10月7日生まれ 愛知県出身2005年ミュージカル「テニスの王子様」で脚光を浴びる。
2006年4月ミニ・アルバム「Rough Diamond」でデビュー。
現在までに10枚のシングル6枚のアルバムを発表し、リリースと平行して全国LIVE TOUR、日比谷野外音楽堂、日本武道館など単独ライブも精力的に活動。2009年には韓国、台湾、中国でCDデビューを果たし、上海や北京でもLIVEを行うなどアジアにも活動の場を広げている。
また、俳優としてはドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」映画「ギララの逆襲」(ヴェネチア映画祭招待作品)、「恋極星」(上海国際映画祭ノミネート作品)、「湾岸ミッドナイトTHE MOVIE」「神様ヘルプ」「CMタイム」などに出演。
2013年デビュー7周年を記念して、4月24日にニューシングル「軌跡」をリリース。
――よろしくお願いします。僕はこういったインタビューをするのがはじめてなのですごく緊張しています。加藤さんははじめての舞台は緊張しましたか?
加藤和樹:緊張しました。はじめての舞台は『ミュージカル テニスの王子様』だったんですけど、人前に立って歌って芝居をするのがはじめてだったので、大丈夫かな、って不安もすごくありました。あの作品って同年代の子たちが部活みたいに一致団結してがんばろう、という作品なので、そういう仲間がいてすごく心強いことも有りました。ひとりでステージ上にいきなり立て、って言われるとすごく緊張したと思うんですけど、ああいうみんなでつくり上げるというのがあの時の自分にとってはものすごく心強かったですね。舞台がほとんどはじめての人ばかりだったので、その気持も共有しあえる。そういう強さみたいなものは有りました。
――今回のメンバーはどうでしょうか?
加藤和樹:今回の舞台は30代がいないんですよ。湯澤幸一郎さん、コバケン(小林健一)さん、岸祐二さんとかは40代ですし、他はほとんど20代で、AKBの子は10代です。ちょうど真ん中がいなくて、30代には僕が一番近い感じです。
――仲はいいですか?
加藤和樹:すごくいいですよ。岸さんがお父さん的存在、というとちょっと失礼ですけど(笑)兄貴的な存在でいてくださって、若い子に足りないところをいろいろご教授してくださります。僕はその間に挟まれながら、自分でできるところは自分でやりますし、やっぱりまだ先輩たちに教わることもたくさんあるし、逆に若い子から教えられることもありますね。今回の演出が茅野イサムさん。舞台がはじめての方のためにみんなで一緒にウォーミングアップや、セリフの発し方、いい声で、いい滑舌じゃないと人に届かないんだよ、とかも含めて教えてくださりました。茅野さんに一番言われたのは、いまどきの若い子たちって言葉で何かを伝えるという事がうまくない。メールで済ませてしまうことも多いと思うんですけど、本当に伝えたいことは言葉で言うべきだという思いもあります。
――言葉にするのが苦手になっているんですかね?
加藤和樹:どうしても言葉が流れてしまいがちになりますよね。「本当に今一番伝えたいことってなんなの?」っていうのがない。僕自身もそうなんですけど、人前でしゃべるときに早口になってしまったりとか、結局何が伝えたいのってなってしまうんですよね。多少、もう一回見つめなおしてそれをお芝居でやるという。すごくいい現場だなと思います。すごく大切なことがいろいろありますね。
――演出家の茅野さんが厳しい方だというのをよく耳にするのですが、どういう感じですか?
加藤和樹:厳しいのはもちろんあります。ただ怒っているだけではなく、もっと良くなる可能性があるからこそ「それは違う」とか教えてくれるわけで、すごく愛がある人です。稽古の時間ももちろん限られているわけで、その時間をちょっとでも割いてでも良くしたいというか。乗り越えないといけないころを気づかせてくれる人ですね。結局、それで出来ないまま舞台に立って恥をかくのは役者自身なので。
――今回、千本桜では青音海斗役を演じることになったと思うのですが、最初にKAITOを見た時と今の印象の違いはありますか?
