テレビみたいに滑らかな街歩き動画を撮ってみたい!
動画撮影を楽しんでいる人なら、スタビライザーは一度は憧れる秘密兵器ではないでしょうか。テレビの街歩き番組やドキュメンタリー番組などのぬる〜っと滑らかな映像は、プロのカメラマンの技術はもちろんですが、ブレを軽減するスタビライザーの効果も大きいのではないかと思います。そんな映像に憧れて実際に歩きながら撮影してみると、上下に大きくブレて、酔う映像になってしまいます。ビデオカメラはまだマシですが、手ブレ補正のないスマホでは壊滅的ですね。
ただ、カメラスタビライザーは高くて到底手が出ない! ……というのがこれまでのイメージ。でも最近は、手ごろ価格の製品も出ています。スマホでも手軽にハイクオリティーな動画が撮れるスタビライザーがどのくらいすごいのかチェックしてみましょう。
DUBSTACK モーションスタビライザー DCS235-RD
●7290円
1万円以下で買えるこちらなら、かなり気軽に手が出せそうです。やじろべえの原理でカメラが水平になるようにおもりでバランスを取る仕組みです。使用前には、カメラの位置をずらしたり、ぶら下がったおもり部分を左右に曲げたりしてバランス調整します。カメラを変えるごとに調整し直しになります。
コンパクトデジカメやミラーレス一眼に対応しており、カメラ底面の三脚ネジ穴を使って固定します。スマホを取り付ける際は、『スマートフォンホルダーDPC237-DP』(別売、1080円)が必要。
同じカメラ2台を使って比較してみた動画をぜひ見てみてください。坂道を歩いたり、ダッシュで走ったり、階段を上り下りしたりしています。
特にダッシュ時の揺れなさには驚き! スタビライザーがほぼ水平を保ったまま前進するのに対し、手持ちは大きくガタガタと揺れて映像がブレているのがわかります。
●メリット
手ごろ価格で試せる。カメラでもスマホでも使える(スマホホルダーが必要)。
●デメリット
使用前に細かな調整が必要。折りたためるものの、重量は約500g(カウンターウェイト含まず)。自立しないため、常に手に持っていないといけない。アーム部分が腕にぶつかるため360度回転できない。
DUBSTACK モーションスタビライザー DCS235-RDをアスキーストアで購入
DUBSTACK モーションスタビライザー DCS236-RD
●3万8000円
お値段はぐっと上がりますが、カーボンファイバー製で本体重量が約410g(カウンターウェイト含まず)とDCS235-RDより90グラム軽い上位モデルです。基本的な原理は同じですが、グリップの角度が調整可能なので垂直に握る以外の持ち方ができる点と、下部のおもり部分が三脚状になっているので置けるという点が便利です。
スタビライザー本体が500グラム程度と聞くと「そんなに重い?」という感じもしますが、カメラの重量が加わるので一眼タイプだと900グラムくらいになってしまいます。それを片手で宙に浮かせた状態で使うことになるので、少しでも軽いに越したことはないと思います。
こちらも実際に屋外で実験動画を撮ったのですが、DCS235-RDと違って地面に置けるのが助かりました。DCS235-RDは寝かせなて置くしかないのですが、こちらは立てられるのがいいです。
坂道や階段の上り下りを試してみました。揺れなさの効果はDCS235-RDと同じなのですが、慣れの問題もあって効果がちょっと伝わりづらい感じになってしまいました。
●メリット
カメラでもスマホでも使える(スマホホルダーが必要)。手に持つだけでなく三脚としても使える。使わないとき、疲れたときは地面に置ける。DCS235-RDと違い、手動なら水平方向に360度回転できる。
●デメリット
細かな調整が必要。DCS235-RDよりは軽いものの、重量は約410g(カウンターウェイト含まず)。
DUBSTACK モーションスタビライザー DCS236-RDをアスキーストアで購入
デジタル・オート・スタビライザー SwiftCam M3s
●4万8384円
さらに価格はアップするものの、自動制御が魅力の製品です。ただしスマホ専用です。スマホを取り付けたら、おもりの調整などはオートで行なわれます。
やじろべえタイプの上記2製品では、激しい動きをすると許容範囲以上にカメラが大きく揺れてガツンとぶつかってしまいます。もちろんその反動は映像にも映ってしまうので、常にスタビライザーが傾きすぎないように手元を気にしながら撮影する必要がありました。SwiftCamはオート制御なので、以下の子どもと遊びながら撮った動画のように結構激しく動いても大丈夫そう。ス…スゴイ!!
スマホの取り付けから、バランスの電源を入れて自動調整を終えるところまでを動画でチェックしてみましょう。動画のキャプションが小さめなので、大きな画面での表示がオススメです。
スマホを付ける前はこのような状態。クルクル回ります。 ホルダー部部分を開いてスマホを挟みます。 電源スイッチはここ。 自動でバランス調整を行ないます。撮影モードは、カメラの向きが水平・垂直方向ともになめらかに移動するフォローモード、カメラの角度が垂直に固定されて水平方向のみ自由になるパンモード、被写体に対してカメラの角度が固定されるロックモードの3種類。このようにモードの変更ができるのもオート制御ならでは、です。
各モードの動きを動画でチェックしてみてください。
手元にジョイスティックがあり、水平・垂直方向に動かすことができます。この点も、やじろべえスタイルの2製品とは大きく違うところです。垂直方向に動かせず、水平方向の回転も自然に任せるか手動で動かすしかない2製品と異なり、ゆっくりと滑らかに自動で動かすことができます。
こんな感じです。
以下の日本庭園を撮影した動画では、階段を上りきって扉の前に進むときの滑らかなせり上がり感がすごくいい感じです。上記2製品と違って、階段を上っても動きの反動がつかないところがいいですね。
●メリット
本体がコンパクトで荷物が少なくて済む。バランス調整が簡単。大きく動いても反動がつかない。水平・垂直方向に自動で動かせる。水平方向の360度回転が可能。重量が500gともっとも軽い。
●デメリット
スマホ専用でデジカメでは使えない。本体の充電が必要。価格がもっとも高い。
360度回転もOK 3軸制御のスマホ向けデジタル・オート・スタビライザー SwiftCam M3sをアスキーストアで購入
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価格や特徴の異なる3製品をご紹介しました。予想通り、機能は価格相応にアップします。SwiftCamのすごさに感激して、価格がいちばん高いにもかかわらずつい熱弁しすぎてしまいました。個人的には、スマホしか付けられなくても、スタビライザー+カメラの重量がいちばん軽くて気軽に遊べるSwiftCamが猛烈に欲しくなってしまいましたが、カメラでもスマホでも使えるモデルにもメリットがありますよね。ご自身の予算と用途をよく考えて選んでくださいね!
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