向井理さんと片桐はいりさんがほんわかとした姉弟役を演じる、映画『小野寺の弟・小野寺の姉』が10月25日より新宿ピカデリーほかにて全国公開。TVをスタートに映画化にもなった『怪物くん』『妖怪人間ベム』、アニメ『TIGER & BUNNY』など大ヒット作の脚本を務め、2012年には「日経エンタテインメント!」にて“ヒットメーカー・オブ・ザ・イヤー2012”の準グランプリを受賞、原作小説『小野寺の弟・小野寺の姉』の著者でもある脚本家・西田征史氏の待望の初監督作品です。
向井理さんと片桐はいりさんが演じる“一見似ていなさそうだけれど、なんだか似ている”姉弟の恋と人生の行方を描いた本作。共演には山本美月さん、及川光博さん、ムロツヨシさん、寿美菜子さん、麻生久美子さん、大森南朋さんと豪華キャストが結集! 2人を巡る少しせつなく、でもとびきり温かくてコミカルな物語が完成しました。
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そして10月の公開を前に、完成披露特別上映会を開催。主人公・小野寺姉弟を演じる向井理さん、片桐はいりさん、そして小野寺姉弟の恋と人生を動き出させるキーパーソンの山本美月さん、及川光博さん、さらに西田征史監督が登壇し、仲の良い撮影現場を感じさせるわきあいあいとした雰囲気で会場を沸かせました。
向井理(以下、向井):『小野寺の弟・小野寺の姉』という長いんだか短いんだかわからないタイトルの映画ですがすごく不思議な映画で、なにかありそうで何もなさそうな……何もなさそうでけっこういろんなことが起こりうる作品です。撮影中も日々不思議な感覚の中撮影していて、あっという間に撮影が終わってしまいました。
片桐はいり(以下、片桐):監督と向井さんと会ったのが6年くらい前で、そのときからこんなことできたらいいねぇ、と話して、苦節5年。
いろんな気持ちのすれ違い、思いやりなど、そういう“気持ちのサスペンス”を楽しんでください。
向井:僕コメディって聞いてオファーされたんですけど。サスペンスだって今初めて知りました(笑)。
山本美月(以下、山本):普段(ファッション雑誌)CanCamでモデルをやっているんですが、こういったゆるふわな格好をすることがなかなかないので、嬉しかったです。コミカルで面白い2人に支えられながら、楽しみながら作品に参加できました。
絵本のような可愛らしい世界観なので、リラックスして楽しんでいただけたらと思います。
及川光博(以下、及川):普段もはいりさんと向井くんはツッコミあってボケあって、姉弟のように仲が良い。スクリーンの中でそれが溢れでている作品になっています。そして今ノリにのっている監督です。僕も監督の幸運の波に乗ってみたいなぁ、と思っています。
“ささやかな日常風景を描きつつも心の中はいつもアドベンチャー”! 「小野寺見た!?」そんな会話がこの秋、日本中を覆い尽くすのではないかと思っています。
この日は劇中と同じくメガネをかけて登場した向井さん。しかし最初の挨拶が終わると、片桐さんが「メガネを外すとカッコいいので、どっちも楽しめるように」と、向井さんのメガネを外すというお客さんへのサービスも。
――姉と弟のキャラクターをどうやって作り上げていきましたか?
向井:同じ原作の舞台をやっていたので、その時に作り上げてきたものはありますね。映画は去年の12月に撮影だったのですが、去年はわりとはいりさんとよく会うなぁ、という年でした。
5年の蓄積がでればいいと思っていたので、特にああしよう、こうしようというのはなくて、普段通りのこの関係がスクリーンにのっかったら、面白いことになるんじゃないかな、と思いながらやっていました。
片桐:普段いろんな女優さんと共演していらっしゃるでしょうけど、その方たちとは違った向井理が見せられるといいなと思っていました。それがとても素敵な弟になりました。
――お互いに長い間お仕事をご一緒していて、どんな印象をお持ちですか?
