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プレゼントを欲しがっていたのは、メリー。
そのメリーが唯一仲間に引き込んだのが、オレだった。
理由はきっと、単純だ。
「過去を書き換えられる」
その言葉にいちばん素直に飛びつく聖夜協会員がオレだったってだけだろう。
都合よく聖夜協会員たちの視線は、クリスマス懇親会に向いていた。
誰かに邪魔されることなく、オレたちはプレゼントを生み出す手順を踏めた。
――センセイは、オレたちの味方だったのだろうか?
それはわからない。
でもとにかく、彼が山本という少女にこだわってくれたおかげで、こちらの作業はスムーズだった。
よほど状況が整わなければ、イヴの夜に、メリーがこんなにも自由に動けるなんてあり得ない。
※
「キーホルダーを回収した」
とオレが告げたあと、まず聞こえたのは沈黙だった。
そうそう聞けない種類の沈黙だ。
感激で息が詰まる音。
それだけでもクリスマスプレゼントしては充分だが、今夜の目的はそんなものじゃない。
改めて。
「これでプレゼントは、オレたちのものだ」
そう告げる。
隣の席で、ノイマンがスマートフォンをのぞき込みながら、呟く。
「こんなことでいちいち私を呼び出さないでよ。貴方ひとりでできるでしょ」
オレはメリーに、「すぐに戻る」と告げて電話を切る。
それから、ノイマンに答えた。
「仕方ないだろ。メリーからの指示だ。もし相手が女性だったなら、オレひとりで押しかけさせるわけにはいかない」
ノイマンはため息をつく。
「はやく送ってね。今夜中に用意しないといけない映像、まだできてないの」
「へぇ、なにかトラブルでも?」
「紙吹雪。なかなか気に入るのがなくって」
結局、好みじゃないものしか手に入らなかったわ、と、ノイマンは言った。
※
ノイマンに言われるまでもなく、オレはアクセルを踏み込む。
珍しく胸が高鳴っていた。
興奮というよりも緊張だ。
――だれかの願いがこもった、ちっぽけなキーホルダー。
そんなアイテムひとつと、聖夜の奇跡とだけで。
死んだ少女を取り戻すことは、できるだろうか?
ユノノギ@3D小説第一部バッヂ制作班 @yunonogi
リコリスさんが会ったのはノイマンだったのー!!!!!!!!!!!!!
inamura @onthedish
サンタノイマン(髭付き)
子泣き中将@優とユウカの背後さん @conaki_pbw
さあ後は美優さんの方か…大丈夫かな…
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なお、ツイート文からは、読みやすさを考慮してハッシュタグ「#3D小説」と「ツイートしてからどれくらいの時間がたったか」の表記を削除させていただいております。