イイコ通信
人生は獣道であり物語(ぶう)
2026/04/30(木) 13:32
格闘ゲームに明るくない人からしたらなんのこっちゃかわからないと思うのですが・・・
ウメハラVSメナ・・・壮絶なまでに感情を昂ぶらせる最高のエンターテイメント、そして最高のリアル。
触れざるを得ない・・・。今回はこの「エモ」な話を書かせてくれ。ぶうです。
昨日川崎クラブチッタで、
誰もが「格闘ゲームの神」と認めるウメハラと言うおっさんと、
もちもちで毛むくじゃらの黒人青年メナのゲーム(ストリートファイター6)対決が行われ、
その生配信をYouTubeで観戦しました。
それだけ聞くと「なんだ、ゲーム大会の話?ホントぶうさんったらゲーム好きね」なんて思うかもしれなが、
この試合は「ただ事ではない」のだ。
これはマンガやアニメのような物語でありながらリアルな「漢の人生」で、もしかしたら「伝説の最終章」だったかもしれない。
(そうならないと願っているが!)
おそらく格闘ゲームに興味のある人間全てが昨日の試合に注目していて、
その証拠に、YouTubeの同時接続者数(観客数)は16万人を超えた。
分からない人の為になるべく簡潔に説明しておこう。
現在バンド活動に夢中で「熱が入り過ぎて他の事に支障が出るし、ハンパにはやれない」と言う理由で格闘ゲームから距離を置いて久しい、
そんな元ゲーセン少年のボクが、まだ正真正銘のガキで、バンドにも出会っておらず、
世界にはインターネットが無くて、格闘ゲーム界の主戦場がゲームセンターだったあの世紀末の頃(なつかしいなぁ)。
その頃から格闘ゲームの世界では唯一無二の主人公だった男が「ウメハラ」こと梅原大吾と言う男で、
その凄まじい経歴や、いかに歴史に名を残して来たか、はここでは割愛するものの、
彼は日本初の「プロゲーマー」(スポンサーがついてゲームをすることでお金をもらう人)で、
「世界で最も長く賞金を稼いでいるゲーマー」としてギネスに認定されている最古参のプレイヤーであり、
現在格闘ゲーム文化が世界中に広がり愛されているのは「この男のおかげ」と言って差し支えの無いほどのレジェンドだ。
そんなレジェンド「ウメハラ」がいくつも持つ伝説の中でも、
今なお「現在進行形」で生き続けた伝説がある。
「ウメハラ10先最強伝説」
この「10先」と言うのは業界用語で、
いわゆる「10試合先取制」の事であり、
ウメハラはこの「10先」ルールでの試合において無敵。
無敗を誇っているのだ。
不敗神話なんて嘘みたいだろ?
でも「え!?待って!10試合先取したら勝ちって、じゃあ最大19試合やんの!?長ぁーー!!!」
と思ったそこのあなた。
その通りである!笑
長い!どう考えてもありえんくらい長い!!笑
そんなもん中継されてもダレるぞ!?せめて2,3試合先取にしろ!!
と感じるのはあたりまえで、
ボクシング、プロレス、あらゆる格闘技でも、もちろんスポーツでも、
そんな長い勝敗の決め方は無いだろう。
エンタメとしては必要の無い長さであることは間違いない。
(その証拠にどんなゲームの公式大会でも「10先」なんてのはありえないので安心してくれ!笑)
しかし、これはやはりゲームの話なのだ。
負けず嫌いの子供達が「もう一回!もう一回!」と自分が勝つまでなかなかやめることができず、
延々と遊び続ければ20試合ってのも決して長いとは言えない世界だ。
むしろこの10試合先取制「10先」こそが「こんだけ負けたら俺の方が強いってのをいい加減に認めろよ!!」と言う、本来の決着点に近いやり方だと言えるだろう。
つまりこの方式は、
近年競技化された格闘ゲームシーンでは無く、
もっと古い、野生のファイター達の、
ゲームセンターにおける「負けてももう一度リベンジ!勝てるまで!」の世界のやり方。
「ゲーセン式」である。
ウメハラはもちろん競技化されたシーンの中でも世界一に幾度となく輝いたが、
やがて外国人選手の台頭、加齢による体力や反応速度の低下、レジェンドゆえ競技者に留まらない格ゲー普及の為の活動。
様々な理由があっただろう。
「ウメハラ優勝」の文字は久しく遠のき「ウメハラはもう昔の人」そんな風に囁かれるようになっていった。
それでもなお人々が憧れ続け、いつまでも彼を「神」と呼んだ理由の一つが、
無敗のまま生き続けた「ウメハラ10先最強伝説」。
2、3試合勝てば決着してしまう競技シーンでは「運勝ち」「運負け」のようなラッキーパンチも存在するし、
情報の無い未知の対戦相手に予想外の一発をくらうこともあるだろう。
(それこそが厳しいプロの大会と言うものなんだろうけど・・・)
そんな競技の場で勝てなくなってもなおウメハラはこんなことを言われていた。
「でも結局、ゲーセンでやるみたいにずっと戦ってると最後はウメハラが勝っちゃうんだよね。」
何度も何度も戦っているうちに相手を読み、戦いの中で成長し、戦い方を変え、
最初は負けていたはずのウメハラがじょじょに勝つようになり、
やがてウメハラのほうが強くなってしまう。
そんなマンガやアニメの主人公みたいな事を本当にやってのけてしまうのがこの男なのです。
ウメハラが自ら主催した「ゲーセン式」の「10先」ルールで勝敗を決める、その名も「獣道」という企画。
その時「最強」と目される選手をウメハラが招き行うこの「獣道」で、
「●●(招待選手)は今が一番強い!当然、過去の人ウメハラは負ける!」
そんな下馬評を覆す10本先取をやってのけてきました。
