬の設定とか
ZUNゲームの中ではいっぱい実験はしてますけど、大抵は失敗するんですよ。できたけどやっぱり良くないなぁみたいな。
司会Nうまくいったのがゲームに残ると
ZUNでもうまくいかなくても結果そのまま出しちゃうけどね。東方の場合は。「今回ちょっとうまくいかなかったな。でもまあいいや次作ればいいか」みたいな感覚。これあまり商業の会社では考えにくい考え方だと思うよ。
司会N個人の身軽さだからできることで
ZUNそうそう。失敗したっていいんだよ。
司会S作り続けるという所でこんな質問がありました。
質問「続編制作のモチベーションが最も湧くのはどんな時でしょうか?」
ZUN続編制作のモチベーションについてだよね。普通ゲームに限らず創作の一番重要なことはモチベーションなんだよ。大体みんな心折れて作んなくなるからね。その理由は思った以上につらいからですよ。僕はもうそのつらさを知ってるからモチベーションはあんま下がんない。つらいのが当然だと思ってる。思ったよりつらくなかったっていうテンションの上がり方ですよね。これはもう長く続けたからかなと思うんだけど。楽しいことだらけだと思ってたらきっとどこかで心折れますよ。やっぱり、すげぇ頑張って作ったんだけど全く反響がないとか当たり前のように起きるはず。すげぇ面白いと思ったのに、もう死ねまで言われたりとか(笑)。凄い辛いことが絶対に起こるんだよ。でもそれはあって当たり前くらいまで知って初めてようやくというか、自分でモチベーションをコントロールするって感じだね。酒飲みながら。
司会S困難にぶち当たった時の気分転換だとかそういうときの楽しみは何ですか?とか、あと娯楽は何ですか?とかいう質問も結構いただいてますが。
ZUNあるんだよね。でも本当に詰まることは少ないんですけど、スケジュール的には結構カツカツで行き詰ってももう行くっていうことは結構あるんですけど、1日2日だったら酒飲んで、「もうやめよう、飲み行くぞ」って急に誰かに声かけて飲み行っちゃうんだけど。僕の場合はストレス解消するとしたら飲みに行く、誰かと。
司会Sやっぱり居酒屋で
ZUN居酒屋行って。それが一番。まあ家で作ってる時も飲んでるんですけど、それと居酒屋で誰かと会うのはまた違うからね。でまあそこで話して「こいつの方が絶対つらい目に合ってる」って思って、やってる(笑)。大変だよ物を作るって。楽しいことだらけではないけど、人前出るときは「いやこれ楽しいんだよ」って言う(笑)。やっぱそういう風に見せることが大切。実際その、出てしまうとそのつらかったことは大分忘れちゃうんだよね。後から考えたら大したことなかったんだなと。人に何言われようが大したことなかったなみたいな。
司会S居酒屋の話も出ましたけど今後の人生の展望というか、大きな目標の話をお伺いしたいのですが。
ZUNこういうこと言ってもまた世の中が変われば変わるからね。それが僕の考え方であるから、あんまり大きくはいえないんだよなぁ。
司会Nここで言ったせいで変わるということも?
ZUNその可能性もある。でこれから先どうなるかはあんま言えないよなぁ。ほんとに身近な事でも…うっかりなかなかね。来年の事を言うとアレが笑ってしまう(笑)。もう来年の事すらいえない。近い未来まではこういうこと言えるってのはだいたいスケジュールで組まれてる。まあ将来の展開とかそんなにないけどね。でもまあ、今すぐもう作るのやめたとはならない。本当は早く引退したいですよ、正直(笑)。他に僕の代わりになるものが出てくれて、やってくれるのが僕としてはすげぇ幸せな流れだから。で僕はもうちょっと自由にね…。結構現役な感じでやってるけど、大変は大変だからさ。なかなか無いんだよそこが。
司会N今後もだいたい流れを見て、その流れに沿ってやっていくみたいな
ZUNあとは10年前とちょっと変わって、二次創作あっての東方という考え方がたぶんこれから変わってくるかなと思ってます。
司会NSそれはどういう?
