そんな水口さんの状況を見てか見かねてか、アカザーさんが取材先に選んだのはこちらの柘製作所さん。ここは日本を代表する老舗パイプメーカーだそうです。
果たしてパイプ喫煙はミズグチさんのタバコ財政難を救ってくれるのか? そんな疑問を抱きながら通された部屋は、西洋アンティークに囲まれたなんともモダンな客室。そして、そこで待っていたのはふたりのダンディ!
どうやら今回はこのダンディな柘さんと三井さんのおふたりが、ミズグチさんにタバコに関するナイスなアドバイスをしてくれるそうです。
こちらの柘製作所さんは、パイプのみならずキセルや手巻きたばこなど喫煙具類全般を扱う製造販売業社。創業は1936年という歴史あるメーカーです。
まずは三井さんが、ミズグチさんへの新たなタバコの提案として、手巻きタバコについてレクチャーしてくれることに。
■手巻きタバコのメリットとは?
・シガレットと比較してコストを抑えることが可能。単純計算でひと箱440円が318円に。
・タバコの量を調整し、経済的な喫煙が可能。
・タバコ本来の味わいやフレーバーを堪能できる。
・たばこの葉をブレンドして、オリジナルたばこを作れる。
コスト面でいうと、今は『わかば』(250円)を吸っているミズグチさんには、むしろ割高になってしまうんですが、一般的なタバコ(440円相当)を吸っている人には、メリットがありそうです。
なんでも、タバコが一箱千円ほどするヨーロッパの国々では、すでに多くの人が手巻きタバコに移行したのだとか。
そんな注目の第三のタバコ、手巻きタバコとはどんなタバコなのか? 百聞は一見に如かずということで、さっそく三井さんが1本巻いてくれることに。三井さんがジャケットのポケットから取り出したのはこちらの3品。
慣れた手つきで革のポーチからシャグを取り出し、揉みほぐす三井さん。
ちなみにシャグとは、刻み幅0.7ミリ以下のタバコの葉で、細いものだと0.3ミリから0.4ミリのものも。(普通のタバコは0.6~1ミリ)。細かくなるほど味はマイルドになるそうで、原料の葉タバコはシガレットと同品種のバージニア、バーレー、オリエントなどを使用。
今回使用するシャグは『スタッド オートマールスム・ホワイト』(40g1050円)。200年間レシピがかわらないオランダの名品で、喫味は強め。三井さんのお気に入りの逸品だそうです。
適度に揉みほぐしたシャグをつまみ、ローラーへ。
三井さん曰く「詰め込み過ぎると、ローラーが回らなくなるので注意してください、目安はふたつのローラーの中心線より、すこし上になるぐらいです」とのこと。
今回は69~70ミリのタバコがつくれるレギュラーサイズのローラーを使用してますが、他にも79ミリのつくれる1・1/4サイズ、109ミリのつくれるスリムサイズの3タイプがあるそうです。
シャグを詰める際に、お好みでフィルターを入れてもいいらしいのですが、三井さんは……
さすがダンディ、渋いです。手馴れた手付きでローラーを数回まわし、シャグを整形する三井さん。
そしてここで、巻き紙を挟みます。手巻きタバコの味を左右する一番重要なのが、実はこの巻き紙だそうです。巻き紙の種類は大きく分けてふたつ。普通のタバコとほぼ同じ厚み同じ燃焼速度の“フリーバーニング”と、普通のタバコより薄く、遅い燃焼速度のスローバーニングです。
今回は、ヘンプを原料とする、ZIGZAGの最薄の紙『ジグザグ・ホワイトダブル』を使用。このZIGZAGは世界シェアナンバー1のフランスのメーカー。紙の決め手はなんといっても水だそうなんですが、ZIGZAの工場は『エビアン水』の工場の隣にあるんだそうです。
ちなみに、喫煙者時代にシケモクを普通紙でつくったエピソードを話したアカザーさんは、ダンディ三井に一喝されたそうです。
最後は誰にも見られないように糊部分をなめて接着すれば、紙巻タバコが完成!慣れた人であれば、30秒ほどで1本巻けるそうです。
完成したタバコにジッポーで火を付け、うまそうに一服する三井さん。う~んダンディ。
三井さん曰く「タバコも寿司も巻き立てがいちばんウマイんですよ!」とのこと。
そして、今見た手順に習ってミズグチさんが挑戦。
若干シャグの量が多かったのか葉っぱが少しはみ出したものの、なんとか巻けたようです。
巻いてみた感想としては、「思ったよりは簡単だけど、慣れるまでは時間がかかりそう」とのこと。そして吸ってみた感想は……
加えて、「出かけるときはたくさん巻いて用意しなくちゃなぁ」と心配していたミズグチさんですが、三井さんからナイスなアイテムを教えてもらいました。こちらの『ジグザグ・ローリングマシーン』(2100円)です。
これは、蓋を開け、布部分にシャグと紙の糊部分をあらかじめ湿らせてセット。そして蓋を閉じれば、次の瞬間タバコが完成! という画期的なマシーン。
時間がない人にオススメですが、三井さんとしては、わずかな時間であくせく吸うのではなく、吸う時間をみつけてBARなどでゆっくりカッコよく愉しんで欲しいそうです。
そんな様子を横でニコニコ見ていた、もうひとりのダンディ柘さん。その口元には渋めのパイプが! 「では、続いては私がパイプの魅力についてお話ししましょう」ということで、次回はパイプダンディが登場します
●柘製作所(外部リンク)
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