世界的不朽の名作「ジャックと豆の木」をベースに、人間と巨人の壮絶バトルをド迫力の映像で描く3Dアドベンチャー超大作『ジャックと天空の巨人』は3月22日(金)に公開。
空に向かって猛然と伸びていく巨大な豆の木が結びつけた雲の上に広がる美し過ぎる天空の世界は、監督を務めたブライアン・シンガー入魂の映像となっています。しかし、その天空の大地の先に一歩足を踏み入れると、霧がうっすらとかかり、鬱蒼と生い茂った木々に囲まれた森が存在。森の奥へ進めば進むほど怪しい雰囲気を存分に醸し出し、主人公のジャックたちに待ち受ける想像を超えた冒険を予感させてくれています。
大冒険の舞台には持って来いのこの天空の大地だが、振り返ってみると過去にも様々な形で登場し、やはり伝説の存在として語り継がれている。なぜこんなにも天空に存在する大地や都市は人々を魅了し、更に冒険という言葉が似合うのでしょうか? そこで今回、過去天空を舞台に描かれた物語(作品)などを基に天空の描かれ方を検証。冒険心を煽り、人々の心をくすぐる人気の秘密と本作『ジャックと天空の巨人』との共通点を探ってみました。
■天空伝説検証1:天空の城ラピュタ
まず“天空”というキーワードで思い出すのはジブリ作品の中でも圧倒的な人気を誇る『天空の城ラピュタ』(86)。作品内で描かれる天空都市ラピュタは主人公の少年パズーの亡父が見たという事以外はほとんど都市伝説レベルの存在。また、<竜の巣>と呼ばれる巨大低気圧に覆われ、行き着くためには試練とも言うべき困難な道のりが待っている。本作と比べると類似点も多く、本作の天空の大地は語り継がれてきた物語の中の存在で、主人公ジャックに亡き父がベッドで読み聞かせてくれた絵本や見世物小屋の演劇に出てくる架空の世界。また、天空に行きつくには雨や雷、風など悪天候にも負けず、豆の木を一歩一歩1万メートル登りきらなければ到達できないという困難の先に存在している。
■天空伝説検証2:ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
大人気RPGゲームのシリーズ4作目『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』(90年発売)にも天空伝説が初めて登場した。このゲームでは地上を破壊し尽くす力を持った地獄の帝王エスタークという悪の存在を、その力に脅威に感じた天空の城に住む龍の神マスタードラゴンが激しい戦いの末、封印したという設定がある。また、天空城には天空の装備と言われる武器や防具が必要で、全てを集めた選ばれた者しか踏み入れる事が出来ない。
ではジャックと天空の巨人ではどうか?かつて地上には巨人たちが存在し、次々と人間を襲っていたという。しかし、人間はなんとか巨人たちを天空へと追いやり封印、その後何百年間の平穏な時が訪れたという
世界が舞台だ。また天空の大地に行くには、古の“種”が必要であり、その重要なアイテムがない事には天空にたどり着く道が開けない。
■天空伝説検証3:ONE PIECE
社会現象を巻き起こしている大人気漫画『ONE PIECE』にも天空の世界が描かれている。それは雲の上に浮かぶ天空の大地(ヴァース)と呼ばれる幻の地。鬱蒼と茂るジャングルのような緑の中は奇妙な生物や植物が存在し、ルフィ船長率いる海賊団の絶好の冒険舞台となった。と同時にそこには次々と襲い掛かってくる“敵キャラ”もいっぱい。伝説というベースの上に<冒険×敵>という、思わずワクワクしてしまう要素が付け加えられているのだ。
ジャックと天空の巨人でも、天空の大地は壮大な自然が描かれ、緑豊かな森や岩の建築物、荘厳に水が流れる川や滝など一歩踏み入れれば冒険が始まってしまうような舞台が整っており、そして、何と言っても
『ONE PIECE』から分かる天空ワールドの要素天空の大地に潜んでいたのは圧倒的なパワーを持ち合わせた巨人たちだ。
■天空伝説検証4:アバター
全世界の歴代興行収入記録を塗り替えた映画界の伝説『アバター』(09)にも天空に浮かぶ山々が登場する。ハレルヤ・マウンテンと名付けられたこの浮遊する山脈は、突き抜けた青い空に厳かに浮かび、吸い込まれるような空の青と山肌のコントラスに思わず息をのむ。モデルとされる中国の世界自然遺産<南天一柱>が映画にちなんでハレルヤ山と改名するほどの自然美だ。そんな浮遊する山々は舞台惑星パンドラに住む種族ナヴィ族が乗り回す龍のような鳥のような珍獣バンシーが生息する一帯で、ナヴィ族の戦士はこの天空に浮かぶ山脈に上りバンシーと心を通じ合わせなければ一人前として認めてもらえないという通過儀礼がある。
『ジャックと天空の巨人』で描かれる天空の大地もそれはもう圧巻といえる壮大な景観となっており、『アバター』を彷彿とさせる映像に仕上がっている。そしてストーリー上、ジャックはお姫様を救うために天空の大地へと足を踏み入れる。農民のジャックがお姫様を救うというまさに英雄になれるチャンスを掴んだ点、天空にはどこか男を上げるためのきっかけがあるのかもしれない。
■天空伝説検証5:マチュ・ピチュ
現実世界では<空中都市><空中の楼閣>と称される南米ペルーにある『マチュ・ピチュ』は、世界遺産にも認定される天空伝説と呼ぶには相応しい建造物。15世紀のインカ帝国の遺跡と言われており、未だ解き明かされない多くの謎を含んだ歴史とロマンに満ちた場所。厳密には天空に浮かぶ都市ではないが、標高243mに建てられたこの土地には、自然美とその謎が生むロマンと歴史に年間200万にも観光客が訪れるという。『ジャックと天空の巨人』では天空が誕生したのは遥か1,000年前。誰の記憶からも忘れ去られ、ひっそりと地上を見下ろし続けてきた長い歴史がある。一体どうして天空に大地が誕生したのか?歴史研究家なら垂涎の歴史とロマンがあるのだ。
ジャックと天空の巨人
http://www.jack-kyojin.jp
3月22日(金)、丸の内ルーブルほか全国ロードショー
3D/2D 吹替え版同時公開
(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLC
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