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〈4/4〉安藤礼二×速水健朗「満洲国というユートピア——分離独立から考える日本のいま」【2015/11/25収録】 @gotanda6
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この夏、中国東北部、旧満洲地方の三つの主要な都市、瀋陽(奉天)、長春(満洲帝国の首都であった新京)、ハルビンを旅してきたという安藤礼二。11月新創刊の『ゲンロン1』に、満洲をテーマとする論考を寄稿している。いま、満洲を論じる理由は、それが近代日本を映し出す鏡として存在していたからだと安藤は言う。宗教とそれを表現する美的な建築様式、ヨーロッパ的な近代を乗り越えようとした都市計画、国家機能を先鋭化した政治と経済の体制の整備。近代日本が目指した新しい国家の純粋なかたちが、そこにはあったのだ。他方、速水健朗が満洲に注目するのは、「独立国家」という観点からである。速水は満洲国を失敗した独立国家として捉えている。ポール・ヴィリリオは「事故のないところに進歩はない」と述べたが、満洲の失敗をヴィリリオの「事故の博物館」構想の視点から捉えると見えてくるものがあるのではないか、というのが速水の視点である。五族協和を掲げた、多民族・多宗教の帝国、満洲。近代日本のユートピアは、日本の精神文化や社会構造のなにを写し、いかにデフォルメさせていたのか。現在の満洲を旅することで、われわれはどのような視点を獲得できるのか。大著『折口信夫』が角川財団学芸賞を受賞したばかりの安藤礼二と、速水健朗が、ユートピア国家満洲から日本のいまを激論。

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