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誰でもプロのミュージシャン気分が味わえる『iTrack Pocket』ROLLY×週アスVol.35
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誰でもプロのミュージシャン気分が味わえる『iTrack Pocket』ROLLY×週アスVol.35

2015-01-27 11:00
     最近のスマートフォンのビデオ画質って、非常に高品質になっていますよね。下手すると、ビデオカメラ専用機を上回るのでは……とも思ってしまうほどです。しかも、いつでも、どこでへでも持ち歩いているスマートフォンですから、いざというときに、すぐにビデオ撮影できるというのも大きなポイントです。

     ただ、高画質であるだけに、残念に感じてしまうのが音質です。まあ、これはビデオカメラ専用機でも同様なのですが、搭載されているマイクが安物なので、どうしても“チャチ”な音になってしまうのです。「だったら、ビデオ撮影用にマイクだけ高品位なものに交換してしまおう」という発想の製品が、今回紹介する『iTrack Pocket』です。

    ROLLY×週アス Vol.35

     一見、iPhone用のスピーカーのようにも見えるiTrack Pocketですが、正面にあるメッシュ状のパーツの内側にあるのはスピーカーではなく、高性能なマイクです。

    ROLLY×週アス Vol.35 ↑本体前面はスピーカーではなくステレオマイク。同梱のLightningケーブルでiPhoneと接続して使用。電源はiPhoneから供給される。

     iTrack PocketをROLLYさんに見せたところ、「え? これは、あのFocusriteの製品なの?」との反応。そうなんです。Focusriteとはイギリスのメーカーで、プロ向けのレコーディングスタジオにある大型のミキサーコンソールを作る老舗企業。そのプロ用機材メーカーのFocusriteが「誰でも手軽にレコーディングできる機材を!」ということで発売したのが、iTrack Pocketなのです。プロ用機材メーカーの製品とはいっても、実売価格は1万2000円前後とお手頃です。ROLLYさんも興味津々。さっそく使って撮影してみたビデオが、以下になります。

     どうですか? かなりいい感じに撮影でき、いい音で録れていると思いませんか? 使い方はいたってシンプル。テーブルの上にiTrack Pocketを置き、iPhoneをセット。無料の専用録画アプリ『Impact by Focusrite』(以下、Impact)で録画ボタンを押しただけです。iPhone標準のカメラ機能でもビデオ撮影はできるものの、その場合は内蔵マイクが基本で、モノラル録音になってしまいますが、これなら外部マイクを使ってステレオ録音できるわけなんですね。

     iPhoneとの接続は、Lightning端子に付属ケーブルでつなぐので、もちろんデジタル接続。だからこそ、ノイズのない高品位なサウンドになるんですね。ROLLYさんもますます気に入ってきたようですが、じつはiTrack Pocketの機能はそれだけにとどまりません。本体側面にはギター入力の端子が搭載されており、ここにエレキギターを直接接続することができるのです。

    ROLLY×週アス Vol.35 ↑本体側面にギター入力端子を搭載。エレキギターを直接接続することができる。

     しかも、Impactにはギターアンプのモデリング機能が搭載されており、アンプ機能をオンにするとFenderの“TwinReverb”やMarshallの“JCM-800”、VOXの“AC-30”風のサウンドを出すことができるのですから、かなり便利ですよ。

    ROLLY×週アス Vol.35 ROLLY×週アス Vol.35 ROLLY×週アス Vol.35

     ただし、パラメータはちょっと少な目で、TwinReverbのモデリング“Twin”の場合は“Drive”と“Reverb”、JCM-800のモデリング“Brit”なら“Drive”と“Delay”、AC-30のモデリング“V-AC”では“Drive”と“Reverb”といった具合に、それぞれ2つずつのみ。「もう少しパラメータが充実していると、申し分ないんだけどな……」とROLLYさんも残念がっていましたが、「サウンド的には、なかなかいい音を出していますね」と話していました。このアンプモデリング機能を使ってギターの音だけをレコーディングしてみたのが、以下のビデオです。これを聴くと、かなり本格的なサウンドでレコーディングできることが納得できると思います。

     Impactは録画終了後も、かなり便利に使うことができます。レコーディング結果を波形表示した上で、それを確認しながら映像のトリミングを行なえるほか、ここでエフェクトの設定をすることもできるのです。具体的にはホールで演奏しているような響きを持たせるリバーブをかけたり、広がりやウネりをつけるためのコーラスを設定することができるのです。こうした処理をすることで、また曲のニュアンスは大きく変わりますよ。

    ROLLY×週アス Vol.35 ROLLY×週アス Vol.35

     このようにしてビデオが完成したら、iPhoneにビデオデータとして保存。また、その場で録画して編集作業をしたのち、すぐにアプリから作ったビデオをメールで送ったり、Facebookへアップロードすることもできます。さらに、YouTubeへ直接アップロードできるというのも大きなポイントですね。

    ROLLY×週アス Vol.35 ROLLY×週アス Vol.35

     まさに「歌ってみた」や「演奏してみた」をiPhoneだけで可能にしてしまう機材というわけですね。ただし、イギリスのメーカー製品だけに、ニコニコ動画には対応していません。ニコニコ動画へアップロードしたい場合は、いったんファイルとして保存したのち、そのデータを手動でアップします。それほど手間はかかりませんよ。PCを使わず、iPhoneだけで完結できるというのはやっぱり便利ですよね。

    「じつは、手軽にいいビデオが撮れる機材はないものか……と探していたんですよ。ある人のためだけに歌った姿をビデオに撮って、すぐにメールで送れたら最高のプレゼントになるじゃないですか。これはそんな使い方ができますよ!」と、ROLLYさんもやや興奮気味。価格を確認してその場で注文しちゃったくらいですからね。今後、もしかしたらROLLYさんの未発表曲がYouTubeに自らの手によってアップされる日も近いかもしれませんよ!

    ROLLY×週アス Vol.35

     記事の感想はROLLYさんのツイッター(@RollyBocchan)まで。週刊アスキー本誌にも掲載しています。

    iTrack Pocket
    ●実売価格 1万2000円前後(記事作成時の価格です)
    ●ハイ・リゾリューション

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