• 小飼弾の論弾 #296 「爆上がりするコメへの対応は? ヤバい国になったアメリカに対抗する手段はポルノ? 元自衛隊トップが台湾の顧問に」

    2025-04-01 07:003時間前会員無料

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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     今回は、2025年03月25日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2025年04月08日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2025/03/25配信のハイライト

    • 「司法の中では一番腐ってるのは検察」と「プーチンはヤクザ、トランプはチンピラ」
    • 「非実在青少年の規制」と「農家に保全料を払う」
    • 「台湾の危機感」と「詐欺の新手口」
    • 「株を勝手に売買」と「狂犬病ウイルスの弱点」
    • 「ヒルベルトの第6問題」と「情プラ法でどう変わる?」

    「司法の中では一番腐ってるのは検察」と「プーチンはヤクザ、トランプはチンピラ」

    山路:さっそくですが、あったかくなりましたよねー。

    小飼:ねえ。

    山路:桜もちらほら咲いてるところが。

    小飼:いちおうなんか東京では今日開花宣言が出たみたいですけれども、うちの一番近所のやつはまだかな。

    山路:しかし、空、霞んでるじゃないですか。

    小飼:いや、でもつい1週間前は雪降ってましたからね、これキツいわ。

    山路:空、霞んでるのは黄砂で、それが花粉と相まって、なかなかちょっと雪は雪でキツいけどこっちはこっちでまたキツいっていうのがあるんですけど(笑)。私、そんなに花粉症ひどくないんですけど、めちゃめちゃ眠くなりますね、たぶん花粉のせいだと思うんですけど。

    小飼:まぁ僕も数年前に発症したんだけれども、それで薬もらうわけですよ、で、効くわけですよ。で副作用として眠くなる(笑)。まあでも、新しい薬っていうのは、いわゆる第2世代の抗ヒスタミン剤っていうのは眠くなりにくいって言う口上はありますよね。だから第1世代のやつは睡眠薬として使えるほど眠気が強くくるんですよね。

    山路:いちおう私のも第2世代だと思ったんだけどな、まぁ夜に飲むようにはしてますけど。

    小飼:今、花粉症で処方されるやつは100パーセント、第2世代だとは思います。

    山路:日中ものすごく眠気っていうじゃないですけど、なんかふっとこう眠気がやってくるというのがあるんですよね。寝てはいるんだけど。いやー、なんか、なかなか完全に快適な季節って日本で意外に少ないですよね。

    小飼:いや、秋なんだけどもなぁ、だから秋が本当になんか下手すると1週間くらいしかないんじゃないかという(笑)。

    山路:ということでちょっと春っぽいニュースとして、これいきましょうか、1本目。春っぽい? (笑)、

    小飼:春っぽい。

    山路:いよいよ始まったな、みたいな。

    小飼:ずいぶんかかったね。やっぱり政治家に鼻薬を嗅がせるところまで行ったからね。あのね、オウムはDIYしすぎた。

    山路:(笑)人を使うのが下手だった、

    小飼:政権党に食い込む鼻薬を嗅がせるっていう方向に行かなかった。

    山路:しかしこの問題って銃撃事件以降、一挙に進んだ感がありましたね。

    小飼:だからなんと言えばいいのか、一番の味方をやられてしまったというね。一番の味方をやられても、なおあれですかね、これだけ。いや、だから銃撃事件からどれくらい経ってます? 4年?

    山路:そんなもんですよね、3、4年。それでまた公判が行われてない、

    小飼:そうなの。これは本当にひどいよね。これは襲撃犯の弁護人はちゃんと突っ込んでるのかな。これはもう立派な違憲、ただ日本の場合、公判がなかなか始まらない、始まってもなかなか判決までたどり着かないっていうのは、まあこれも日常でして。物事を法的に解決するというのが滅多に起こらない理由でもあるんですよね。いや、だから日本の司法というのは、役に立たない。特に民事の場合役に立たないと。だから、他の解決法に走るわけです。ヤクザさんに頼んだほうが早いと。

    山路:かなか公判が始まらないのは、しかし裁判所の意向というよりは、

    小飼:検察、

    山路:ですよね。なんていうのかな、裁判に場に移させないようにするサボタージュのように見えるんですけど、

    小飼:日本の司法の中では一番腐ってるのは検察です。

    山路:きちんとしたその司法手続きに乗らないようにサボタージュしてるように見えて、本当に、

    小飼:というのか、刑事追訴権を独占してるわけですよね。だから、刑事で訴えられるのは検察だけなんです。

    山路:前、アメリカと比較した話してましたけど、アメリカでは刑事事件に関しては、検察が独占してるっていうことではない?

    小飼:独占してるっていうことではないです。で、基本的には各自治体なんですよね。だから、郡のDA、District Attorney、その郡に所属している、検察って言い切っちゃいけないんですよね、Attorneyなので。司法官と言えばいいのかな。州のDAも、追訴権あります。あと連邦のDAにも追訴権があるんですよ。はい。というわけでまぁちょっとややこしいんですけど、これ。非独占なわけですよね、

    山路:非独占のほうが、こういう事件は進めやすいものなんですか?

    小飼:そこはどうかっていうのはちょっと言い切れないんですけれども。

    山路:つまり結局、どこか組織同士で取り合いになるということがあるのではないかと。

    小飼:しょっちゅうあります。その場合はどっちに優先権があるのかっていうのも決まってはいるんですけど。だから大抵はより大きな組織。

    山路:そっちはそっちでたぶんいろんな問題もあるんだろうけど、とりあえずその公判とかっていうのは日本なんかよりはるかに早く行われますよね。

    小飼:日本はちょっといくらなんでも遅すぎるというか。

    山路:これって正式な裁判を経てないのに懲罰を与えてるみたいなもんじゃないですか。

    小飼:その通りです。いちおうそれに対する救済措置というのもあって、たとえば懲役何年とかっていった場合には、勾留期間っていうのはちゃんと引いてくれます。

    山路:だけど、それって期間引いただけで割に合わなくね、みたいな。

    小飼:全くもってその通り。

    山路:本当にひどい話だと思いますけどね。
     あと、そもそもこの教団の話にちょっと戻ると、私、なんで宗教法人ってこんなに優遇されてんのみたいなところっていうのがかなり不思議で。

    小飼:優遇されてるというよりは、一種の停戦協定、

    山路:停戦?

    小飼:なんですよ。だから昔から教団というのは単に宗教の教えを布教してるだけではなくて、まつろわぬものを武力で成敗してきたという歴史があるわけです。

    山路:比叡山の僧兵とか、

    小飼:そうそうそう。本当に、第六天魔王対一向宗だとかね。だから日本でもそうですし、ちゃんと日本にキリスト教を布教させようとしてきた、

    山路:イエズス会?

