アメリカ便り、
日本人特派員の外国人の目によるものではなく
アメリカ内部からの観測
げます。アメリカにあっても同様、自粛疲れから思わぬ油断でビールス(ウイリス)の餌食に
なる者が後を絶ちません。基本的には世界中誰でも用心しているわけですが、その度合いによ
り防御率というか感染率(実効生産数)が違いをきたし、収束していくか逆に感染増加すると
いう過程にあります。最近のアメリカではほぼ全国的に感染増加中で、横ばいの州は全州の三
分の一も満たしません。それは地政学的に説明すると、州都を除けば比較的に農村部が多い州
では感染は割と緩慢で都市人口が多い州では感染が増加しているという簡単なロジックです。
日本でもいつものように報道されていることでしょうが、このところの加州特にロスアンゼル
スの感染増加は由々しきものがあります。医療設備フル回転で医療崩壊が危惧されています。
一般にロスアンゼルスといえばロサンゼルス カウンテイー(郡)のことを指していますが、
カウンテイー(郡)の中でもでもロスアンゼルス市の増加が顕著の兆しを見せています。
日本の駐在員報道の混乱を補っておきますと、ロスアンゼルス・カウンテイー(郡)はロスア
ンゼルス市をはじめとした近隣の88もの市(有名なパサデイーナ市、サンタモニカ市、ロング
ビーチ市、ビバリーヒルズ市、等々)の構成で成り立っています。これらを全部ひっくるめて
通称ロスアンゼルスと呼んでいますが、厳密にはロスアンゼルス カウンテイーの全人口一千
万人強のうちロスアンゼルス市の人口は4割の四百万人です。中心部のいわゆるダウンタウン
と呼ばれるエリアとその外郭地帯がロスアンゼルス市域です。もともとあった古いロスアン
ゼルス市の周りに新しい市が生まれていったという訳です。今の東京も似たところがあります
ね。それでは、ロスアンゼルス(カウンテイー)全体が統計的に感染危機状態にあるかという
と、そうでもないのです。