ガジェット通信編集部のある秋葉原、ちょいと歩けば淡路町などには、まだまだ古い建物や店が残っています。
「100年以上続かなければ老舗と名乗れない」
みたいな説もあり、本当に老舗と呼ばれる名店に訪れるなら秋葉原の外周を攻めるのは定石であります。
というわけで、筆者(YELLOW)のマイブームである“老舗巡り”をしてみた次第です。
明治38年創業!日本最古の居酒屋『みますや』
昭和初期、すなわち関東大震災後に建物は建て替えられましたが、この『みますや』は明治38年創業、日本で一番古い居酒屋と言われています。
その建物は文化財としても貴重ですが、それはあくまでも『みますや』の魅力のひとつにしか過ぎません。
前回、この『みますや』の美味しいランチを紹介し、その料理の美味しさに一発で虜になった筆者ですので、是非とも居酒屋としての『みますや』を紹介する方向で頑張ってみました。
夕闇に 煌めく提灯 秋のみますや
秋も深まり日が沈むのも早くなって参りました。
今の季節、日が沈み夜の気配を感じるくらいから灯る“赤提灯”に吸い寄せられるのは、酒飲みの習性で御座います。
渋い“縄暖簾”をくぐると、そこはまさに“THE・昭和”な世界が広がっていて、それだけで筆者のテンションも上がります。
店の中央に店主が座っているので一人で来た旨を告げ、指定された席に座ります。
一人の場合、大抵は店の入り口横にある大テーブルに相席となるので、超常連さんは開店と同時に自分の指定席に座る人も居ます。
席に座ると店員さんが注文を聞きに来るので、まずは素早く飲み物を注文し、飲み物が運ばれて来た時に最初の料理を注文すると良い感じです。
ここら辺、ルールやマナーではありませんが、店のテンポと言うかリズムを崩さない様に、粋に振る舞う心掛けは大事かと思います。
チェーン店のようにボタンを押して店員さんを呼ぶシステムでは無いので、店員さんの動きを見てスマートに注文すると良いですね。
『みますや』は美味しい日本酒が揃っているし、常連さんも日本酒党が多いようですが、筆者はビール党なので『エビス』(大瓶)を最初の一杯に選びました。
名物の『牛にこみ』を食す!
今はネットでチョイと調べればメニューも分かるし、その店の名物料理まで知る事が出来るので、店に入る前からアタリを付ける事が出来るので便利ですね。
というわけで、『みますや』名物と言われる『牛にこみ』(600円)を注文してみました。
長ネギとタマネギ、それに牛肉を一緒に煮込んだ料理ですが、なかなかボリュームもあって良い感じですね。
普通、居酒屋さんの“牛煮込み”と言えば、かなりガッツリと煮込んだ奴が定番ですが、この『みますや』はタマネギの色を見て分かる通り、さっと煮ているので牛肉の味が抜けずに良く残っています。
これはなかなか美味しいですね。
トロリと煮込まれた牛煮込みも良いのですが、この『牛にこみ』も良い味を出しています。
と、同時に『サンボ』の『お皿』を思い出してしまうのは筆者だけでしょうか?
『牡蛎フライ』を所望する!
秋と言えば秋刀魚の美味しい季節ですが、牡蛎フライも恋しい季節です。
なので筆者も『牡蛎フライ』をオーダーしたのですが、手元にある“お品書き”には載っていたものの、この日は『牡蛎フライ』は無いとの事……。
勿論、他にも美味しいメニューは沢山あるし『みますや』ならではの名物もあるのですが、なんとなく揚げ物な気分だったので『鳥から揚』(650円)にしてみました。
めちゃめちゃ古い店なので値段もお高いのかと思っていたのですが、どのメニューも特に高いって事はなく、意外とリーズナブルなのは嬉しいですね。
『鳥から揚』を食す!
整いました。
『みますや』の『鳥から揚』は醤油ダレに漬け込んだ奴ではなく、本当に鶏をサクっと揚げた感じですね。
衣は片栗粉、もしくは片栗粉と小麦粉(薄力粉)の混合の様で、見た目よりも軽い唐揚げになっています。
黒い粒々が胡椒にも見えますが、そこまで胡椒の味はしないので、その正体は謎のままです。(山椒?)
「わざわざ老舗で唐揚げってのもどうなの?」
って説もありますが、格好付けて通ぶるよりも自分の好きな物を食べるのが『みますや』の流儀と聞いていますので、この選択肢もありだと思いますね。
ボリュームもあり実に個性的な唐揚げですので、是非とも試してみて下さい。
ご馳走様でした!
『みますや』 総評
この日は神田の『大越』にも寄りたかったので、軽く一杯やって店を出ましたが、非常に満足出来る内容でした。
『みますや』は老舗ですが、あくまでも“大衆居酒屋”としての形を大事にしているので、値段もリーズナブルになっているそうです。
また、変な格式や形式にこだわらず、それぞれが自由に酒と料理を愉しんで欲しいとの事で、割と敷居は低くなっています。
なので、意外と誰にでも訪れやすい店ですので、是非みなさんも『みますや』に訪れてみて下さい。
『みますや』
住所:東京都千代田区神田司町2-15-2
営業時間 11:30~13:30 17:00~22:20
定休日:日曜祝日
―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: YELLOW) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
- 会員限定の新着記事が読み放題!※1
- 動画や生放送などの追加コンテンツが見放題!※2
-
- ※1、入会月以降の記事が対象になります。
- ※2、チャンネルによって、見放題になるコンテンツは異なります。