    小飼:そう、ジェズイットも、隠れて日本人を奴隷として売ってたりもしてたわけで。そういった意味で、いざとなったら腕力に訴える集団だったんですよね、宗教団体というのは。

    山路:だから宗教法人っていうのはいつ何時、力を持って集まって、

    小飼:世俗的な政府とは一種の休戦状態なわけです。休戦協定として税金の免除だとかっていうのを得られてるっていうところがあるわけです。

    山路:不信心者からすると、信仰の自由と言いつつ、みんなで集まって布教しようみたいなふうに組織を、団体を作るっていう概念を不思議に思っちゃうんですけどね。

    小飼:だからそれは政府としてはあらゆる宗教を平等に扱いますと。たとえばキリスト教教会に対して与えてる免責というのを仏教に対して。与えないというのは、これはダメなわけです。だから新興宗教であろうが世界最高の宗教であろうが、平等に扱いますよという。

    山路:人間の本性みたいなもんなんですかね。信仰心で集まっちゃうっていうのは。

    小飼:まぁ惰性ですよね。いや、だから、弾圧が足りなかった、僕に言わせれば。いや、だからソ連ですら弾圧しきれなかったという見方はできますけれども。でも、日本の場合は一神教に乗っ取られない程度には強く弾圧したんですよね。

    山路:うーん。そういう見方もできるわけか。

    小飼:そう、長崎で26人、磔にしたわけですよ。

    山路:それで日本で一神教がそんなに普及しなかったというのはあるのか。

    小飼:で、島原の乱も鎮圧したわけですよね。

    山路:その割には仏教とか神道のほうとは、割と昔から、早い段階で、

    小飼:いや、もうもっとバチバチやってたじゃないですか。弾圧しきれなかったわけですよ。

    山路:そっか、もう明治。その神仏毀釈とか、

    小飼:あの辺のあたりっていうのも、だからあれはうまくやろうとしても、やっぱりやりきれなかったわけでしょ。鹿児島では、鹿児島というのか薩摩ではかなり徹底したみたいですけどもね。それでも仏教を日本から払拭するには至らなかったわけですよね。

    「弾圧、できてたら」(コメント)

    山路:って、たぶんそれはもうできなかったんでしょうな。なんか結局、人は本質的に救いを求めちゃうから。

    小飼:そうですよね。でも本当に、安土時代とかそんなに大して昔じゃないじゃないですか。500年弱じゃないですか。でも、その頃はさ、長島を丸ごと3万人、老若男女をまとめて皆殺しにしてたわけですよね。

    山路:改めて考えると宗教と政治の付き合い。関係って非常に危ういところに、

    小飼:いや、というよりも宗教のほうが先なんです。宗教のうちで、世俗的な宗教から世俗を残したものというのが政治ぐらいに考えたほうがいいぐらい。

    山路:なるほど。「まつりごと」ということですね。

    小飼:そうそうそう。そう、政治ですら、祭りごとなので。

    「中国でも宗教は弾圧しきれてない」(コメント)

    小飼:はい、法輪功の皆さんを見れば。中国、かなりやったんですけれどもね。

    山路:この弾圧方針は弾さん的にはOKなんですか(笑)? 人権とどうやってバランスを取ればいいですかね。

    小飼:それを考えたら、天然痘を我々は弾圧したわけじゃないですか。

    山路:天然痘は人間ではないですけどね。

    小飼:だから本当に感染する病原体なんですよね、宗教というのは。だから必ず新しいのが出ては、激化する前に弾圧すると。

    山路:そういう目で見るとカルト宗教に対する対策っていうのもまた違ったのが見えてくるところがありますな。

    小飼:いや、本当にこう言っちゃなんだけれども、なんでメッカとか焼き払わないのかな。これはじつはアンチイスラムの考えでなくて、プロイスラムの考えからしてもそうなんですね。どういうことかっていうと、今のメッカというのは金権まみれなんですよね。

    山路:参拝料的なもの?

    小飼:でなくて、世界で一番建築費がかかったビルディングが建ってます。だから、600メーターの時計台を兼ねた。

    山路:へぇえ。

    小飼:金にまみれてるんですよ。どう考えても、預言者が今のメッカを見たら、もう一度戦火で焼き直すでしょうね。もちろん僕はイスラムではないので。あくまでも非信仰者としての。外からの意見としか言えないですけども。でも、君たちが主張してることというのをそのまま同じように持ってけば、今のメッカのありようというのは許せるんですかっていうのは。

    山路:イスラム教徒も身内には甘いということですわな。

    小飼:っていうのか、イスラム教徒というのでまとめられないんですよね。だから、スンニとシーアがあるし。大きな派閥だけでも。

    山路:じゃあちょっと、その国際の関係の話に行こうかと思いますが。相変わらずトランプ飛ばしてるじゃないですか。たとえば、フランス人の研究者が入国拒否されちゃったりとか。

    小飼:これはトランプではなくて、トランプに忖度したやつが。まあでも忖度するよね。忖度しなければ。それこそYou are firedって言われかねないので。

    山路:さらに、もっといろいろやらかしがありまして。たとえば、これなんかも。相当やらかしじゃないですか。アメリカの機密計画を誤ってメディアの記者と。

    小飼:いや、まあでもこれは第1次の時にも衛星写真を公開しちゃったことがある。あの1枚で、もうアメリカの軍事衛星にどれだけの性能があるのかっていうのももろバレだったっていう事件があったじゃないですか。

    山路:第1期の時、確かヒラリー・クリントンが連絡手段に自分のメールを使っちゃったみたいなことでめちゃめちゃ責めたりもしたくせに、このありさまですよという(笑)。まあそんなこともう今、誰も言ってもしょうがないんだけれども。ちょっと極めつけというか、ウクライナの原発をアメリカが所有してはどうかということを言い出した。

    小飼:まぁこんなのばっかりだよね。これはパナマ運河とか、グリーンランドとかと同じです。火事場泥棒なんですよ。もうそれで説明がついちゃう。

    山路:本来、アメリカに何の権益もないのに。

    小飼:そうそう。

    山路:なんか困っているところに行って、助けるふりをしてその代価としてという。

    小飼:そうそうそう。

    山路:これってゼレンスキーは拒否してるって、まあ当然だと思うんですけども。これってどれぐらいの現実味があると思います? つまり、他の、窮地に追い込まれた時にこういうふうなことをウクライナが認めることってあり得ますかねと。

    小飼:ウクライナが認める、ね……。

    山路:追い込まれた時にもうしょうがないかって手放すみたいなことってあり得るんだろうか。

    小飼:それはあり得なくはない。でも、今の形ではダメだね。いや、これもべつに今のウクライナの政権に原発くれって。言ったわけではないでしょ。正式な外交ルートを通して。だから、ロシアには言ってるわけですよ。だからもう問題はそこなんですよ。

    山路:要は頭越しに。

    小飼:頭越しというよりも、今のトランプ政権というのはロシアの傀儡政権だと思って間違いないです。

    山路:ロシアの偽情報をトランプは本当に信じ込んでたりもするんですか。

    小飼:するするする。いや、だからCIAとかからのインテリジェンスよりもよっぽど信用してるんじゃないですか。だから前にも言ったでしょ、ハンロンの剃刀だって。

    山路:無能で説明できることに悪意を見出すなという。

    小飼:そうそうそう。

    「ヤクザより悪いやつ」(コメント)

