最近、「うどん県」と改称して、じわじわ来ている感じがする香川県。農水生産物のアピールとか、観光誘致とか頑張っていらっしゃるみたいですね。
PRも刷新。かなり斬新な広告戦略を展開しておられるようです。(真面目な話、このポスターほしい)
急に親しみを感じるようになった「うどん県」ですが、うどん県の偉い方から、「うどん県は、うどんだけが名産じゃないです。本気出して作ったとびきりおいしいオリーブ牛を食べさせるからいらっしゃい」と、ご招待をいただきました。
というわけで、去る11日に、うどん県がプロモートしているブランド和牛「オリーブ牛」のセミナーに出かけてきました。
セミナー会場の都内のホテルに出かけてみたら、あら、なんだかゴージャスではありませんか。
うおお! なんだかすごく高級そうなお肉ではないですか。試食会が……、いや、セミナーが楽しみです。
一日300粒相当のオリーブを食べさせて肥育した讃岐牛が「オリーブ牛」
うどん県の偉い方もプレゼンに気合いが入ってました。意外だったのですが、うどん県の和牛飼育の歴史は古くて、飛鳥時代から和牛の飼育を行っていたそうです。
時代が下って明治になり、牛肉の消費がさかんになると、京阪神に讃岐牛として出荷していたそうです。この讃岐牛に、オリーブを食べさせて飼育したのがオリーブ牛というわけですね。
オリーブ牛については、少し説明を加える必要があるでしょう。うどん県は、ご存知のとおり小豆島でオリーブの栽培が盛んでした。日本は諸外国のようにオリーブの実ごと食べるよりも、圧搾してオリーブオイルに加工するほうが圧倒的にニーズが高いです。したがって、どうしても大量にオリーブオイルを絞った絞りかすが出ます。
以前は、堆肥などにしていたそうですが、「人間が食べられるくらい安全なものだから、オリーブの絞りかすを牛に食べさせてみればいいんじゃないか」と考えて実験をはじめたそうです。ところが、オリーブの絞りかすは牛にとって渋味が強いらしく、なかなか食べてくれません。
試行錯誤の末、オリーブの絞りかすを干すとプリンのカラメルソースのようなあまい香りになることが判明。牛も、よろこんで食べてくれるようになり、オリーブ牛というブランド牛が生まれたというわけです。
セミナー会場の入り口には、オリーブの絞りかすを乾燥させた飼料が展示されていました。本当にプリンのカラメルソースみたいな甘い香りがします。この飼料を、オリーブの果実に換算して1日300粒以上、讃岐牛に与えないと、オリーブ牛と呼ぶことは許されないのだそうです。
さて、試食タイムです
さて、お待ちかねの試食タイムです。バラ、ロースなどの部位の違いの風味の違いを感じてもらうために、岩塩とオリーブオイルだけで味付けしたものを用意してもらいました。ちなみにオリーブオイルは、うどん県が誇る最上級のオリーブオイル。
本当にクセがなくて、変な話、グラスについでもらってそのまま飲めそうな感じでした。いや、これは飲み物です。
さて、オリーブ牛の実食です。
半分仕事を忘れて、試食してしまいましたが、どの部位も牛肉独特の「クセのあるにおい」が薄くて、それでいてコクがある味なんですね。
たとえば、牛肉を丼物にしたり焼いたりして食べると、脂が口の中に残って、お茶で口直しをしたくなることが多いと思います。そういった嫌みがまったくない味です。僕は時々、和食の仕事をするんですけど、芽ネギを挟んで握り鮨とかにできそうだなと思うくらい牛肉のいい部分だけが感じられるお肉でした。
さて、ここからは当然のお約束ですが、おかわりにGO!
うどん県スタッフの方も焼き方に回ってましたが、基本セミナー参加者がホットプレートで、じゃんじゃん焼いてオリーブ牛を堪能するスタイル。舌の上でとろけます。ああ、至福の時であります。
オリーブ牛を楽しむには?
オリーブ牛の認知度が高まるにしたがって、全国から問い合わせが増えているそうです。とはいえ、まだまだ全国に供給できるほど生産が追いついているわけではないのが現状なのだとか。
ご自宅でオリーブ牛を召し上がりたい方は、オリーブ牛のブランド管理をしている団体が開設しているホームページ「ミートミュージアム」からお取り寄せするのが一番確実です。
ウェブの中に、オリーブ牛の販売店の紹介がありますから、すぐにわかると思います。
http://www.sanchiku.gr.jp/whats/olive/
また、認証を受けてオリーブ牛を販売している小売業者さんが、アマゾンや楽天などで、すき焼きのセットなどを販売されているので、お試しとして購入されるのもいいかもしれませんね。
プロの本格技術でオリーブ牛を提供する店も続々
首都圏や京阪神では、オリーブ牛を提供する飲食店も増えているようです。たまの外食にお出かけする時は、検索で探して、電話確認してからお出かけすると、確実にお楽しみいただけると思います。
食欲の秋です。おすすめできるお味なので、機会がありましたら、ぜひお試しくださいね。
※この記事はガジェ通ウェブライターの「松沢直樹」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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