3年間ではありますが本当に沢山の思い出があります。
佐久間さんと仕事をさせていただいた時から、ミュージシャンは
ただ楽器が演奏出来るだけではこれからの時代通用しないと痛感し、
僕はレコーディングエンジニアの勉強をするようになりました。
また、佐久間式ピッキングという佐久間さん独自の演奏法を僕が敬愛していたので
ギター・マガジンのスタッフさんが僕のピッキングにR.A.S.式ピッキングと
いう名前をつけてくれました。
ある日のこと、僕がツイッターでファンの皆さんに「僕が今度デモ演奏を
するとしたら何の曲をリクエストされますか?」と尋ねました。
そしたら佐久間さんが「ザ・フィンガーズのツィゴルネルワイゼンをリクエスト!」
と書き込みしてくださったのです。故・成毛滋さんの演奏でした。
佐久間さんは成毛滋さんが大好きだったそうです。佐久間さん直々の
リクエストですから、物凄く練習して佐久間さんの事務所にうかがいました。
その時にKemper Profiling Ampの事を佐久間さんから教えて頂きました。
凄いサウンドがするんだよー。と教えてくださいました。
佐久間さんのFacebookにアップされていたコメントと画像です。
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加茂君、ツィゴルネルワイゼン実演中。すご~いお!!
KEMPER PROFILING AMPに嵌まる加茂フミヨシ氏。
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その頃、佐久間さんは毎日毎日”おやすみ音楽”を作っておられて、もうすぐ
1000日連続作曲になるというタイミングの頃でした。1001日連続作曲の記念日に
ライブをやりたい、その時にギタリストで参加しないか?と僕を誘って下さいました。
僕も迷わずKemper Profiling Ampを購入しました。リットーミュージックに
よるライブレポートが
こちらにアップされています。
このライブのリハーサルの写真は、僕が本当に大事にしているものです。
2台のKemperが写っています。僕のKemperには、佐久間さんのプリセットが
入っています。今でもKemperの電源を入れると、佐久間さんの音がそこに
宿っています。デジタルでプロファイリングされたサウンドですが、
僕にとっては、デジタルという域を超えて、思い出がつまっています。
Kemper弾いてごらんよ!と言って、佐久間さんのギターを貸して下さって、
Protoolsで録音してくださいました。
あの日はお寿司を食べに行った思い出があります。
何を思い出しても楽しい思い出ばかりがよぎって、悲しくなって
しまうのですが、佐久間さんとこれまで仲良くさせて頂けたこと、
アジアを代表する偉大なアーティストから音楽や人生を学ばせて頂けたと
いうことを本当に、本当に光栄に思っています。
佐久間正英さんのご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげますとともに、
心からご冥福をお祈りいたします。
2014.1.26 加茂フミヨシ