    小飼:頭もね。ヤクザだったらもっとやらしい手段を取るでしょうね。プーチンはヤクザだけれども、トランプはヤクザではない、チンピラ。

    山路:第1期のトランプ政権が終わった時に、今度共和党とかでトランプ的なものが出てきたら、もっとわかりづらく、密かにやると私は思ったんですよ。だけど思った以上に前面に出て、こんなに分かりやすく振る舞うとは全く予想できなかった。世界の多くの人もそうだったんじゃないかと思うんですけど。

    小飼:予測はしてたね。まぁでも、もう少しアメリカ国内からトランプを買収したいというのか、トランプを操りたいっていうpuppeteer(人形使い)が出るというのは、そこは僕もちょっと甘く見てたな。

    山路:前も言ったことがありますけど、こういうのにすがるぐらい、アメリカの貧しい人たちは幸せじゃないのかなとも思いましたけど。

    「ホワイトハウスに親ロシアがわんさかいる」(コメント)

    小飼:ではなくて、さらに増えるわけですよ。もっとプロロシアな人材というのは。もう持ってくるわけですよね。そこはもう決定している。

    山路:怖い怖い。

    スタッフ:ちょっと質問いいですか。じゃあ弾さん的には今、トランプ大統領は余計なことをしているということでよろしいですか?

    小飼:何、余計なこととは。

    スタッフ:停戦交渉なんですけど。

    小飼:余計なこととは?

    スタッフ:これはトランプがやるべきことではない、ということですか。今やっているような停戦交渉を。

    小飼:少なくともウクライナの視点からしても、ロシアの視点からしても、余計なことではありますよね。

    山路:ただアメリカ側としては、こんだけ大量の支援をしているから、そういう場を仕切る権利があると思っているわけですよね。

    小飼:でもそれ言ったら湾岸戦争の時にも日本はどっさりとお金を送ったわけですけれども、クウェートの感謝リストの中に入ってなかったです。

    スタッフ:金よりも血を流せなんてその当時、なんか言われた記憶が残ってますね。あ、すいません、ってことは、

    小飼:部外者には違いない。

    スタッフ:アメリカサイドができることって、そう、トランプ大統領に代わってすぐにやった、要は機密情報の共有をやめるだとか、支援しないだとかっていうことはできるということ、

    小飼:それはできる。それができるので無視はできないわけです。アメリカの傾向は。

    スタッフ:ありがとうございます、ちょっと勘違いしてたところが私の中にあったので、すいませんでした。

    「西側も追い込まれてるから停戦したいんでしょ」(コメント)

    小飼:それはちょっと違うな。追い込まれてるっていうのとはちょっと違うんですよ。ウクライナはある意味で追い込まれてるけれども、西側が追い込まれてるかどうかというのは、ちょっと違う。

    山路:西側は、まとまりきれてないということなんじゃないんですかね。

    小飼:というのか、アメリカとの間で大西洋を挟んで内乱状態になってるわけですけれども、それでも終わってないわけじゃないですか。だから、その程度には余力があるというのか、西側とロシアと、せいぜいあとベラルーシぐらいか、との戦力差というのは桁が違うわけですよね。桁が違うけれども、内輪揉めしてるおかげで、ロシアが善戦してるといえば善戦してる。

    山路:人口だって全く違う。

    小飼:そう、いや停戦したいんでしょっていうのも、アメリカはロシアのエージェントとして、ロシアの有利な条件で停戦させたいし、だけども残りの欧州はそうでもないし、ハンガリーを除く残りの欧州はそうでもないし(笑)、トルコも含めて。

    山路:ハンガリーもロシアのエージェント的な振る舞いをしてますからね。これもう、本当にEUとは別にハンガリー抜きのEUみたいなのを作ったりするんですかね。有志連合ってある意味そういうことじゃないんですかね。それをちょっとおちょくった、アメリカの振る舞いをおちょくったニューヨークポスト紙、これタブロイド紙ですけど、Pornhub、あれを禁止したら、アメリカ人言うことを聞かざるを得ないんじゃないかって。

     
  • 小飼弾の論弾 #295 「日米安保の見直しと欧州の「核の傘」拡大、激変する世界の軍事バランス、郵便配達をやめるデンマーク」

    2025-03-18 07:00
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。

     今回は、2025年03月11日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2025年03月25日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2025/03/11配信のハイライト

    • Macの新製品感想と「トランプに深淵な意味があるとは思ってはいけない」
    • 各国の安保政策と「追っかけてくるアメリカの税務署」
    • 「中国からなんでもかんでも買ってるアメリカ」と「クレカと規制」
    • 視聴者質問「弾さんのヒゲ」「AIの創造性獲得」「日本の公立学校」
    • 「デンマークのデジタルポスト」と「膵臓がん早期発見」
    • コラッツ予想と数学とAIについて

    Macの新製品感想と「トランプに深淵な意味があるとは思ってはいけない」

    山路:3週間ぶりに生配信やろうと思ったら、世界が変わってるんじゃないかと思うぐらい、いろいろ出来事があって(笑)。その前に軽い話題からいっておきましょうか。ちょっと楽しげな話題からというか。Mac、いろんな新製品出ましたよねと。たとえば、

    小飼:いろんなものがM4になりましたね。(MacBook Airを見せながら)だからこれのM4版も出て。さすがにどうしようかなというふうに思って。

    山路:弾さんのってM1ですよね?

    小飼:M1です。そういう山路さんも、

    山路:そうなんですけど(笑)。今までそんなに不自由はしてなかったんですけれども。

    小飼:そうなんですよね。

    山路:ただ、やっぱさすがにこのM4の速度アップとか見ると、ちょっと羨ましいかなと。

    小飼:あと、やっぱMagSafe欲しいなと。これと違うのはくさび型ではなくて平べったくなったことと、MagSafeが付いたのと、あと(画面上部を指しながら)ここにノッチが付いたことですよね。

    山路:MacBook Airもノッチ付いたんでしたっけ?

    小飼:つきました。

    山路:そうかそうか、それ嬉しいわけじゃない気もするんだけどもな(笑)。

    小飼:そう、ノッチが付いたのに、FaceID付いてないんですよ。

    山路:なんでMacにひたすらFaceIDを載せないのかとは思うんですけど。

    小飼:TouchIDがあるからというのも理由の一つなのかな。

    「プライバシーシールで隠してます」(コメント)

    山路:ってカメラをってことなのかな。

    小飼:そうそうそう、要するに盗視盗聴されないようにという、

    山路:でも、いちおうMacのカメラってハードウェア的になんか録画をしてるんだったら、もうそのランプが光るみたいな、

    小飼:そうそう、

    山路:それはまだハッキングされてないんじゃないですかね?

