岡山県と広島県内を走る、両備グループのバス・鉄軌道ユニット(両備グループのバス、鉄軌道事業運営会社の総称)は、公共交通のサステナビリティ確保と地域の脱炭素への貢献を目指し、2023年度より「進(シン)・宇宙一面白い公共交通を目指すプロジェクト」を推進しています。このプロジェクトにより、公共交通をもっと楽しく、わかりやすく、使いやすく、「サービス業」としての進化を目指します。

その第1弾として、「涼を備えた両備のシン化」という共通コンセプトのもと、中国バス(福山市)、両備バス(岡山市)、岡電バス(岡山市)の3社が、それぞれ趣向を凝らした3種類の「涼備バス(りょうびバス)」を完成させ、この夏、期間限定で運行の予定となっています。1号車の中国バスは「昭和レトロでチュウゴCOOLバス号」として、昭和レトロな夏をテーマに車内を演出。降車ボタンを押すと、川のせせらぎとともに「ししおどしの音」が響きます。川の音とししおどしの音が良く聞こえるよう音量の調整や長さのバランスなど何度もやり直してようやく完成した降車ボタン音と、快適に過ごせるようにと全窓に取り付けたすだれ、全座席に完備した特製うちわに注目です。

2号車の両備バスは「納涼縁日号」として、縁日や屋台の演出を中心に風鈴や風車などで涼を感じられる仕様に。沿線の夏祭り情報も提供し、乗車口には扇風機、車内前方には汗ふきシートを用意しています。扇風機は「涼備 旋風・来(りょうび せんぷう き)」と名付けられたこだわりのもの。降車ボタンを押せば、花火が上がる音とともに車内に花火の映像が浮かびます(夜間運行のみ)。タイヤホイールを花火に見えるように塗っているのも特徴です。宇宙一PRJ恒例、 “調子に乗りすぎる”メカニックのこだわりの仕上がりになっています。

3号車の岡電バスは「お客サマーを快適にOh! COOL(送~る)号」として、現在岡山電気軌道で受け入れているインターンシップの大学生とともに企画。テーマは「COOLな氷の世界」として、見た目に涼しい雪だるまやペンギンなどの装飾のほか、冷感素材のシートや扇風機が用意されています。また、うちわや汗拭きシート、塩分タブレットの配付のほか、岡山電気軌道が運営する「たまうどん」(杜の街プラザ)の冷たいうどん割引券もプレゼントされます。車内モニターで流れるバス利用がどれだけ賢い選択(Cool Choice)であるかの啓発映像は学生の制作した作品となっています。さらには、降車ボタンを押すと氷の音が聞こえる仕掛けもされています。

また、同時に岡山県南と備後エリアのバス路線では“御朱印帳”ならぬ「夏休みバシュ印帳スタンプラリー」を開催。夏休みのバスを利用したお出かけ促進を後押しします。

暑い夏のお出かけでも、涼しく快適な移動を体感してもらうことで、積極的にバス移動をしてもらおうという施策。「宇宙一面白い」をテーマにするプロジェクトもさることながら、パッケージバスにとどまらず、バス停でバスを待っている時間にも涼を届ける企画は新しく、手づくり感満載ながらも振りきった企画は今の時代に受け入れられやすい施策かもしれません。

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