ZUNこれはねぇ……あんまり、だから言えないなぁ(笑)。あんまり言うと結構他にコミケの事とか絡んできちゃうので言いづらい、言いづらいことはいっぱいある。でもまあ変わっていくんじゃないかなと思ってみてます。勿論そういう予想が外れることもある。そうしたらもう直ぐに考え方変えますから。
司会N昨日こんなこと言ってたけど全然違うじゃないか、って(笑)
ZUNそうそう違った、って。例えば昨日こういう雰囲気で、きっと今日も講演聴いてる人はこうかなと思って来てみたら、「あ、全然違う人だった」っていう考え方になるかもしれないけど、まあ予想通りです(笑)。
司会Nあとは2015年は変化の年っていうことを今年の初めに言って話題になってました。今年もだいたい終わりに近づきましたがどうでしたか今年?
ZUN2015年は面白かったね、いろいろと。やっぱり予想通り変化したので。世の中も変わりましたし。
司会Nうまいこといった…?
ZUNうまいこといったかどうかは分かんないですよね。でもやってて楽しい年でしたよ、いろいろと。私生活も楽しかったし(笑)。
司会S来年の話とかそういう近場の未来の話とかは難しいと思うんですけど、それじゃあずっと飛んで居酒屋を開くお話を。
司会Nもう遠い未来のお話を。
ZUNこれ言うんだよ。昔から、居酒屋やりたいって言うと「今すぐ開けますよね」って(笑)。そりゃ確かに今すぐできますよそんなことは。でも僕が居酒屋って言ってる理由はそうじゃないからと。それは遠い未来に目標を置くことで近い未来の目標を作れるっていう。例えば将来総理大臣になるって言ったらそれに対してだいぶ今活動するでしょ、っていう。そういうことと一緒なの。そんで夢は居酒屋であると。
司会N「イザカヤ」という目標があってそこに向かっていると
ZUNやっぱねぇ、今同人ソフト作ってる人たちももうだいぶ歳を取ってきて、これから先も同じ流れのまま歳を取ってくことが予想着くわけです。そうするとね、60,70とかなった時には同じぐらいの世代の人で東方の話が出来たり、同人ソフトの話ができる人が当然ごろごろ出てくるのね。そういう人が集まって、「いや~昔こういうのあったね」ということが出来るような場が僕の中の目標なわけだよ。
司会Sそうやってみんな集まる場所を作りたいと
ZUNでもそれも楽しいじゃん。自分がそこに居たら。たまに出てきて、店番は孫に任せてさ(笑)。
司会N一旦離れると人って結構集まれないですからね。
ZUNそん時に確実に今とは東方の形は違うはずなので、それに向けてじわじわ少しずつ自分も変えてかなきゃな、という気はしてる。そのための本当に大きな目標として置いてる。で結果必ず居酒屋やんなきゃいけないってわけじゃないです(笑)。勘違いしちゃいけない。今の目標を作るためにそうなってるだけです。
司会S結構居酒屋については具体的な質問も来てますけどね。何県で開きたいですか?とか
<会場内爆笑>
ZUNその時には道州制になってるかもしれない(笑)。今言ったってしょうがないんだよ。日本があるかどうかも分かんないですよ(笑)。そういうことを全部想定して、今細かいことは決めれないと。その時に合わせて変えますよという話です。何県がいいかって聞いてどうるんだろう。
司会Nうちの県だといいなみたいな感じですかね。
ZUNじゃあやっぱ人口の少ない鳥取県とか違いますか(笑)。
司会S少ない方がいいんですか(笑)。
ZUNそしたら移住してくれるかもしれないよね(笑)。
司会Sではちょうど話も一周した感じですけども、ここでちょっと拾えなかった質問をいくつか。先程の作り方の話にもなるんですがもう一つさらに手前の話で
質問「何かを創るのに、才能は必要でしょうか」
質問「何をもってして今の感性を手に入れたのか?」
ZUNわかんないよねそんなこと(笑)。才能ってのがちょっといまいちピンと来ない。でももう、才能は…必要なんじゃないの?(笑)とは思うけど何が才能か分かんないからね。ないよりはいい、あった方がいいと思うんだけど。まず才能が何かっていうことを考えて、例えばそれが凄いうまい絵が描けるとかだったらたぶんそれは才能ではない。それはただの技術であると。勉強すればそれくらいはできるけど、それが必要とかではないんだろうね。
司会S単純に技術で絵が描けるとかいうことよりももっと上の話で?
