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夏休みに突入し、家族で海外旅行予定の方も多いのではないでしょうか。海外旅行を楽しい思い出にするために、1番気を付けたいのはやはり健康面!
そんななか近年増えつつあるのが、「蚊媒介感染症」と言われています。「蚊媒介感染症」とは蚊に刺されることによって感染する病気の総称。特に熱帯や亜熱帯地域を中心に流行しています。主な蚊媒介感染症である、ウエストナイル熱、デング熱、チクングニア熱、日本脳炎、マラリアとはどのようなものなのか、以下に紹介します。
ウエストナイル熱
流行地域はアフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、西アジア、アメリカなどに及びます。アカイエカやチカイエカ、ヒトスジシマカなどに刺されると発症する感染症です。潜伏期間は2日~2週間程。主症状は頭痛や発熱、筋肉痛など風邪に似ています。治療は対症療法が中心で特効薬はありません。
デング熱
流行地域は東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国などに及びます。ネッタイシマカやヒトスジシマカなどに刺されると発症する感染症。潜伏期間は3日~1週間程で、主症状は発熱にはじまり、頭痛や筋肉痛、関節痛など。治療は対症療法が中心で特効薬はありません。死には至らないデング熱、重症型のデング出血熱と2つの病態があるので注意が必要です。
チクングニア熱
流行地域はアフリカや南アジア、東南アジアです。ネッタイシマカとヒトスジシマカに刺されると発症する感染症です。潜伏期間は3日~1週間程。主な症状は発熱と関節痛、発疹です。治療は対症療法が中心です。
日本脳炎
流行地域は日本、中国、東南アジアや南アジアです。コガタアカイエカに刺されると感染しますが、発症率は100人から1,000人に1人と極めて低く、大抵は無症状に終わるとのこと。感染した場合の潜伏期間は1~2週間程です。主な症状は発熱や頭痛、吐き気や嘔吐、めまい、意識障害など。ワクチンによる予防接種が可能ですが、発病した場合は対症療法が必要になります。
マラリア
流行地域は熱帯・亜熱帯地域の広範囲、東南アジア、アフリカ、中南米などに及びます。ハマダラカに刺されると発症する感染症で、潜伏期間は1週間から40日とやや長期です。マラリア原虫の種類により、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアの4種類に分類されます。このうち最も危険なのが熱帯熱マラリアで、治療が遅れると死に至る可能性があります。医師の処方による予防薬が有効であり、治療には抗マラリア薬が投与されます。
上記のような蚊媒介感染症を予防する基本は、まず肌を露出しないこと。そして、皮膚には虫よけスプレーを散布し、現地でアウトドアの予定がある場合は蚊取り線香の用意をしても良いでしょう。
「日本の蚊取り線香は海外の蚊にも効くの?」と疑問の方、その心配は要りません。日本製の蚊取り線香は海外の物よりも効果があるとされ、世界で重宝されているんです。これなら安心ですね。
蚊媒介感染症は風邪と症状が酷似しているので、発見が見過ごされがちです。蚊に対する予防を万全にして、心置きなく海外旅行を楽しんでくださいね!
photo by Thinkstock/Getty Images
(文/六島京)
RSSブログ情報:http://www.cafeglobe.com/2013/07/031705mosquito.html