綿脳さん のコメント
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カップ麺業界の暴走が止まらない。本日1/17(火)発売の『ペヤングチョコレートやきそば ギリ』はその名の通り、チョコレート味の“やきそば”だ。
いや、チョコレート味のやきそば、ってそもそもおかしくないか?と思いながらパッケージを眺める。
板チョコをあしらったパッケージには、「I LOVE YOU」と記されている。悪ノリである。内容量はこれまでのシリーズと変わらぬ麺80g。しかし、原材料名表記がおかしい。
「油揚げめん」に「添付調味料(チョコレートベース)」と続き「かやく(クルトン、イチゴ加工品)」とある。
やっぱり、チョコレートなのだ。かやくは通常の『ペヤング』と異なり“後入れかやく”。なるほど、クルトンとイチゴを連想させるレッドの粉末が入っている。“やきそばソース”の表記には、違和感を禁じ得ない。
いつものように湯切りを行い、“ソース”をかける。……甘い。香りが、フレーバーが、甘い。チョコレート風じゃなくてチョコレートだ。
あたりに甘い甘い香りが漂い、編集部がにわかにざわついた。
後入れかやくを入れ、何かが完成した。
あたたかな蒸気に包まれたチョコレートフレーバーが周囲を包む。めんを持ち上げると、つややかなチョコレートがしたたる。
「そうだ、これはホットなデザートなんだな。食事だと思うからおかしいんだろう」
そう思って口に運ぶと……考えていたよりもチョコレートの甘さは“控えめ”だったが、しっかり、甘い。やっぱりデザートだ。ホットケーキみたいなもんだ、と思いこみながら、はしを動かすのだが、強烈な違和感だけが脳を支配する。
食べながら筆者は、自分が混乱していることに気が付いた。
食べる動作、そしてめんの細さや縮れ具合、硬さなどは慣れ親しんだまるか食品のペヤングソース焼きそばのそれなのだ。口に入った瞬間、「ハイ! ペヤングですよー。ソースやきそばのめんですよー」と脳に指令が送られる……はずが、チョコレートの甘さのせいで、情報が整理できないのだ。
よせばいいのに、クルトンのサクサク食感と、フルーティーなイチゴ風の酸味がときおり遅れてやってくる。比較的ビターで甘さもそこそこに蓄えたチョコレート味とのバランスは非常にとれている組み合わせだと思う。
けれども、『ペヤング』のめんが、僕を大きく乱す。食べていて、こんなに乱れた食品はあっただろうか(いや無い)。
朝起きて「今日はチョコレート味のペヤングっぽい食感の麺を食べたいな!」という日があるのであれば、この『ペヤングチョコレートやきそば ギリ』は大いにアリだろう。そんなときは迷わず購入し、急いで湯切りすべきだ。
だが、おそらく、そんな日は来ない。
日々の生活に閉塞感を感じている人、2017年を自分の力で変えたいと考えているけど何をしたらいいかわからない人、チョコレートが好きでたまらない人には『ペヤングチョコレートやきそば ギリ』をおススメできる……かもしれない。
もしあなたが店頭で『ペヤングチョコレートやきそば ギリ』と目が合ったなら、己と向き合うチャンスだ。検討を祈る。
ペヤング チョコレートやきそばギリ | まるか食品株式会社 http://www.peyoung.co.jp/products/632/
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