    小飼:そうですね、そこのとこに関しては、その辺の仕組みというのはロジックボードではなくてカメラのほうに付いてるんだそうなので。

    山路:あと、そのMacBook Airの他にもMac Studio出たじゃないですか。これがけっこう話題になってるという、

    小飼:なんかM3 Ultraというのを積んだモデルが出るという。

    山路:メモリが512GBでしたっけ、

    小飼:しかもそれがMac ProのIntel版のMaxには追い着いてないんだよね、1.5TB乗ったので。

    山路:ユニファイドメモリアーキテクチャーだから、その512GBはそのまま、

    小飼:そう、だから後載せが効かないんだよね、

    山路:だけど、そのまんまそれがGPUのメモリとして使えるのはでかいじゃないですか。

    小飼:ただHBMとかではなくて、LPDDR5なんだよね、確か。そう、Macに限らずApple製品のユニファイドメモリっていうのは。

    山路:一番速いやつじゃないってこと?

    小飼:一番速いやつではない。

    山路:うーん、なるほどね。

    小飼:コンシューマー用の最速ではあるんだけれども。世の中にはもっと速いメモリアーキテクチャーがあるので。

    山路:生成AI時代だから、また仕様がどんどん変わっていきそうですね。

    小飼:うーん、それはYESでもあり、NOでもあり。

    山路:Macに関しても?

    小飼:いや、Macに限らずね。どうせAPI経由で叩くことになるので、じつはユーザーからすると、opaque(不透明)なんだよね、透明ではない、透過ということではない。そう、だからNVIDIAのほうがその辺というのは、もっと生ハードウェアに近づけはするんだけれども。それでも、どうなんだろうね。当然、CUDAで書かれたコードというのはGPUに読まれて実行されるわけですけど、読む時にトランスペアレントに読んでるのか、あるいはいろいろな解釈を含めて出してるのかっていうのは、

    山路:なんか前、弾さんが言ってた、今のCPUっていうのはアセンブラで書いたとしても、それがそのまんまCPUに伝わってるわけじゃないという。

    小飼:そのまま実行されるわけではないです。

    山路:それとちょっと似たような話でもありますね。もうそういうレベルである意味、なんていうのか抽象化されてると言えばいいのかな。それにしてもなんかApple、ちょっとAIのほうでは苦労してる印象がありますよね、新しいAIの機能を載せてくるのに。

    小飼:というのか、ちゃんと載せるにはまだpremature、要するに未熟なんじゃないかという風に思ってるところはありますね。だけれども、市場動向をあと鑑みてなんかやらなければいけないというのが確かで、それの上でのApple Intelligenceって言ってるんだと思う。

    山路:なるほどね。確かに今後ローカルなパソコンに載せるAIがどういう仕組み、どういう形が正解なのかって、まだMSのほうも掴めてないですしね。Googleだって、なんかどうしていいのかっていうのはまだ試行錯誤な感じだし。でもまあ久しぶりにパソコン面白くなってるところじゃないですか?

    小飼:そうですね。僕でもそろそろちょっと買い替えようかなって思ったぐらいなんで。その一方で、本当にMagSafeがないことぐらいなんだよね、(MacBook Airを指しながら)こいつに対する不満っていうのは。

    山路:もうちょっと速くてもいいと思いますけどね、さすがに(笑)。M1の世代となると。

    小飼:いや、でもXcodeですら、けっこうまともに動くし、ギリギリApple Intelligenceもこいつで動くので。

    山路:あとApple、意外にAIのことに関してもそうだし、ちょっとこれから後で話すトランプ政権の話なんかに関しても、うまく世の中渡ってってるところないですか?

    小飼:そうですね、世渡り上手ですよね、あの会社は。

    山路:あえてうちはもう絶対DEI(Diversity:多様性、Equity:公正性、Inclusion:包摂)を守ってくぜみたいな。で、もうそう言われたら、リベラルの人はApple製品買うしかないじゃないですか(笑)。意外に自分の会社のポジションの取り方がうまいなとか思って、感心しましたけどもね。

    「ローカルに載せた場合って消費電力どうなんでしょうね」(コメント)

    山路:どうなんでしょうね。ここのApple Siliconが低消費電力とは言っても、ガリガリに、

    小飼:まあでもApple製品のデフォというのは、冷却のファンレスなんですよ。第一(MacBook Airを指しながら)こういうので動かなければいけないから。

    山路:M3 Ultra積んだMac Studio、あれもファンレス?付いてましたっけ?

    小飼:あれはファンついてます。あれはものすごいでかいヒートシンクがついてるというのか、Mac Studioっていうのは一昔前のMac miniを、今やあんまりminiではない、20センチかける20センチぐらいの正方形のやつ、上に倍ぐらい厚みがあって、その倍ぐらいの厚みは何かっていう、ヒートシンクだという(笑)。そう、あれはUltraとかをちゃんと冷やせるように、

    山路:デカくしてるという、

    小飼:そう、あの形の筐体になってるので。

    山路:まあしかし本当にけっこうローカルLLMの分野でもちょっとMac、気にはなってきて。150万でしたっけ、でも一番いいやつ(笑)、なんかすごいもんですけど。

    小飼:いや、まあでも一番高かったMac Proって800万ぐらいしたので、

    山路:昔(笑)。いや、怖えな。

    小飼:メモリは3倍積んでるというね。

    「久しぶりにAIでこれからのパソコンの進化ワクワクできる」(コメント)

    小飼:いや、まあでもどこまで円が戻るかだよ。

    「どこまで円高になるか誰か教えて」(コメント)

    山路:ってコメントも。まあこれはちょっと後々の話にも関わってくるところではありますけどね。この3週間ぶりに『論弾』をやるにあたって、なんかすごい世界、激変してるじゃないですか(笑)、そんなことないですか。

    小飼:なかなかの劣化ぶりだね。

    山路:一番びっくりしたのはまずウクライナとアメリカの対談。ゼレンスキーとトランプの対談が物分かれに終わるという。

    小飼:いや、でもあれは本当に物分かれに終わらせるしかないね。

    山路:ゼレンスキーの立場としてはって?

    小飼:うん。

    山路:だって安全の保証をしてないんですもんね。

    小飼:いや、まあでも、それのはるか手前として、確かにゼレンスキーは会談の場では一人でしたけれども、自分の思ってることをベラベラ喋れない立場なわけですよ。

    山路:英語ネイティブじゃないからってことですか?

    小飼:いや、そういうことではなくって。ウクライナ国民がいるわけですよ、背後には。その辺の感覚というのはトランプ政権の中の人たちとは違うわけです。

    山路:ああ、彼らは何にも背負ってないというか。

    小飼:そうなの。

    山路:自分の利益だけを追求すればいい。

    小飼:自分の利益ですら分かってないという、

    山路:え、そうなの(笑)。ホンマもんのアホやないですか(笑)。

    小飼:いやホンマもんのアホなんですよ。

    山路:そうなんですか(笑)。

    小飼:いや、まあでもヴァンスの方はホンマもんのアホを装ってるところはあるんだけれども、でもあの政権の本質というのは本来の馬鹿なので。

    山路:馬と鹿の区別がつかねえってやつ?