10先最強の不敗神話。
伝説は未だに伝説。
それが昨日の夜終わった。
「史上初めてウメハラに10先で勝った男」が生まれた。
神殺し。伝説の終焉。
言わば「格ゲーの21世紀改造事件」ですよ。
メナ。
地球の裏側ドミニカからやってきた若者で、
直近の世界最大の大会を2連覇し、過去に例を見ない現役最強チャンピオン。
今回の獣道はウメハラ側がメナを招待したわけでは無いんです。
なんとメナが世界一となった時の優勝インタビューで、カメラの前でウメハラに挑戦状を叩きつけた。
どんな大会に何回優勝しようとも、
10先でウメハラに勝たない限りは「最強」とは言えない。
格闘ゲーマーだからこそ、ウメハラに絶対的な敬意を持つからこその挑戦。
そうなったらもちろんウメハラは逃げません。
そこが「漢」だからです。
お互いに相手を研究しつくし、数カ月の準備をし、
その結果、誰もが「メナが勝つに決まってる」と、誰かは「10-0だ」とまで言った。
それでも、みんな心の中では「でも10先ならもしかしてウメハラが・・・」と、
何度も目にしてきた奇跡を再び信じた。
そんな対戦は序盤なんと下馬評を覆してウメハラが押していました。
5-5の展開を迎えた時、
「嘘だろもしかして・・・」「ウメハラ・・・勝て・・・」と日本の誰もが息をのんだ。
勝ちを信じていたはずのドミニカの人々は「メナ頼む!!」と祈った。
ボクは見ていられなかった。
ウメハラが負けることを最初から覚悟しながらも、やっぱりウメハラが負けるところを見たくなかったのだ。
結果は10-6。
後半は、
メナがその凄まじい反応速度でウメハラの遠距離攻撃「波動拳」をほぼ全ていなしていた。
そんなことできるのか!?ホントに人間か!?と思った。
まるで、「後半になると相手を読んで対応できるようになっちゃう」ウメハラみたいだ。と。
試合前にウメハラは「俺が勝っちゃうだろう」と語ったし、
直前のインタビューにも「今日が全盛期だ」と答えた。
いつもビッグマウスのウメハラだから違和感は無かった。
試合後には「完璧な準備をして1ミリの言い訳の余地も無く負けた」と、
清々しくメナを称えた。
完璧なウメハラらしいコメントだ。
でも同時に、全部メナへの優しさでもあったんじゃないかなと思う。
これでもう外野は口を挟めない。
負けたのは、老いたからでも、準備不足だったわけでも無い。
全盛期、準備万端な「神」の不敗神話を終わらせたメナの勝利にケチをつけられるやつはいない。
インターネットと共に格闘ゲームシーンが世界に広がっていくとその舞台は日中韓のアジア、そしてアメリカ。
お家芸だった格闘ゲームで日本人が勝てない場面も多くみられるようになった。
それでも世界で名を馳せる強豪プレイヤーが日本には大勢いて、大会の上位に名を連ねていた。
格闘ゲームの中心地はずっと「神:ウメハラ」とその仲間達のいる日本にあった。
そんな中、突如ドミニカからメナが現れた。
大会上位の日本人選手たちをなぎ倒して大番狂わせの優勝。
若く、血気盛んで、煽り行為や派手な勝利ジャスチャーもあったらしい。
お国柄か応援団も決してマナーが良いとは言えなかったようだ。
だから登場時は完全な悪役(ヒール)だったメナ。
それが世界の格闘ゲーマー達との交流や来日、年月を経て、
本当に「武士道」と呼べる「戦う男の心を持った人間」に成長したように見える。
昨日、憧れのウメハラを倒した試合の後、
ウメハラのユニフォームを受け取ったメナはそれを綺麗にたたんで優しく持っていた。
勝ったはずなのに表情はどこか物悲しそうにも見えた。
それはある種、頂きに登った虚しさや、歴史を変える申し訳なさから来るものだったかもしれないが、
俺が思うには。
メナもきっと俺達と同じだったんじゃないかな。
チャンピオンとして、ドミニカを背負う男として、負けられない戦いを挑んだ。
でもたぶんどこかで「ウメハラが奇跡を起こす」ところを、
「ウメハラ10先最強伝説」を信じ、願っている側面があったに違いない。
そんなメナだったからこそ、誰もが「伝説を終わらせたのがメナで良かった」と感じたんじゃないだろうか。
我々日本人の英雄に最大限の敬意を払う、歴代最強のチャンピオン。
もう地球の裏側から来た悪者じゃない。
「ウメハラを超えた男」の看板は重いだろうが、これからはメナに伝説を作って欲しい。
宇宙から格闘ゲーム星人がやってきて「この惑星で一番強い奴を出せ」と言われた時、
地球上の格闘ゲーマー全員が「メナを呼んで来い!!」と言う、
そんなウメハラのような奴でい続けて欲しい。
そしたらもしかして10年後、日本で生まれた格闘ゲームコミュニティの中心地はドミニカになっているかもしれない。
格ゲーと言えばメナのいるドミニカ!となる可能性は十分にあるだろう。
さぁこのブロマガを読んで「熱い話やなぁ!」と思った貴方は、
今Xで「メナ」や「ウメハラ」と検索してみるといいかもしれない。
きっと格闘ゲームのことがわからなくても、ゲーマー達のエモくなり過ぎてる投稿にぐっとくるだろう。
と言うことで、どうしても書かずにいられなかった前置き終わり!
ここから今月のブロマガ有料編!
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ぶぅさまの描く新曲の世界もえんそくの未来もとても楽しみです。
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