長田紀之 聞き手=福冨渉「ミャンマーとはだれの場所か──クーデター、民族、そして『ビルマ』」(2021/11/12収録) @sh0f #ゲンロン211112
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【収録時のイベント概要】アジア経済研究所研究員の長田紀之さんをお招きして、ミャンマーの政治・社会についてお話をうかがいます。聞き手はゲンロンの福冨渉。今年2月に起こった軍事クーデターが、日本でも大きなニュースとなったミャンマー。市民による抗議デモが続く一方、国軍による弾圧によって多くの命が落とされています。抵抗運動のなか「国民統一政府」が樹立され、少数民族武装勢力との協力のもと、国軍との戦闘開始すら宣言されました。かたやASEANの首脳会議は、国軍司令官の出席を事実上拒否するなど、国際的な圧力も高まっています。なぜこれほどの混乱となったのでしょう。その理由を考えるには、ミャンマーの込み入った歴史や複雑な民族構成を知る必要があります。古来から多くの王朝が乱立して争いが続いてきたこの国は、19世紀に英国の統治下に置かれます。第二次大戦中には日本軍にてこ入れされた対英独立義勇軍が設立されました。戦後ようやく独立するものの、種々の少数民族を巻き込んだ内戦が続き、軍事クーデターを経て、国軍が長期にわたって政権を握り、1988年の民主化運動は流血の事態を引き起こします。2010年代になってようやく、アウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟が中心となった民政移管がなされたかに見えましたが、2021年にはふたたびクーデターが起こったのです。また、ロヒンギャ問題として知られる宗教対立の火種も、いまだにくすぶったままです。いったい「ミャンマー」とはだれにとっての場所で、「ミャンマー人」と呼ばれるのはどのような人々なのでしょうか。現地の政治史・都市社会史を研究する長田さんのお話から、日本とも歴史的・経済的に深い関係を結んできたミャンマーのいまとこれからを、広く語り尽くすイベントです。■ミャンマーとはだれの場所か – ゲンロンカフェhttps://genron-cafe.jp/event/20211112/