    小飼:つかねえというのか、馬を持ってきて、これは鹿だっていう人に、あ、鹿ですっていう。そっちの方なので。

    「次はないって感じなのかな」(コメント)

    山路:っていうのは、つまり再選だったりとか、そういうことっていうことですかね?

    小飼:再選ってどっちがどっち、ああ、

    山路:つまり共和党は、もうトランプは今の法律もままだと、憲法のままだったら3選は、3期はできないわけないですし。もう最後だと。

    小飼:いや、戦争状態になると、2年延長がつくんですよね。でも、それは実行されたことがないんですよ。

    山路:へええ、

    小飼:3期目はないっていうのが憲法に記されてから。ちなみに3選禁止ができる前にルーズベルトは大統領になって3期目やって、途中で亡くなったので。

    山路:本当にこのトランプ政権の無法、ウクライナについても、スターリンク、遮断するぞみたいなこと、

    小飼:あのね、状態はもっと悪いかもしれない。どういうことかっていうと、スターリンクというのはその特性上、契約者の位置情報とかっていうのもわかるわけですよ。それをチクってるんじゃないかという疑惑が出た。

    山路:ロシア側にってこと?

    小飼:そう、スターリンクのユーザーがここにいるよというね。

    山路:それって何というのかな、もしもそれが本当だとしたら、スターリンク側が使用者との間の契約に違反していることにならないですか?

    小飼:えーと、なるけれども、でも結局のところ、契約を守らせる力っていうのがどこにあるかっていう風に言うと。そう、暴力にまで、国同士の暴力というよりも、まさに軍事力ですよね、これ還元されるので。

    山路:ポーランドでしたっけ、ポーランドの外相でしたっけ、なんかスターリンクの代替探さなきゃいけねえなみたいなこと言ったら、イーロン・マスクがなんか黙れ小物、

    小飼:雑魚と訳すのが正しいな、これ。

    山路:そんな代替なんてねえんだよ、みたいな。そんなヤクザみたいなことを言います?

    小飼:いや、まあでもスターリンクでやり取りされてるであろう情報のほとんどというのは、それほどの単位域幅というのは必要ないので、それであれば代替手段っていうのはいっぱいあります。

    山路:ほー。HAPSみたいな?

    小飼:そうそう。普通の今の旅客機とかでWi-Fiとか使ってるのは、まだスターリンク化されてないんですよ。あの程度でも、ほとんどの情報というのはこと足りるっちゃこと足りるので。

    山路:それこそソフトバンクなんかもやってたような、飛行機飛ばしてそれを基地局にやってみたいな感じでもやってる、

    小飼:それでもできるはできるけれども。まあでも帯域幅で言うと、もう圧倒的にスターリンクというのは衛星インターネットの中では強いので。

    山路:あ、でも、航空機で飛ばして通信をやろうとするのは制空権を取ってないとダメか、結局。

    小飼:いや、まあでも十分な高空であれば、ウクライナではなくってポーランドとかの領空で展開してもいいわけで、今、NATOのAWACSがそういう運用になってる。

    山路:ふーん、じゃあ完全にそのスターリンクが使えなかったとしても、

    小飼:ただ今までふんだんに使えたのが、そういう邪魔が入る、だから信用できなくなったというのはやっぱりでかいですよ、それは。それはでかい。

    山路:あと軍備で言うんだったら、F-35にも疑いの目が向けられるようになってきた、

    小飼:そうなの、いや、だからマスクが今、ホワイトハウスのラスプーチンみたいな立場になってるというのは、そういうところにも信用が行くんですよ。

    山路:てか、信用の逆ですよね。

    小飼:そうそうそう。

    山路:信用の毀損が行っちゃうわけですよね。

    小飼:そう。だからアメリカのミリタリーインテリジェンスというのはもう信用をおけるのか、クレディブルなのかという。

    山路:F-35、実際、戦闘中にアメリカの意思で、たとえば情報共有みたいなことを遮断されて使えなくされてしまうことがあり得るんじゃないかみたいな、

    小飼:とってもあり得る、

    山路:国によってはキャンセルしたほうがいいんじゃねえの、みたいな議論まで出てきているという。これ、弾さんどうします? 弾さんがF-35の導入を検討する立場だったら(笑)。

    小飼:もう導入されちゃったので。いや、でもそれはやっぱり最初に心配するところで。アメリカから兵器を買うと、まるっとその兵器が来ると思うじゃないですか。違うんですよ。ある部分というのはあのブラックボックスとして封印されてるんですよね、中身見ちゃいけないと。大抵どこの国も中身見ようとするんですけれども。そう簡単に見れないようになってます。韓国とか、かなり熱心にやってて、当然だと思いますよ。中国とかはもっと熱心にやってます、

    山路:リバースエンジニアリングというか。

    小飼:たとえばブラックボックスという、あ、ブラックボックスじゃなかった、失礼しました、ブラックホークというヘリコプターがあるじゃないですか。あれのコピー品っていうのは中国海軍も使ってるんですよね。なんでコピー品ができるかって言ったら、まるっと。そう、仲良かったこともあるんですよ、その頃には、はい。

    「日本、イギリス、イタリアの戦闘機はいつできるのかな」(コメント)

    山路:確かに自主開発が重要になってくる、

    小飼:えらい先でしょうね。予定通りにできるとは思わんほうがいいです。F-35の場合は10年遅れましたからね。

    山路:じゃあビビりながらF-35を使うしかないんだ。

    小飼:うん、しかも年々ソフトウェアアップグレードされてますからね。

    山路:いやー、これなんつーか、すごい軍事関係者って頭悩ましてるところなんでしょうね。どうすりゃいいのかって。まさか軍事同盟を結ぼうという相手がこんなに信用できないなんてことって、ちょっとなかったんじゃないですか。

    小飼:いやー、トルコがS-400をロシアからね、パトリオットとかの対空ミサイルの代わりにロシアから買うって言って、じゃあもうF-35は売ってやらないっていう風にアメリカが言ったっていうことがあるじゃないですか。その比ではないですよね。

    「トランプとマスクは喧嘩別れするんじゃね?」(コメント)

    小飼:まあ、早かれ遅かれするんじゃないかな。

    山路:なんかトランプ、明日Tesla、車が届くぜって、トランプTeslaの車を買ったぜっていうアピールをして、とりあえず仲いいよみたいなことは言ってるみたいですけどね。

    小飼:じゃああれなわけ、ちゃんと防弾仕様とかに改造するのだろうか?

    山路:車種はなんか明らかにしなかったらしいですけどもね。サイバートラックなんだろうか。

    小飼:いや、でも、もともとが重いので。テスラに限らずEVというのは。モデル3みたいなものでも2トンぐらいあるので。

    山路:防弾仕様にしたら大変なことになっちゃうぞと?

