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タングステンさん のコメント

7月24日はほぼ新月だから、半月が出てるのはおかしいな。
ルール上現実の時間と同時進行なら、違う時間に飛ばされたのかはたまた夢なのか。
No.1
125ヶ月前
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 今ごろになって、睡魔がやってきたようだった。  まぶたが重い。何度か重力に負けて、首が傾いた。ここの時間は停滞している。静かで、まどろんでいる。  この2時間ほどで起こったのは、犬の散歩をする女性と、ランニング中の初老の男が目の前を通過していったことくらいだ。  彼らは何度も、ちらちらとこちらをみていた。こんな時間に、もうバスのやってこない停留所に座っているのだから、仕方のないことだ。  蒸し暑い夜だ。どこかから夏の虫が、か細く澄んだ音で鳴くのがきこえた。  オレは眠気に負けて、目を閉じて、夏の空気のせいだろうか漠然と昔のことを思い出す。  幼いころ、友達が少なかったというのは嘘じゃない。父親の転勤が多かったせいで、あまりひとつの場所には留まっていられなかったのだ。  ――友達、か。  オレはある少女を思い出す。  もう記憶にもやがかかっているくらい、幼いころ仲の良かった女の子。  そのもやの向こうで、彼女が笑ったような気がした。側頭部がずきんと痛む。  なんだ? 風邪をひいたのだろうか? でも、そういう痛みじゃ――  直後、強い光が射した。  それが眠気を消し去って、オレはまぶたを持ち上げる。  目の前にバスが停まっていた。  空に浮かんだ半月が、そのバスを照らしている。  ――月なんて、出ていたか?  覚えていない。日常的に空を見上げるほど詩人じゃない。  バスは鮮烈なライトで、時刻表を照らす。  ――時刻表?  おかしい。それがないことは、確かに確認したはずだ。 「乗らないのかい?」  と声が聞こえた。バスからだ。 「乗れよ。もうすぐ出るぜ?」  バスのドアが開いている。  中は暗くてよくみえない。運転席の窓の上に、行き先が表示されていた。奇妙な行き先だった。  そこには、『7月25日行き』とだけ書かれていた。  オレが乗りこむと、空気の抜けるような音が聞こえて、ドアが閉まった。だがまだ発車はしない。  バスには2人の乗客がいた。  一方は、乗車口のすぐ横の席に座っている。ほっそりとした色の白い女性だ。髪が長く、うつむいていて、顔はよくみえない。どうやら眠っているようだった。  彼女の膝の上には、原稿用紙を折り畳んで作った小冊子が載っている。暗くてあまりはっきりとはみえない。 「こっちにこいよ」  と声が聞こえた。  オレに声をかけたのは、もう一方の乗客だった。最後尾の広い席に腰を下ろした、巨大な人型の影。  それはきぐるみだった。  赤い帽子を被っている。目つきはあまりよくない。口元は不敵に笑い、そこから尖った歯が覗いている。お世辞にも可愛いとはいえなかった。ゆるキャラブームに乗って生まれた、迷走気味のマスコットキャラクターのような印象だった。でも、いったいなんのキャラクターだろう?  その着ぐるみはぼろぼろに傷ついていた。あちこちがほつれ、汚れ、特に片側の頬が大きく裂けていた。それでも笑う気味の悪い姿が、窓の外の街灯の光で照らされていた。  彼――もちろん性別なんてわからないが、声も容姿も、そいつは少年のようだったから、とりあえず彼とする――が、最後尾で手招きする。 「ほら、こっちに来てはやく座れよ。もうすぐバスが出るぜ?」  オレはしばらく通路に突っ立っていた。  正直なところ、あのきぐるみに近づきたくはなかった。  どうしてバスに乗り込んでしまったのだろう? 好奇心は猫を殺す、という言葉を思い出す。だがおそらく、好奇心が死因になった数なら、人間の方が多いのではないか。 「水曜日の噂を追いかけているんだろう? いいぜ、オレが教えてやる」  オレはゆっくり通路を進み、きぐるみの隣に腰を下ろす。 「お前、だれだ?」  と素直に尋ねた。 「さあな。きっとそのうちわかるさ」 「このバスは終点に辿り着かないって聞いたぜ。本当なのか?」 「どうかな。でも辿り着かない方がいいかもな」 「どうして?」 「行き先はバッドエンドだからさ」  意味がわからない。  オレはぼやく。 「このバスに乗っちまったことを心底後悔してるよ。2、3分前のオレをぶん殴ってやりたい」  きぐるみが応える。 「乗らずに後悔するよりはずっといいさ」  腕時計に視線を落とす。秒針がちょうど真上を指して、24時になった。 OMG ‏@omg_red ホラー展開ktkr 悠(らいゆー/てっしー/月泉)・烟夢 ‏@Yuu_souku そわそわする……そろそろかぁ フミ ‏@ayn_l_k  ロケットさんなんですかー、なっとく。  しゅんまお@くま ‏@konkon4696  バスの女の人、佐倉さんではないな 佐倉さんはミディアムヘアぐらいだし capo ‏@caporello  始まりのベルまで1分をきった! ※Twitter上の、文章中に「3D小説」を含むツイートを転載させていただいております。 お気に召さない場合は「転載元のアカウント」から「3D小説『bell』運営アカウント(   @superoresama )」にコメントをくださいましたら幸いです。早急に対処いたします。 なお、ツイート文からは、読みやすさを考慮してハッシュタグ「#3D小説」と「ツイートしてからどれくらいの時間がたったか」の表記を削除させていただいております。
3D小説「bell」本編
3D小説の楽しみ方



1.これは、「読者たち」が「絶望の中にいる少女」を救う物語です。少女を救う意志と情熱を持つ読者=あなたの参加をお待ちしております。



2.現実と作中の時間はリンクしています。たとえば主人公が8月1日にピンチを迎えるなら、読者のみなさんは8月1日までにその問題を解決しなければなりません。



3.ひとりの読者=あなたが、物語を変えます。作中のすべての問題を、あなたひとりが解決しなければいけないわけではありません。読者のうち、たったひとりでも問題を解決すれば、物語は先へと進んでいきます。



4.ルールは明示されません。物語を読み、想像し、自ら方法を見つけ出さなければならないのです。