加藤和樹:僕はこの話を頂いてからボーカロイドを調べるようになったんですけど、結構ボーカロイドって実態がないじゃないですか。もちろんいろんなところで描かれていて、誰が描いても、それが初音ミクになるというのがおもしろいなと思います。もちろん公式の設定とかはあるにせよ、マフラーがトレードマークでちょっとお馬鹿でアイスが好きで、とかいろいろありますけど、でも、ニコ動とかを観ていわゆる“KAITOってこういうイメージ”って思っている人とはやっぱり印象が違いますね。僕が演じている青音海斗は、大正時代で悪しき者達と戦う、しっかりとした大人の桜小隊という特殊部隊の隊長なので、ダメダメな部分はひとつもない、というわけではないですが、男としてちょっと見せる弱さみたいなものはあります。ひょろっと、ふにゃんとした、お馬鹿な感じではないです。軍人さんなのでビシっとした感じです。ミクに対しても部下なので怒鳴るときは怒鳴ります。
――『千本桜』の曲についてはどのようなイメージをお持ちですか?
加藤和樹:このお話を聞いてから一番最初に聞いた時、イントロからワクワクする感じでした。ボカロ曲というのはいままで聞いたことがなかったんですけど、これはすごくいい曲だなと。音楽的なところから言っても。すごく言葉のはめ方や、メロディラインなど、誰もが一回聞いて口ずさめるようなすごいインパクトのあるメロディだと思います。そこに乗っている歌詞も一見言葉遊びだと思ったんですけど、ちゃんと意味があって、一斗まるさんが描かれたイラストと映像が相まってすごくバランスがいいですね。ひとつのエンターテイメントとして何回でも繰り返し観られる、聴ける、そんな楽曲ですね。
――他にボーカロイドの曲は聴かれましたか?
加藤和樹:KAITOの曲を何曲か聴きました。基本、黒うさPさんの曲を聴こうと思ったんですけど、たくさんあったのでTwitterでファンの人に教えてもらいました。『卑怯戦隊うろたんだー』とかは最低な歌だなと思って聞いてたんですけど(笑)おもしろいなあって。この声でこんなこと歌うのって結構シュールだなあって。
――ちなみに、カラオケで『うろたんだー』を歌ったりされましたか?
加藤和樹:歌ってないです(笑)割りと音域が広いじゃないですか。僕は『千年の独奏歌』みたいな、ちょっと幻想的というか、民族音楽っぽいメロディがいいなあと思いました。KAITOって『カンタレラ』もそうですけど、高音の声が印象的だったんです。でも『千年の独奏歌』は低音がすごくキレイな響く歌で。だから僕はKAITOは高音よりも低音のほうが好きですね。低い声のほうがすごくより生っぽいというか、KAITOっぽいなって思います。
――『千本桜』にちなんで、今までで印象に残っている“桜”はありますか?
加藤和樹:僕はちょうど3月4日で名古屋から上京して10年なんですけど、東京に来て目黒川の桜を見た時はすげえなあと思いましたね。こんなに人が集まるんだって。名古屋にももちろん名古屋城とか桜が咲いてますけど、あんなに長い桜が川沿いにあるのはないですね。
――花見はよくされるんですか?
加藤和樹:毎年なんだかんだいってやってますね。去年はちょうどミュージカルの稽古中だったのでメンバーとどんちゃん騒ぎしたりして(笑)
――『千本桜』のメンバーでは花見に行かれますか?
加藤和樹:したいですね。ちょうど舞台が終わる頃には桜が咲き始めているかな?せっかくなので打ち上げとかも兼ねて行きたいですけどね。それこそどこかの千本桜を見に行ったりして。目黒川でもいいですけど(笑)。
――記事をご覧の方へメッセージをお願いします。
加藤和樹:『niconico』では僕も『ブギウギナイト』という番組をやらせていただいていてます。そういう色んな発信ができるツールとしてはすごいと思います。僕もたまに暇な時に誰か面白いことやってないかなってニコ生を見てみたりとかしてます。はじめて見た時に、女の子がコスプレをしてひたすら『テニスの王子様』の曲を流すっていうのをやっていて。普通に家でこういうことやってるんだ、って思ってコメントをちょろっとして(笑)画面を通してしか会えないですけど、そこも素敵な表現の場所だと思います。こういう僕らが演じているものもそうですけど、生のものを是非見に来ていただきたいなって思います。もちろん今回もネット配信もありますけど、是非両方見ていただきたいなと思います。
――ありがとうございました!
加藤和樹オフィシャルサイト
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