フランスの老舗ジュエラー「ヴァン クリーフ&アーペル」が、パリで手がけるジュエリー学校「レコール ヴァン クリーフ&アーペル」を7月に東京でも開講する話題は、以前お伝えしたとおり。
ジュエリーや時計にまつわる美術史の講義から始まり、その作業工程の体験や、実際に石に触れての宝石鑑定まで。知られざるジュエリーの世界を、パリから招いた専門家の手ほどきのもとで2週間にわたって学び、体験できるユニークな試みです。
今回カフェグローブでは、開講準備のためにパリから来日した「レコール ヴァン クリーフ&アーペル」の学長、マリー・ヴァラネ‐デロムさんにインタビュー。憧れのジュエリーの世界を、より深く楽しむためのアドバイスをお聞きしました。
「ジュエリーを選ぶ時に最も大切なこと、それは自分自身が美しいと感じるかどうかです。高価であるかどうかは関係ありません。では、自分はどのようなジュエリーを美しいと感じるのか。それを知るために、ジュエリーについてより深い知識を得る必要があるのです。たとえば、私達プロがジュエリーを見定める時は、指輪でもペンダントでも、ひっくり返して裏側を見ます。石を支える裏側の彫金加工を見れば、それを作った職人の腕がわかるからです」
ジュエリーの裏側とは盲点ですね! こうした選択眼を養うためにも、「レコール ヴァン クリーフ&アーペル」では、ジュエリーを「芸術史・原石の世界・サヴォアフェール」という3つの観点から学べるカリキュラムとなっています。
ところで、40代ともなれば、日常でジュエリーを身につけるシーンも増えるもの。サラリと素敵に使いこなすには、どうすればよいでしょう?
「ジュエリーは誰のためでもなく、まずご自分のためにつけるものです。仕事でもフォーマルな場でも、自由にジュエリーを組み合わせて、ご自分が身につけて嬉しい・楽しいと感じることが大切です。ひとつ重要なのは、身体の動きを邪魔しない、身につけていることを忘れるようなジュエリーを選んでいただくことですね。そうすれば、それはあなたの身体の一部となって、自然となじんで見えるはずですよ」
Photo: James Bort (c) Van Cleef & Arpels
今回の東京開講にあたっては、「日本の方は自国の文化を大切にしていて、何かを学ぼうという向上心も旺盛。それが2校目を東京に決めた理由です」とのこと。
ちなみに「ヴァン クリーフ&アーペル」は、日本に進出した最初のヨーロッパのジュエラーでもあり、今年はその40周年目にあたります。節目の年に開かれる、世界でひとつだけの贅沢なジュエリーの学校。まだ受講者募集中なので、ぜひチェックしてみてくださいね。
(文/編集部・田中)