ZUN才能ってそういうことをたぶん言ってると思うんですけど、たぶん…なんだろうね。難しい質問過ぎてなかなか答えられないっちゃあ答えられないし、僕にする質問か?っていう話だよね(笑)。それさあ「才能が必要です」って言ったらなんか僕が才能があるみたいに見えちゃうじゃん(笑)。すげぇ恥ずかしい言い方になるけどね。「才能なんかいらないですよ」みたいな言い方すんのもなんかムカつくしさ(笑)。
司会Nどっちに答えてもちょっと(笑)
ZUNこの質問凄い答えにくい質問だなと。
司会Sそういうことを聞かれるよ人にご自分がなられたんだなということはどうでしょう?そんなこと聞かれてもっていうこともあるんでしょうけど。
ZUN自分は才能持ってるなっていう人は大抵持ってない(笑)。やっぱそういう人よく会うけど。自身はかなり必要ですけど裏付けのある自信を持ってほしいね。俺はやればできるやつなんだっていう人は大抵できない。
司会Sまずやって何かやって結果を残すっていうことなんでしょうか。
ZUNやれば…わかるよ。ゲームだったらゲーム作るしかないんだよ。そこで初めてもしかして自分は才能なかったって気付く可能性はあるけど、それはそれでいろんなカバーの仕方あると思うので。凄い技術力高めてもいいわけだし。
司会Sでは話も一区切りついた所で、時間もだいぶいい時間になってきました。
ZUNずーっとやってきて10年以上前の話は割と具体的なんだけど、新しくなってくと抽象的になってきたね(笑)。質問と言い、答えと言い。新しい方がそうなんだな。まあ生き方的にもそうなんだよ。昔だったらもうちょっとまっすぐ、作りたいものがあるから作るって感じだけど今はもう、「なぜ作るんだ?」みたいなことを考えてから作るみたいなことがやっぱあるので。まあ…そうなるよね、長く生きると。
司会Nがむしゃらな時代と考える時代。
ZUNちゃんと考えて行動するようになった。これを書いたら炎上するかもしれないっていうことは書かない(笑)。
<会場内笑>
司会Sいろんなお話を聞いてどういうことなのかなというところは皆さん空気で感じ取って頂けたらと思います。
<プレゼント企画>

~Epilog~

司会N2時間と長いようで短い時間でしたが今日はありがとうございました。
ZUNとりとめのない感じでしたけどね。
司会Sそうですね(笑)。とりあえずこんなメッセージをいただいております。
「来年から社会人です、何か一言、アドバイス下さい! 東方は風神録からですが、これまでもこれからも、神主さんの創る世界と音楽が大好きです。社会人になってもコミケ行きます。ありがとうございました!!!」
ZUN社会人でコミケ…その日有給とるとバレバレなんだよ(笑)。これちなみにこの場で来年から社会人の人どのくらいいる?