    小飼:どうなんだろうな、そこは。まぁでも出力はあるので、重くするだけの余地はあると思うけれども、まだやってないと思うな、Teslaの防弾。でもサイバートラックとかはけっこう防弾仕様にしやすそうな気がするな。

    山路:前の爆破騒ぎあったじゃないですか、あれとかもうサイバートラックが丈夫すぎたせいであんまり爆発が広がらなかったみたいな意見も。

    小飼:どうなったんですかね、あそこの真相は。

    「お互いビジネスマンって印象が」(コメント)

    小飼:いやビジネスマンじゃないよ。

    山路:冷静に利益を考えてるとは思えないような。

    小飼:トランプのやってることに深淵な意味があるとは思ってはいけないです。あるいは、今のイーロン・マスク、だからすごい深淵なる計画があってやってるとかっていうことではないです。ハンロンの剃刀って言葉があるじゃないですか、

     
  • 小飼弾の論弾 #294 「日本の経常黒字が意味することは?AIがついに国際数学オリンピックで金メダル、アメリカで起こっている文革と焚書」

    2025-02-25 07:00
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。

     今回は、2025年02月18日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2025年03月11日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2025/02/18配信のハイライト

    • カルロス・ゴーンと『戦闘妖精・雪風』新刊
    • 「Googleと軍事」と「どこまで脱中国ができるのか」
    • トランプとマスクは「うまくいってたものを壊しているように見える」
    • 視聴者質問「アメリカカナダ戦争」と「持たざるものはどこかで博打を」
    • 日本は逆転のチャンスがまだある国
    • 「遺伝に関わらないナナフシのオス」と「300億羽のニワトリ」

    カルロス・ゴーンと『戦闘妖精・雪風』新刊

    山路:さっそくなんですけど、ホンダと日産、いろいろ統合するたらしないたら、みたいな話を延々とやってるじゃないですか。

    小飼:いや、なかなかの水と油っぷりですよね。

    山路:最初は対等な感じで統合するかみたいなことを言ってたら、

    小飼:対等は無理でしょう、どう考えてもホンダ優位でしょう、

    山路:で、もうホンダが日産の完全子会社化を目指すみたいな感じで話を持ちかけたら、日産側がもうへそを曲げたみたいな感じですね、

    小飼:というのか、日産の現経営人が、いや、まぁでも確かに日産って本当に経営人がクソのおかげでこうなってしまったと。

    山路:カルロス・ゴーンが悪かっただけではないみたいな?

    小飼:いや、じゃなくって、だからどう叩き出したか。いや、カルロス・ゴーンの追放劇というのは大悪党を、

    山路:大悪党(笑)、

    小飼:小悪党たちが徒党を組んで追い出したというのが真相に近いので。

    山路:ぜんぜん勧善懲悪のストーリーではないわけですよね(笑)、

    「日産のプライド高すぎ」(コメント)

    小飼:じゃなくて、日産の現経営人の経営力がなさすぎ。

    山路:あはははは、

    小飼:そっちですよ、だからプライド高いのはいいのさ、プライド高いのはいいのさ、

    山路:それに見合った能力がないと、

    小飼:そうです。トヨタの御曹司なんて、今の自動車業界の経営人のプライド全部足したよりもずっとプライド高いですよ。

    山路:(笑)日産って役員の数がまためちゃめちゃ多いらしいですよね。

    小飼:まあ多いけれども、JTCっぽいといえばJTCっぽいな(笑)、

    山路:トヨタよりもずっと多いっていう(笑)、

    小飼:まぁでも、まだ2桁じゃん。みずほは3桁いってたんだよね、確か。今もそうなのかしら。

    山路:へええ。いや、それもなんかすごいですね。

    小飼:最低人数って何人だったっけな、上場企業の取締役会というのは。普通の会社であれば、もう本当に、合同会社だったらもう一つでできる、でも株式会社は3人プラス1かな。

    「これ鴻海はなんで欲しいの?」(コメント)

    山路:って、なんかそういう日産と組みたい、日産を買収したいとか、

    小飼:BYDみたいなポジションにつきたいのかなと。

    山路:電気自動車?

    小飼:そうそうそう、だからBYDも、バッテリーだったけど、待って、車作れないって。

    山路:これ、弾さん的には日産ってそういう経営陣のダメさを除けば、魅力ある、そういうものをまだ持ってると思いますか?

    小飼:リーフがまともに作れるようになったっていうのは、サクラは半分以上三菱だしな。じつは三菱がダークホースなんで。三菱自動車が。

    山路:それは『空飛ぶタイヤ』とかで話題になった三菱が、今いい車、

    小飼:そういうところなの。じつは技術はけっこうきちっとしてて。

    山路:『空飛ぶタイヤ』はあれは事故の話ですけどね(笑)。

    小飼:ああいうのをどうするかっていうのもまさに経営なので。三菱もまさに経営がダメなケースで。

    山路:今、三菱はいい車を作ってる?

    小飼:少なくともアウトランダーはなかなか魅力的な車ではないかと思います。で、じつはサクラの中身も、じつは三菱なので。

    山路:じゃあ車を作る能力はけっこう三菱は高い?

    小飼:少なくとも低くはない。EVに関する技術というのはだからけっこう、たぶんホンダよりもあるんじゃないかな。

    山路:へえー、そうなんだ。

    小飼:ハイブリッドに関してはホンダのほうの一日の長があると思うけど。

    山路:車ぜんぜんわからないもんで。

    小飼:ホンダもEV作ってたけども、ものすごい、いやーこれはないわっていうすごい外したやつでして。

    山路:ああ、bZ4……、

    小飼:いやそれは違う、トヨタから。

    山路:そうか。

    「ホンダはソニーカーを出すから、日産と組まなくてもいい」(コメント)

    小飼:あ、組まなくてもやっていけるとは思いますよ。というのか、組むっていう風になったら、だからホンダの株価はけっこう凹むとは思います。大抵の合併話というのは、存続会社のほうが株が下がってっていう風にはなるけれども、だからホンダの場合なんかけっこう来ると思う。

    山路:ホンダってあんまり乗り気じゃなかったんですかね、そもそも。

    小飼:どうなんだろうね。

    山路:なんか記事によっては、国の方からいろいろあれこれ言われたんじゃねーかみたいな、そういう経産省とかそういうところから言われたんじゃねーかみたいなそういう噂話もありましたけどね。

    小飼:いや、でもそもそもホンダは、トヨタと日産が日本の二大自動車メーカーだった時に、じゃあうちも車出しますって言った時に経産省じゃなくて、当時はなんだったけ、えーと、当時はなんだ、

    山路:通産省。

    小飼:通産省、通産省。通産省に日本に自動車メーカーは3社もいらない、みたいなことを言われてたんですよね。

    山路:結局なんかそれは正しかったということでもあるのかな(笑)。

    小飼:えーと、まぁ仮にホンダが日産と三菱を食うっていうことになったら、トヨタとホンダが残るという。

    山路:そうなるのかなって、ほんと思いましたけどね、今回のって。で、さっきちょっとリンクも出たんですけども、フィナンシャルタイムズの報道で、ホンダの関係者によると日産の内田社長が退任すれば統合交渉を再開してもいいよと関係者が言ってるというような、どっちがリークしたんだか、誰がリークしたんだか、よくわからない記事が(笑)、

    小飼:実際に、日産の中の人たちの願望なんじゃないかな。

    山路:そこまで日産の経営能力というのは低く見られてる、中の人にもってことなんですかね。

    小飼:いや、なんと言えばいいのかな。あれだけ技術力があるはずなのに売り方、持っていき方を間違ったばっかりに、っていう。

    「カルロス・ゴーンはどう追い出すのが正しかったの?」(コメント)

    小飼:いや、検察にちくったんだよね。

    山路:お上の力を。

    小飼:まあ、でも、ちくったやつも今は辞めてたはずだけれども。

    「フジの中の人の日枝退任願望みたいな」(コメント)

    小飼:いや、でも日枝とはちょっと違うというのか、まぁカルロス・ゴーンという人は非常にグリーディーな人ではあったけれども、いわゆるcar guyでもあったよね。

    山路:車が好きだった?

