27日にテレビ朝日系で放送された『ミュージックステーション2時間スペシャル・有名人も選んだ私の応援ソングランキング』で、AKB48に歌って欲しい曲を視聴者からの投票で決定するリクエスト企画『Mステ生投票』が実施された。
●レアな指原莉乃センターの『フライングゲット』を披露
その結果、事前に指原莉乃がセンターを務めることが発表されていた『フライングゲット』が156831票を獲得して1位に決定。結果が発表された直後、指原はこみ上げるうれし涙を照れ笑いで隠すかのように「やったー!」と喜び、前田敦子ポジションに入って歌うレアな『フライングゲット』のパフォーマンスを披露。新選抜メンバーのお披露目的な番組出演だったが、指原の存在感が際立っていた。
他の候補曲は、もし決まれば初となる高橋みなみセンターの『恋するフォーチュンクッキー』と、渡辺麻友センターの『ヘビーローテーション』だったが、投票の中間発表時点で『フラゲ』は49%を獲得して『恋チュン』の31%、『ヘビロテ』の19%を大きく突き放し、そのまま独走した模様だ(『フラゲ』以外の最終得票数は未発表)。
●“国内人気”ではやはり指原莉乃が1位?
ところで、指原莉乃センターの『フライングゲット』に投じられたこの15万あまりの票数をどう見るか。
センター候補の3人とも、事前に『Twitter』と『Google+』で投票を呼びかけていたため、3人を“神推し”する数万人のファンがこぞって投票に動いた。
この生投票企画には、六本木のテレビ朝日本社1階で23日から26日までと、放送当日の番組公式ホームページで18時から21時までの3時間、投票することができた。ほとんどのファンはホームページから投票したようだが、投票は(基本的には)1端末から1票に限定されていたため、財力がモノを言う選抜総選挙とは違い、ファンの絶対数がそのまま投票数にも反映されたはずだ。
一方、先日の選抜総選挙で渡辺麻友を1位に導くのに大きな功績があったと言われる中国票だが、『Mステ生投票』について、中国のSNSではまったくといっていいほど投票を呼びかける動きは見られなかった。
そのような状況の下で行われた『Mステ生投票』で、指原莉乃は15万票以上を獲得して“1位”となった。やはり国内のライト層を含めたファンからの人気では未だ指原が圧倒的ということなのかもしれない。
●新センター・渡辺麻友は自らの発信力を高められるか
先日の選抜総選挙で念願の1位になった渡辺麻友。しかしその後もメディアへの露出では2位の指原莉乃に押されがちだ。指原と共に出席する記者発表会では、話を振られるのは指原ばかりで、イベントの模様を伝えるニュースサイトの見出しもなぜか指原の方が主語になっていることがあるなど、存在感が薄い。いつも“上手いこと”を言う必要はないが、「アイドルサイボーグ」「お人形さんみたい」と評されるルックス同様、型にはまったビジネス文書を読み上げているようなコメントが多いことが記者ウケの悪い理由ではなかろうか。
スキャンダルを乗り越えヒールもこなす指原に対し、叩いても一片のホコリも出ない渡辺麻友の清純さは誰もが認めるところ。“アイドル文化”を日本に10年か20年は遅れて追いかけている中国で人気があるのももっともだ。
しかし、「選抜総選挙1位」の肩書を背負ったからには、AKBグループの顔として、彼女たちが持つ色鮮やかな魅力を今の日本人に向けて発信する役割を否が応でも担わなければならない。そんな時、真っ白なキャラクターでは印象に残らないし、つまらない。
渡辺麻友にも決して色がないわけではない。深夜ラジオや舞台裏を伝える番組では、表向きの彼女からは想像もつかないほどはしゃぐ姿を見せていることをファンは知っている。そんな彼女の本性を知る指原は「まゆはもっと自分を出した方がいい」とアドバイスを送っている。
今後1年間の活動を通して、渡辺麻友は自らの色を出し、発信力を高め、等身大の「会いに行けるアイドル」として活動するAKBグループを引っ張っていけるセンターになれるのか。今こそアイドル・渡辺麻友の成長物語が見たい。
画像:27日放送の『ミュージックステーション2時間スペシャル』より引用
※この記事はガジェ通ウェブライターの「ろくす」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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