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呼び鈴が鳴った。
扉をひらくとそこにはみさきが、緊張したような面持ちで立っていた。ケーキの箱を持っている。
「こんばんは」
と彼女は言う。
「こんばんは」
と私は答える。
「入って」
私は彼女を、部屋の中に招き入れる。
12月25日がやってくる前に。
すべてを終わらせてしまおうと決めていた。
※
マグカップにそそいだインスタントコーヒーを、なんだか大切そうに両手で持ったまま、みさきは上目づかいで私をみた。
「みんな上手くいったの? お姉ちゃん」
「予定通りに、って感じじゃないかな。でも大枠では」
「つまりは?」
「つまりは、たぶん私たちは消えない」
プレゼントが壊れるのは、たったひとつのシチュエーションに限られる。
プレゼントの使用者が、「プレゼントを持っていない自分」を思い出したとき。
つまり、プレゼントの持ち主だけが、そのプレゼントを壊せるともいえる。
その意味では、過去改変のついでに自分が消えてしまうというのが、もっとも都合のよい展開ではあった。プレゼントを壊せる人間がいなくなってしまうのだから、そのプレゼントの効果はほとんど永続だ。
――でも、それは許されなかった。
まあ、仕方がない。
本当にプレゼントが手に入っただけで、これ以上なく、幸福な展開ではある。
「どんなプレゼントが生まれたの?」
とみさきは言う。
私は彼女が買ってきたホールケーキのイチゴをフォークで突き刺しながら、答える。
「この物語に関わる人全てが納得するかたちの幸せな世界」
「物語?」
「まあ、比喩的表現だと思っていましょう」
「うん。すごいじゃん。みんなの幸せ」
「もちろん、だからここでハッピーエンドです、とはならないと思うけれどね」
残念ながら、センセイのプレゼントが、この世界でもっとも強いわけではない。
――いや。この世界に限ってしまえば、いちばん強いのかもしれないけれど。
なんにせよ、ただ願えば叶う、というわけじゃない。
「そのプレゼント、使ったらどうなるの?」
とみさきが言う。
「さあ? いろいろなせめぎ合いがあるんだと思うけど」
「でも、久瀬くんは帰ってくる」
「そうでなきゃ、またやり直しよ」
「ま、試してみるしかないか」
「うん。そういうこと」
「じゃあ」
私たちは声をそろえて言う。
――メリークリスマス。
かぐら大佐@埼玉ソル @bell_colonel
メリーはちえりだったかーーーーーーーーーーーーーー
蒼井 刹那 @setsuna_aoi
ふごぁーーーーーーーーーーーーー何と言う展開!!!!
雪見/イクミ @marmalade0193
ひょえーーーー! なんかすっごいのきた!
ユノノギ@3D小説第一部バッヂ制作班 @yunonogi
今回のトコ、重要やな
みゆ@ソル見守り班 @yazima_miyuki
とべこまだこない!!
こわいこわい
展開もメリーさんも
こわいこわい
展開もメリーさんも
いそでぃ @equi_libria
そもそもメリー=みさき説がにわかに立ったのは、今日の更新でメリー視点時のバナー及び公式のキャラ紹介立ち絵がみさきと全く同一だったからか
※Twitter上の、文章中に「3D小説」を含むツイートを転載させていただいております。
お気に召さない場合は「転載元のアカウント」から「3D小説『bell』運営アカウント( @superoresama )」にコメントをくださいましたら幸いです。早急に対処いたします。
なお、ツイート文からは、読みやすさを考慮してハッシュタグ「#3D小説」と「ツイートしてからどれくらいの時間がたったか」の表記を削除させていただいております。