向井:尊敬する先輩、女優さんであり、本当に冗談抜きで日本一のコメディエンヌだと思っています。舞台でもそうですし、今までの他の作品でもご一緒して、いろいろにじみ出てくる女優さんだな、と。いるだけでおもしろいっていうのはなかなかいないです(笑)。
でも本当にコメディエンヌとしてすべてを備えている方だなと思っていて。舞台中とかも僕ははいりさんの背中を見て、舞台とはこういうものだというのを教えられ、勉強させていただきました。
「そんなことない」と照れる片桐さんに、及川さんは「本当にみんな尊敬してますよ、はいりさんのこと尊敬してない人なんていない! この会場のみんなほとんど」とちょっとふざけながらもフォローを入れていました。
片桐:自分も実際に弟がいますが、向井さんは本当に理想の弟ですよね。普段も弟としてうまく姉を転がすように私を扱ってくれます。
普段会っていない時も、今何してるのかなぁとか、ちゃんと寝れたかなぁとか、ドラマ大変なんだろうなぁとか思いますよ。
――みなさんはこの中で誰を姉弟にしたいと思いますか?
及川:それはもう弟にしたいNo.1、向井くん。文句のつけようないじゃないですか。そしてとにかくお酒でも飲んで語らいたい。友達と連絡つかなかった時とかに「飲みいこうぜ」って、楽な感じで。
向井:僕は実際に兄がいるので、小さい時は姉が欲しいな、と思っていた時期がありました。なので……はいりさんがいいです!(笑)
でもやっぱり姉と弟という関係性で舞台と映画と連続で共演していると、もうお姉ちゃんとしてみるところはありますからね。だから劇中でもそうですけど、一緒にごはんを食べるシーンとかで無言でも居心地が悪くない。それでいてごはんを作ってくれる。こういう便利な姉はいいなと(笑)。
このコメントに対し、「今日の待ち時間とかもね、喋ってもいいし、喋んなくてもいいしみたいな感じで気楽でしたよね」と話した片桐さん。
片桐:私は弟の部分は十分堪能したんで、兄として向井さんがほしいですね。だって本当に便利って言ったらあれですけど、なんでもできるもんね。お芝居とかも下からこう「はいりさん頑張ってくださいよ」って操縦してくれる。
でもそれだったらむしろお兄ちゃんとして甘えさせてほしい、と思いますね。
最後に西田監督から、この映画いついての想いが語られました。
西田監督:25歳くらいから舞台の作・演出を始めまして、オリジナルというものにこだわって作ってきました。映像の脚本を書くようになって、いきなりはオリジナルを書かせていただけないので、いろいろ経験を積んで、ようやくこうやってオリジナルで発表させていただけるようになりました。
その間に、『怪物くん』や『妖怪人間ベム』、アニメ『TIGER&BUNNY』という作品などで、地球を救うとか、大きなスケールの話を書いたので、急に家の中のちっちゃい話を書きたくなりまして、こういうみみっちい話を書きました。
僕が本当に大好きな俳優さんに出ていただいた、とても豪華な俳優陣による、とても地味な映画なんですけど、ちょっとでも気に入っていただけましたら、お友達、家族、あと知らない人にも宣伝お願いします(笑)。
また、「西田監督とは何年か前からお仕事させてもらっているので、初監督作品に呼んでいただけて個人的に感慨深い作品」と話した向井さん。不思議な雰囲気を醸し出す姉弟の、ちょっと切なく心温まる物語には、西田氏らしいクスっと笑える小ネタがたくさんつめ込まれています。
観たらきっとこの姉弟が好きなる! 10月の公開をお楽しみに。
映画『小野寺の弟・小野寺の姉』
2014年10月25日(土)より、新宿ピカデリー他全国ロードショー
http://www.onoderake.com
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