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アルベルトが迎えにくる、とは聞いていたけれど、運転席に座っているのが八千代でびっくりした。
だが彼は、こちらのことはちっとも覚えていないようだ。まあオレも今日の昼までこいつのことなんてちっとも覚えていなかったから、文句はいえない。
「殺人事件だって? 大変だねぇ」
「のんきだな。お前らのパーティで人が死んだんだろ?」
「それどころか被害者はうちのリーダーらしい」
「ならもうちょっと慌てろよ」
「でも、まだ真相はわからない。オレは真相がわかるまでは慌てないことにしているし、たいていみんなわかった頃には、慌てるタイミングなんてなくなってる」
赤信号で車を止めて、八千代はいう。
「それにね、本当にセンセイが死んだのか、まだわからない」
「どういうことだ?」
その質問に答えたのは、後部座席のアルベルトだった。
「遺体が消えたのよ」
「消えた?」
「現場から唐突に。その部屋にはドアがひとつしかなくて、その前には一晩中、ずっとふたりの聖夜協会員がいた。あの様子じゃ、今もまだ同じままかもしれない」
「見張りがいたのに、消えたんですか?」
「ええ。方法はわからないわ。でも、センセイは聖夜協会にとって、奇跡の象徴みたいなものだから」
彼女の言葉を、八千代が引き継ぐ。
「あるいは復活してどこかに移動したんじゃないか、ってね。今日はクリスマスだ」
「復活祭はイースターだろ」
「日本じゃクリスマスの方がメジャーだろ? まとめた方が都合がいいかもしれない」
まあ、人が死んでいないなら、もちろんその方がいいけれど。
「本当にセンセイってのは、そんなぽんぽん復活できる人なのか?」
「オレは知らないよ。でもそのことを本気で信じている協会員もいる。だから警察まで追い返したって聞いている」
なんだそれ。
「いいのか?」
「どうかな。ま、死体はないんだ。一緒に事件まで消えちまったことになるなら、それに越したことはないと思うけどね」
「じゃあ山本は開放しろよ」
「キリストが生きかえったからと言って、みんながユダを許すわけでもないだろう?」
なんにせよ、やっぱり山本が疑われてるってことか。
「彼を送り届けたら、いきたいところがあるの」
とアルベルトが言う。
「彼を送り届けたら、いきたいところがあるの」
とアルベルトが言う。
「ええ。どこにだって連れていきますよ」
と八千代が答える。
気が焦って、オレは尋ねた。
と八千代が答える。
気が焦って、オレは尋ねた。
「八千代、あとどれくらいで着く?」
「15分ってとこかな。で、八千代ってのは?」
「ん?」
「別に隠してもないけどね。君にそっちの名前で名乗った記憶はない」
ああ。教会内のこいつは、ドイルか。
「いろいろあったんだよ。とても15分じゃ説明できない」
一通りすべて終わったら、こいつに夏のことを話してみようと思う。
そんなわけないと笑われてもいい。
あれは、忘れちゃいけないエピソードだ。
闇の隠居 @yamino_inkyo
あ、やっちー。いろいろパシらされるやっちーw で、そっちの記憶はやっぱりないのかぁ。宮野さんにはあるのに
冬_寂 @mkmfgmbh
やはりか。
リョウゼン シュウ @shuu_ryouzen
てか宮野さんに久瀬の記憶があって八千代にないのはやっぱり気になる。八千代が思い出すきっかけが必要なのか?
クー@3D小説wiki管理人 @coo01
久瀬さんトレンドくそわろた。 #3D小説 #DQ10 に負けるなー。(笑)
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