<会場内何人か挙手>
ZUN意外とでも少ない。大学生いっぱい居たからもっといるかと思った。結構社会人になると大学と違って結構つまんなくなる人が多いですよ、人生。学生の頃って学校行ってすげぇつらいなあ、大人はずるいなあと思ってるけど、大人はつらいね(笑)。朝早く行ってずーっと拘束されて、夜まで居て仕事するでしょ。学校だったら授業受けてテスト受けるだけだけど、仕事はやったけど結局怒られるだけってこともすごく多いし、苦痛なんだよね。そういうと身も蓋もないですけど、本来そこからようやく人間らしさが始まるというか、今まで誰かに育てられてきた子供がようやく大人になるっていうタイミングなの、一人の自立したね。そんな人がゲーム作ってんじゃねぇよって話だけど(笑)。そういうタイミングだってことを自覚して、つらいことがおきてももうこれが人生なんだと受け入れて初めてようやくやっぱりこんなにあちこちに面白いこと転がってたんだって見えてくるので、そこまで頑張りましょう。つらいなあ、仕事これ合わねえや」って辞めてたらたぶんきっと一生そういう生き方になってしまうかなと思います。ほんとにブラック会社だったらすぐ辞めてください(笑)。仕事しないっていう選択肢はあまり選ばない方がいいのかなと思います。仕事しか生き甲斐がなくなるので。生き甲斐を失うのはやっぱつらいです。もし会社とか嫌だったら同人とかインディーみたいに自分で起業してしまうという手もありかなと思います。
司会SZUNさんも起業されたような感じですしね。
ZUNでもほんとに修羅の道だし、さっき言ったようにもしかしたら才能がないと成功しない。才能1割、運9割みたいなね。ほんとに大変な世界なのでおすすめをして…後で恨み抱かれても困るかなと(笑)。選択肢としてはあるので、まあ人生捨てたもんじゃないかなと。いろんなこと出来ますよ。もし失敗して腐ってもどこか細かいところで面白さを見つけられるかなという気はしますね。いや~でもその中でも一応お酒があるといいね(笑)。
司会S質問というかメッセージというか、「そんな酒癖で大丈夫か?」と
<会場内爆笑>
ZUNうーん、大丈夫じゃないな(笑)。大丈夫?問題ないの?
司会S社会人の先の話になるかは分からないですけど、奥さんとの馴れ初めとか嫁のゲットの仕方とか来てますけど(笑)
ZUNなるほど。こんな質問していいのかはわからないけど、ここで既婚者の方ってどれくらい居ます?
<会場内ごく少数挙手>
ZUN一人?いや二人?じゃあ彼女とか彼氏のいる人どのくらい居ます?
<会場内微妙に挙手>
ZUNこれ挙げづらいか(笑)。
<会場内笑>
司会Sあんまり見当たらないですね。
ZUN僕の予想ではほとんどいないと思ってるんだよ(笑)。失礼な予想ですけど。これはあれだよ…創作が楽しいとか今の生活が楽しいっていうこともあると思うんですけど、居た方が楽しいよ、やっぱり。結婚したりして子供出来たらやっぱ楽しいですし。と…なんだろうこの(笑)。だから一応社会人になったりしたときにはちょっと意識して、何歳までには結婚しようかなとか考えといた方が幸せかなと思います。いいよ一生独身でもって思ってる人はたぶん40近くで後悔するよ。
司会Nあん時結婚しとけばなと
ZUN身体も融通聞かなくなるし。…なんだろうこれ(笑)。
司会Nでは今日はありがとうござました。今ので締めみたいになっちゃいましたけど一応何か〆の言葉を一言お願いします。
司会S会場の皆さん向けに何か
ZUN結構目の前で必死にメモしてる人もいるけど、そんなにメモするようなことも大して言ってなくて。まあ僕みたいな考え方をすれば僕みたいになるということはまずないです。時代も違いますし、同じ時代に居たとしても同じ考え方の人が同じにはならない。参考程度に話を聞いて、「あ、こういう人もいたんだなー」って感じで聞いてくれたかなと思ってます。まともに「あの時ああ言ってたんですけどどうすればいいですか?」とか言われると若干めんどくさいんだよね(笑)。酒飲んで「昔はああだったよ」って言ってるような内容だと思ってください。酒と言えば…
<2軒目ラジオの告知(…※8)>
ZUN楽しかったですよ、人みて。なんか10年前とかも結構講演やりましたがあの時と人の層が変わってない。変わってないってのはその人たちが同じ人っていうのじゃなくて同じぐらいの人間達が来ているという意味。
司会S興味を持つ層がですか
ZUNそれがそのまま若い層に変わったと。で昔聞いた人たちは30,40とかになっちゃうから。ていうのをみてちょっとうれしく思いました。10年たっても変わらない。人は変わってるけど本質は変わらない。
司会Nなんか懐かしい?