    小飼:そうそう、車が好きで、こういう車を作ってほしいっていうことを、本当に具体的に例を挙げて言える人ではあった。

    山路:そういう意味で自動車会社の経営者としては、けっこう適任だった。

    小飼:まぁでもちょっとグリーディーすぎるというのは。ちょっと強欲すぎるというのは、いや、どんな会社の経営であれ、ちょっとあれだけの強欲はちょっと無理があるわ。無理があるが、でも少なくとも、自分がどんな会社を経営してて、どんなものを売ってるのかっていうことには通暁してた人だし。で、結局、前に日産が経営危機になった時にルノーが出資してくれて、そのルノーが送り込んだ人でもあるんですね。

    山路:そうでしたね。そうでした。そうでした。それにしても、この自動車会社の統合交渉って、つくづく今の時代の自動車会社をやるってことの難しさを感じさせるような。

    小飼:昔から、内燃機関の自動車を作ってきたっていうところは、もうかなり守勢ですよね。

    山路:私なんかもぜんぜん車、自動車には興味なくて、いちおう免許は持ってるけども、ペーパードライバーで。

    小飼:まぁでもそういうところも時代が変わったというのか。山路さんのように自動車に興味がないということが当たり前になってきたっていうのも、これ日本だけでなくてアメリカでもそうなんです。

    山路:ああ。

    小飼:そう、車なきゃ暮らしていけないようなところで成人になった、18歳の時点の免許保有率というのが、かつては9割を超えてたんだけども、今、4分の3切ってるんです。

    山路:アメリカで?

    小飼:アメリカで、そうそう。

    山路:それこそニューヨークとかだったら、Uberとかでいいや、みたいな。

    小飼:そうそう。

    山路:ちょっと移動するんだったら。それ以外は、歩きか自転車かみたいな。

    小飼:そうそうそう。

    山路:で、車の代わりにスマホを使うわけだ。

    小飼:そうそうそう。なんだけれども、かつてガジェットに魅せられた人たちというのは、どのガジェットに魅せられてたかって言ったら、車なんですよ。自動車雑誌って、いまだにいっぱいあるんでしょ。週刊誌すら、あるじゃん。だけど、たとえば白物家電ってないじゃん。

    山路:パソコン雑誌もずいぶん減りましたしね(笑)。なるほどね。

    小飼:そう、『ベストカー』はあっても、『ベストリフリジェレイター』とか、

    山路:家電マニア、いるはいるけどもな(笑)。

    小飼:いるはいるけれども、趣味として、眺めるものとして。

    山路:そうですね。なんていうか、多くの人のステータスだったりとか、アイデンティティみたいな、そういう風な位置づけのものではないですもんね。

    小飼:そうそうそう。

    山路:車ってけっこう自分っていうのを表現するための手段だったみたいなところもあるだろうし。

    小飼:そう、最高学歴の持ち主が運転免許証を持ってないというのが、別に珍しくなってきてる。

    山路:それこそ、GAFAなんかで働いてる、

    小飼:そう、A地点からB地点まで行けりゃいいじゃん、というね。

    山路:それこそビッグテックとかだったら、もうバス出してくれるやろ、っていう。

    小飼:そうなんだよ。

    山路:通勤バスを(笑)。

    小飼:そうなんだよ。

    山路:サンフランシスコでは。

    小飼:うん。それよりもひと回り年齢上の人たちというのは、メルセデスやBMWを好んで買って乗り回してた層なんだよね。

    山路:いやー、ずいぶん変わりましたね。それでEVとか、

    「オートマ限定という概念がない時代に」(コメント)

    小飼:ああ、僕もそうです。じゃあ、ちょっと、

    山路:私もいちおうマニュアルで免許は取ったんですけどね。

    小飼:ああ、僕はカリフォルニア州のやつを日本のやつにコンバートしました。もう見事に年がバレることがありますね。条件などに、メガネなどというのは見ればわかるんですけども「中型車(8トンに限る)」っていう。これは昔、これはもう既得権というやつで、マイクロバス運転できるんですよ。

    山路:今はできないんでしたっけ?

    小飼:今は普通にとるとダメです。

    山路:普通免許ではということ?

    小飼:はい。

    「なんか、今の自動車ってEV含めてあんま魅力を感じないんだよな」(コメント)

    小飼:そういう中でTeslaの成功の秘訣というのは車として魅力的なやつを最初に出したんですね。

    山路:スパイダーとか、モデルSとか?

    小飼:2シーターの座席が2つしかない、オープントップのやつで、10万ドル以上するというね。

    山路:Teslaなんかは高級車を出して、それから普及車を出している、あとBYDなんかってけっこう手頃のやつをバンバンバン作っているみたいな感じじゃないですか。以前、弾さん、今後自動運転車とかが普及してきた時に、それを果たして所有するっていう形で続くんだろうか、みたいな話をしてたことがあるじゃないですか。これ今、考え変わってます? 自動車って相変わらず所有していくのだろうか?

    小飼:そうねー、所有欲。確実に自動車はA地点からB地点まで運んでくれればいいよという人たちが増える一方、その逆にそれでもなお自動車を持とうっていう人たちは、高級路線に行くんじゃないでしょうか。

    山路:なるほど。実際の所有の意味での台数とかは減るかもしれないけども。

    小飼:まぁでも意外と自動運転来るのは遅いですね。

    山路:遅いっすよね。もう2020年ぐらいには来てるもんだろうと思ってましたよ。

    小飼:こうすれば来るぐらいになっててしかるべきだけれどもね。やっぱり歩行者を轢かないようにするにはっていうのは、けっこう高いハードルなんだよね。

    山路:人間と同じでは納得がいかないんでしょうね。

    小飼:いや、それはそうよ、人間は普通に事故るし、歩行者は轢くじゃん。

    山路:人よりもちょっといいぐらいではダメなんだろうなっていう、本当に。圧倒的に何か事故を起こさないっていうんでないと、まあまあ大変だよな。あ、

    「プリウスミサイル怖いから早く自動運転普及してほしい」(コメント)

    山路:って、本当そう思いますね。

    小飼:本当そう思うよ。雪風ぐらい賢い。あ、まぁでも雪風はな、飛ぶし、事故りそうになったらから機関砲で、

    山路:障害物排除しちゃうから。

    小飼:そうそうそう(笑)。除雪車吹っ飛ばすしね。

    山路:ちなみに『戦闘妖精・雪風』の新刊、明日発売ですよね。

    小飼:いやー、あの間と間っていうものを待つというのか、まあでも、読んどくべきなのかなー、神林長平先生もなかなかいい年だし。

    山路:もう70くらい?(※編注:配信の時点で71歳)

    小飼:70いくつだったっけな。まぁでもなんか猫と戯れてる番組見たぞ。

    山路:そうはそうでも、なんかこうコロッと逝っちゃうことありますしね、仮に若かったとしても。なんか今回って『戦闘妖精・雪風』の第4作から第5作ってえらい短いですよ。2年ぐらい?

