「レオナルド・ダ・ヴィンチ展―天才の肖像」
「万能の天才」レオナルド・ダ・ヴィンチの展覧会が4月23日より東京都美術館で開催。ミラノの大司教であるフェデリーコ・ボッロメオ枢機卿により17世紀初頭に設立されたアンブロジアーナ図書館・絵画館のコレクションが、日本で初めて公開となります。
また、タイアップ企画として、TBS系列で4月19日(金)夜10時放送開始のドラマ『TAKE FIVE~俺たちは愛を盗めるか~』に出演されている唐沢寿明氏と松坂桃李氏が展覧会会場の音声ガイドを務めます。オリジナルコンテンツを堪能していただくと共に、ダ・ヴィンチの絵が盗まれることから繰り広げられるドラマをお楽しみください。
「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」
続いては「プーシキン美術館展」です。フランス絵画の宝庫とされるロシア。その質の高さはフランス本国もうらやむほどだとか。
プーシキン美術館はロシアの首都モスクワの中心地に位置し、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館と並び世界的な西洋絵画コレクションを誇る国立美術館です。67万点を超える収蔵品の中から選りすぐりの66点が公開され、フランス絵画300年の栄光の歴史を辿ります。
最大のみどころは、ルノワールの印象派時代最高の肖像画と評される「ジャンヌ・サマリーの肖像」。「ロシアが憧れたフランス」を日本で堪能することができます。
当初、2011年4月から12月まで、横浜美術館、愛知県美術館、神戸市立博物館での開催を予定していましたが、同年3月に起きた東日本大震災の影響を受け急遽中止となりました。その後、関係者の間で協議が重ねられついに今年、当初の予定と同じ三都市での開催が決定しました。ゴールデンウイーク中は愛知県美術館での開催となります。
「貴婦人と一角獣展」
最後は「貴婦人と一角獣展」です。フランス国立クリュニー中世美術館の至宝である「貴婦人と一角獣」は、西暦1500年頃の作とされる6面の連作タピスリーです。本作品がフランス国外に貸し出されたのは過去にただ1度、アメリカのメトロポリタン美術館でした。本展は最高傑作の誉れ高い「貴婦人と一角獣」連作の6面すべてを日本で初めて公開します。
千花文様(ミルフルール)が鮮烈な大作のうち5面は「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」と人間の五感を表わしていますが、残る1面である「我が唯一の望み」が何を意味するかについてはいまだ謎に包まれています。その謎が本作品の魅力を高めていると言っても過言ではありません。
クリュニー中世美術館の珠玉のコレクションから厳選された約40点は、全てが日本初公開。これは絶対に見逃せませんね。ゴールデンウイーク期間中は国立新美術館で開催されています。
心弾む新緑の季節は美術展のハシゴもおすすめです。海外にお出かけの方は、美術品との行き違いにご注意くださいね。
[レオナルド・ダ・ヴィンチ展―天才の肖像、プーシキン美術館展 フランス絵画300年、貴婦人と一角獣展]
(文/六島京)