ZUN懐かしい。それがちょっとうれしかったですね。なかなかこういう若い人には囲まれないから(笑)。それをこの熊野寮という、ちょっと恐ろしい場所で…。
司会N申込するときもちょっと不安という人もいましたしね。
ZUNさっきトイレ行く時ちらちらみたけど、凄いね。魔窟だね。いやでもワクワクしましたよ。こういう所に来れる日が来るとは思わなかったからね。
司会Nこれが我々の日常なんですよ(笑)。
ZUNこの日常から社会人になったらどうなるんだろうね(笑)。会社でやってけるのかな。
司会N一応どこででも住めるとは思いますよ(笑)。
司会Sでは名残惜しくはございますがちょうど時間通りに巻いておりますので
ZUN意外と時間通りだね。もっと押すかと思ったんだけど。あ、じゃあこの話。質問コーナーに書いてあってしなかったんだけど、「東方はオワコンって10年前から言われてるけど」っていう
<会場内大爆笑>
ZUNほんと(笑)。オワコンって言われ始めたのが、オワコンって単語はなかったんですけど当時、 10年前ぐらいがほんとに今年で東方は最後だって言われてましたね。永夜抄の後ぐらいにいっつも言われてたよ。最近逆に少なくなってきたI(笑)。これに関しては…ほんとにオワコンだったら早くオワコンにしてくれてった方が僕はそれはそれで楽しく生きてたかもなっていう考え方を持ってます。
司会N早くオワコンにならずにこうなっちゃいましたね。
ZUNこうなっちゃったね。
司会Sこうして人が集まるということはそれだけまだまだ求められているということなんでしょうね。  
ZUNそういうことだよね。でも求められることも昔と変わってきたかな。昔東方に求めてたコンテンツ的にはもしかしたらオワコンで、毎年新しくオワコンになっていくって感じかな。
司会N一つのオワコンが出たらまた次のコンテンツが出てくるという感じで
ZUNもしかしたらファンの中でのオワコン、自分の中でのオワコンが繰り返されて世代が変わってるのかなっていう気がします。「オワコン?お前の中ではな」って(笑)。
<会場内笑>
司会Sはい、では…ありがとうございました。
ZUNこういう終わり方しましたけど…(笑)。このあとメントス気を付けてね(笑)。
司会Sそれでは名残惜しくはございますが、今日は面白い話をたくさんありがとうございました。
ZUNまたこういう話したいですよ。この続きは2軒目ラジオで(笑)。ちょうど終わりそうなときに話しちゃうけど、ちょっと相手が若い、一回り以上下の人間だと会話的には引き出そう引き出そうとしてるけど、結局僕がしゃべらないと話が進まないじゃん。だから予定ではもうちょっとおかしな話もできるかなと思ったけど割とまじめな話にね。これが同世代の人間とかもっと昔を見てきた人間だとまた違った僕が見れますよ。そういうのは酒飲んでる席で是非。
司会NSそれでは、本日はありがとうございました。
<会場内拍手><ZUN氏退場> (BGM:空飛ぶ巫女の不思議な毎日)

注釈

  • ※6…当日年表と関連する画像をまとめたスライドを表示しておりました。各スライドのタイトルは本公聴録の各部分のタイトル(ローマ数字がふられているもの)と同じものです。
  • ※7…月刊コンプティーク(角川書店)にて連載しているコラム「博麗神主のゲームが先かお酒が先か」
  • ※8…このあと打上げ会場にて2軒目から始まるラジオの収録も行いました
  • ※9…休憩中の会話を参照
文責:熊野寮 中村
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凄く勉強になりました。お疲れ様です。
35ヶ月前
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