    小飼:おお、なんかすごいペースだな。

    山路:第3作から第4作って20年ぐらい空いてる、もうちょっと短かったか。まあ、かなり空いたように思ったんですけど(※編注:第3作の『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』は2009年刊、第4作『アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風』は2022年刊)。

    小飼:かなり空いてますね。いや、まあでも『雪風』傑作、いや、もちろん傑作だし、もう代表作中の代表作ではあるんだけども。それでも最初の巻の終わりがあまりにきれいで。え、これで続編書いちゃうの? ってけっこう叫んだよ。それはねえよーって。

    山路:蛇足になるんじゃないかと思いましたよね。

    小飼:いやいや、本当に。お前は『宇宙戦艦ヤマト』かって言いそうになりました(笑)。すみません。

    山路:ただ、面白かったからな。続編も。

    小飼:同じ続編であれば、『敵は海賊』をもっとダラダラ続けてくれても。

    「今年は『敵は海賊』出したいらしい」(コメント)

    小飼:おお!

    山路:ほんとかな? 出るのかな?

    小飼:そんな執筆欲旺盛でいらっしゃるのか。それは頼もしい。

    山路:すごいですね。へえ。なんかつい話ずれちゃいました、『戦闘妖精・雪風』の話にずれちゃいましたけど。

    小飼:いや、だって神林長平作ってよ。あの中のほんとに一作でも一生の間に物にできれば、ねえ、ほんとにもう死んでもいいっていうぐらいの密度の作品じゃないですか。

    「Googleと軍事」と「どこまで脱中国ができるのか」

    山路:話、自動運転から『戦闘妖精・雪風』のほうに行っちゃいましたけども(笑)。ちょっとじゃあ日本企業のみたいなところの文脈でもう一つ、行っとこうと思ったのがこれ。これまた冴えないニュースなんですけども(笑)。ITの経験があると、そういう派遣会社の社員に偽らせて人材を派遣してたっていう会社が高裁の判決で768万円の賠償命令を食らったっていうんですけど、ちょっと気になるのが、これって詐称をさせられた、人材会社の登録者に対する精神的苦痛の賠償なんですよね。

    小飼:まぁそうだよね。

    山路:つまり、なんていうか、こいつが嘘ついて迷惑かけた派遣先の会社とか、そういうことに対する損害賠償ではぜんぜんないわけですよね。いっちゃなんですけど、

    小飼:なんか白タクを強要させられた、みたいな感じだよね。

    山路:そうそうそう。本当だったら、きちんと教育するなりとか、スキルのあるやつを送り出さなきゃいけないわけじゃないですか。それって製造者責任的な、なんて言えばいいんだろう。

    小飼:まぁでも確かにIT業界ってその辺がいい加減というのか、たとえば医療であれば、医師免許ですとか看護師免許ですとか、あといろいろな技官にも資格があるわけですよね。法曹であれば、もう司法試験というものがあるじゃないですか。で、これが建築だったら、ちゃんと建築士ってあって、免許がなければ、それ、そもそもできないってなってるじゃないですか。でもITの場合っていうのは、まだそれがないし、そういうものを設定するには進歩が早すぎるというのもあるんですよね。

    山路:情報処理のいちおう資格というか、試験みたいなのもありますけど、それを持ってることが腕のいい悪いのを証明にならないですよね。

    小飼:IPAのこの資格がないとそれができませんっていうことは、ないですからね。僕はそういう資格持ってないですけども、エッジrouterの設定とかしてましたし。そう、しくったら、日本のインターネットが止まるみたいなことも平気でやってましたからね。

    山路:へぇー(笑)。

    小飼:だって、他にできるやつがいないんだもん。いなかったんだもん、だな。今はいる。

    山路:確かにな、なんか、そういう分野のところで、

    小飼:「ITパスポート」(笑)、

    山路:これ、ITパスポートってなんか、そういう資格みたいな文脈で時々聞きますけど。

    小飼:もう、本当に入り口で、たぶん英検5級とか、そういう感じの資格だったというふうに。

    山路:英検って、5級ありましたっけ(笑)、

    小飼:5級できたらしい。

    山路:あ、そうなんですか。あ、それは失礼しました。そうなんだ。冗談で言ったかと思った。

    小飼:英検も増えてるんですよね。僕が受けさせられた時っていうのはもちろん、4が3、準何級というのがなかったな、そもそも。

    山路:英検準1級はありますね。

    小飼:はい。僕は1を取らされました。塾で教えるにあたって。というのも、僕の生徒たちのとりあえず、とりあえずっていうのもあれかな、わりと最終的な目標が準1級だったので、高校生対象だったので。あ、5級できてますね。はい、合ってる。ちょっと待って、準2級、順2級プラスというのができたのか。

    山路:なんか細かいな(笑)。

    小飼:細かいな。

    山路:そんなに英語の能力って細かく分ける必要があるのか、

    小飼:で、僕が2級を取ったのが、中2だったっけな。中1だったっけな。それを取った前後にもう行くの、中学行くのやめなんですけどね。

    山路:しかし、さっきのIT未経験者に詐称させたみたいな業者のこと聞くと、えらくその塾、良心的じゃないですか(笑)。

    小飼:いや、まあ、確かにね。

    山路:なんか、ちゃんとしてるわ、それ(笑)。すごいな。

    「中1か中2で、2級取るって化け物だよ」(コメント)

    山路:って書いてある、

    小飼:そう? あ、確かに、いちおう2級というのが高校でちゃんと英語をやれば、ここまで行ける、のはずでした。当時も、今も。

    山路:まぁその「ちゃんと」っていうレベルっていうのが(笑)。

    小飼:いや、準1というのは本当に大卒のレベル、それを高校のうちにクリアしとこうというのが目標だったわけですね。1というのは本当にそれで食える、で、僕の場合、それが食うネタだったんで。ほかに国連のやつも取らされたな。

    山路:へぇ、その塾で。すごいな(笑)。そこの講師のレベルが半端ねえ。

    小飼:いや、英語の資格のほうが僕、持ってるんですよ(笑)。

    山路:プログラマーの資格は持ってないのに(笑)。