最後だからこそ『ライトノベルの完結』(SE編集者のコラム)
読者の皆様こんにちは、平和です。 残念ですがこのコラムも今回で最終回です。これまでお読みいただいた皆様、ありがとうございました……!
今回は最後に触れておきたいと思った 『ライトノベルの完結』 について語ってみたいと思います。無念の打ち切りから長期シリーズの大団円まで、始まりがあれば終わりもあるのは世の常ですが、 「どんな形で物語の結末を届けるか」 はとても難しい問題です。
これまでのコラムでも何度か触れましたが、基本的にライトノベルというジャンルも商業では出版社による 経済活動のルール内 にあります。 人気があって売れていれば書き続けて書籍が刊行されますし、採算が取れない場合は続けるのが難しくなります。関係者の健康上の理由など、別の要因もあり得ますが、ひとまずここでは 売れ行きに絞って 考えてみましょう。
新しい作品を刊行するとき、その作品がどれくらい読まれるのかは未知数です。実際には色々な観点で精度の高い予測をするのですが、究極的には刊行するまでわかりません。 このため、特段の事情が無い場合はシリーズ最初の1冊は露骨に「続く」という内容にはせず、物語に区切りを...