サッカーJ1で、2014年8月23日に行われた横浜F・マリノス対川崎フロンターレの試合で、マリノスサポーターからバナナを振る差別的挑発行為があった問題を受けて、Jリーグ側が8月29日に処分を発表。けん責と500万円の制裁金が科されることになりました。
※関連記事 Jリーグ川崎フロンターレ・レナトがバナナ振りにコメント 「一つの行為で日本人へのリスペクトが変わることはない」
http://getnews.jp/archives/653192
村井満チェアマンはクラブ側の責任について、啓発活動・監視体制・発生後の対応の3点を検討した上で「横浜FMの当該試合での監視体制や発生後の対処については適切であったと思いますが、結果的にファン・サポーターの皆さまへの十分な啓発活動がなされていたとは言えず、クラブの責任を問うこととなりました」として、「一クラブの問題にとどまらず、サッカー界全体の、ひいては社会全体の問題として、一人ひとりが主体的に向き合わなくてはいけないものであることを示唆していると考えます」とコメント。改めて関係者・サポーター全体で「世界で一番フェアでオープンなリーグ」を目指すことを呼びかけています。
この処分に対しては、サポーターからは「妥当なのでは」「重く受け止めなければならない」という声がある一方、問題を起こしたサポーターの責任を問い、「個人への請求すればいいのでは」という意見も少なからず上がってます。
一方、挑発される側になってしまった川崎ですが、9月20日のFC東京戦で協賛しているDoleの最高級『極撰バナナ』を来場者にプレゼントすることになっていました。これが、FC東京側の意向によりアウェイ側ゲートでのバナナプレゼントは中止するとホームページで発表。ホーム側入口のみでの配布となりました。
これには、アウェイでのスタジアムグルメを愛する人が多いFC東京のサポーターからは落胆する声が続出。ネット上でも、「バナナもらいたかった」「楽しみにしていたのに」と残念がる声が上がっており、「帰る時に配ってくれればいいのに」「他のフルーツにしては」という代替案を出す人もいますが、「このタイミングだから仕方がない」「何かがあってからでは遅い」と諦めにも似た感情を抱く人も多いようです。
当初の予定の変更を余儀なくされてしまった川崎とFC東京の”多摩川クラシコ”。この日には『仮面ライダー鎧武』でバナナをモチーフにした仮面ライダーバロンが等々力に来場するなど、バナナづくしになるはずだっただけに、今回の一件が水を差す格好になってしまいました。世界的な差別行為を失くす動きとプロモーション、ヒートアップしたサポーターへの対策との間のバランスをどう取るのか、Jリーグや各クラブがこれまで以上に苦心することになりそうです。
※画像は川崎フロンターレ公式ホームページより
http://www.frontale.co.jp/info/2014/0818_8.html
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