block.fmで音楽を楽しむには、ウェブブラウザーでblock.fmのウェブサイトを開けばOK。基本的に、平日は18~26時、土曜日は14~19時の間、ライブストリーミングを流しています。もちろん、ライブストリーミングが終了した番組はアーカイブとしていつでも聴けるようになっています。
画面の右上にある「Mini Player」を開くと、その名のとおり小さいウィンドウで音楽を楽しむことができます。トラックリストから聴きたい曲を選ぶことも可能です。
このblock.fmのiOS用アプリが完成したことを聞きつけたので、これはぜひ話を聞かねばと思い立ち、取材を申し込んだのでした、
取材当日、都内某所にあるblock.fmのスタジオにお邪魔するつもりが、目的地に辿り着いても、スタジオらしい建物はどこにもありません。取材の同行者がいきなり民家のインターホンを鳴らしたと思ったら、実はそこが収録スタジオでした。いきなりの秘密基地感にワクワク。
取材したのは、block.fmの主宰者である☆Taku Takahashi氏。説明するまでもないですが、日本を代表するDJの一人であり音楽プロデューサーですね。もちろん、m-floのメンバーです。
block.fmのiOS用アプリは、すでにAppleに申請済みであと公開を待つだけになっているそうで、☆Taku氏にさっそく操作画面を見せてもらいました。なんか、スゲー作り込まれていることにビックリ。
実はアプリを見せてもらう前の雑談で、「block.fmとしては初のアプリなので、Appleの審査でリジェクトされないようにするにはどういうところを気をつければいいかをかなりリサーチした」と聞いていたので、まあ初アプリということは、ネットラジオをiPhoneで聴けるようにしたんだろうなぐらいの予想でしたが、実際のアプリは上、しかも斜め上を行っていました。
アプリを起動すると、DJのサムネール画像付きでラジオ番組が表示され、再生ボタンをタップすれば、その番組を聴けます。50番組ほどあるそうです。また、「ON DEMAND」タブでは生放送を聴くことも可能です。これだけなら想定の範囲内。
ビックリしたのは、「NEWS」タブを開くと音楽系のニュース配信するサイトからキュレーションされたニュース記事をまとめて読める機能。最近では、各種ニュースサイトの人気記事をキュレーションしてくれる「SmartNews」などのアプリが人気ですが、その音楽版といったところです。もちろん、これらのニュースはblock.fmの音楽番組を聴きながら読めます。☆Taku氏は、「昔は数多くあった音楽専門誌はいまはネットや電子に移行しちゃたけど、ネットや電子だと専門誌だけに一般の人が読む機会が紙よりもグッと減ってしまう。block.fmのアプリで音楽も楽しめてニュースが読めたら、多くの人が読むようになるんじゃないか」ということで、この機能を取り入れたそうです。ちなみに、現在ニュースを配信しているのは、block.fmをはじめ、Resident、Adviser、bmr、iLoud、iFLYER、FLOOR net、ALL DIGITAL MUSIC、WASABEATの9媒体です。気になった記事はクリップしてあとで読むことも可能です。
さらに驚いたのが、「あとで読む」だけでなく「あとで聴く」という機能。有料のプレミアム会員限定の機能ですが、放送中の番組の中で流れている曲を、一時的なキャッシュファイルとして保存して、期間限定ながらあとで楽しめるというもの。また、プレミアム会員の場合は、音楽や記事をクリップする数の上限が撤廃されます。
また、番組中に流れている曲でiTunes Storeで販売されているものがあれば、そのまま購入することも可能です。
極めつけだったのが、DRIVING、EXERCISE、RELAX、PARTY、ROMANTIC の5つの雰囲気から、いまの気分に合った曲を楽しめる機能。☆Taku氏によると「昔は、ヒップホップ好きはそれを専門に聴く傾向があったけど、いまはハウスミュージックも聴くなど音楽のジャンルを超えるのが当たり前。このあたりのキュレーションをコンピューターに任せると、ヒップホップ好きはどうしてもヒップホップ寄りの選曲になってしまうんだよね」とのこと。「block.fmではこれらの選曲をDJが担当しているので、好きなジャンルの知らなかった曲や、普段は聴かないジャンルの曲との出会いが生まれるのが特徴」と語ってくれました。
「SCHEDULE」タブでは、月間の配信スケジュールやイベントなどを一覧できます。
イベントなどのチケットをアプリ上から入手することも可能です。
アプリ開発については、実際の開発は1年、構想からだと3年ほどの期間を掛けたということでしたが、そのこだわりはアプリのUI/UXからも感じ取ることができます。左右のフリック操作で、アーカイブされた番組、ライブストリーミング中の番組、音楽ニュース、イベント情報などを画面に切り替えられます。上部にはApple純正アプリで積極に取り入れられている、左右にスライドさせるメニューも採用しています。さらに、音楽ニュースのページを詳細ページを開くと、記事が表示される領域は白地に黒字という視認性を考慮したUIに切り替えられるなど、UI一辺倒ではなくUXも考えられています。
取材の最後のほうは、☆Taku氏の話に「へぇー、へぇー、スゲェ」と感心するばかり。編集記者としてあるまじき態度で聞いていました。近日中にApp Storeに登場する予定なので楽しみに待ちたいですね。
ちなみに☆Taku氏は、古くからのMacユーザーでもあり、なんと週刊アスキーの電子版への完全移行についてすでに知っていました。週アスPLUSもチェックしているそうで、最近面白かったのはなんとリスキー記事とのこと。「あの、Surfaceになんか入れちゃう記事、面白かったね」と言われましたよ。ASUKAよかったね。
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