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花柳流のお家騒動、 日本の舞踊界を 震撼とさせる
事件が起きています。
この事件に際し、 TBS系情報番組で 真矢みきさんが
「 貴彦さんの意見には 違和感を覚えます。 流派の発展を
願うとおっしゃるなら、訴訟を起こしたいっていう 考えは
浅はかな気がします 」 という コメントをしました。
私は 〝 この人こそ、浅はかで おかしい 〟と思いました。
いくら宝塚で 花柳流の先生に お世話になっているとはいえ、
寛氏に肩を持つのは 公平さに欠けると 思いました。
報道は 〝 裁判は 日本舞踊の 最大流派 「 花柳流 」の4代目
家元・花柳寿輔(じゅすけ、本名・寛)(85)から 不当な理由で
除名されたとして、 3代目家元の親族・花柳流のプリンスと
言われている 花柳貴彦氏(40)が 処分の無効を
訴えていたもので、東京地裁が25日、除名を無効とする
判決を下した。
伝統芸能の後継者問題が 発端となった 異例の訴訟は、
ひとまず貴彦氏が 勝訴したが、 どちらが 真の後継者に
なるかという 最大の懸念事項は 宙に浮いたままで、
さらに泥沼化する可能性も ありそうな状況 〟 と O.A されました。
しかし この裁判は 「 除名処分 」の件であって
「 家元後継 」の 裁判では なかったのです。
本来、 花柳流は宗家 初代家元、二代、 三代目まで 血縁継承でしたが、
花柳寛氏は 花柳流家元の 血縁 ではなく、三代目の
花柳寿輔 (本名若葉)の 指名 を受けていたわけでも
ないのに、 若葉家元が亡くなった時 (2007年)〝勝手に〟
自薦し ご自分が四代目を継ぐ と言って 今日まで至り、 その間
剛腕に花柳流派を 仕切っていらしたのではないでしょうか。
一度、 権力の座に 居座り、 意のままに 物事を動かす
悦楽を 憶えると、 それを 放したがらないといいます。
寛氏の場合も そうなのでしょうか?
何と 5代目家元に ご自分の孫の 創右氏 (23)を
指名しているのです。 仮に、 孫の創右氏が 花柳流を
継いだとすると、 これ以降は 本来の花柳流お家元は、
完全に 宗家の血縁継承が 断絶、 新しい 血縁継承が
始まることに なります。
はた目から見ると、 これでは花柳流宗家の〝乗っ取り〟と
見る人も少なからず、 考えれば考えるほど、
恐ろしいことのような 気がします。
大昔に例えれば、 大名に 家臣が 謀反を犯し、
後継ぎを守らず〝 お家 〟を乗っ取り、 更に自分の 孫を
後継ぎにする 何か シェイクスピアの 悲劇みたいですね。
しかも 用意周到に、 邪魔者の 貴彦氏を 暗殺 ( 除名処分 )
まで しているのです。 これは 裁判で 「 除名無効 」 と なり
貴彦氏も 勝訴はしたのですから、花柳流の 正当な後継者として
寛氏を 提訴すべきと思います。
この除名裁判中にも 寛氏は、ご自分の孫の創右氏を
〝 五世宗家家元 花柳壽輔 継承の儀 〟のご案内と 称して、
6月4日(土)に 浅草神社において 「 継承の儀 」を
行うとし、 翌 6月5日(日)には 帝国ホテルにおいて
〝 新しい門出の 『壽王・壽輔 襲名』 を 祝う催し 〟 700人が参加予定。
これは 傲慢の極み、 横暴の極みではないでしょうか。
このような 「 壽王・壽輔 」 というような 名跡を 血縁の全く無い
方が 継いでいいのでしょうか。 たった 23歳の方が。
しかも 3代目家元 花柳寿輔 ( 若葉 )氏により
「 あなたが 次を頼むわね 」と、 お願いされ
「 それを 引き受けた時点で 次の家元になる覚悟というものは
その時点から 今まで生きております。」 と 花柳流のプリンス
花柳貴彦氏は おっしゃっています。
裁判中、 証人となった 花柳千代さんも 3代目寿輔(若葉)氏が
ハッキリと 居並ぶ 高弟の前で 自分の後継者は
貴彦さんと 紹介したと証言しています。
私にとって 人事に思えないのです。 私自身 50年前に 花柳梅静氏に
師事、 1959年5月に 三越劇場で 初舞台 「 藤娘 」 を 踊らせて
頂いています。
その後、 縁あって 六本木の 故花柳徳助氏、 二世徳助氏に 師事。
日本に帰ってからは 深水流 (朝丘雪路氏)に入り、 歌舞伎座や
新国立劇場など 出演させて頂いております。
「 雁金 」を 踊る私( 歌舞伎座にて ) 平成18年8月27日
花柳流派の方々も、 伝統芸能の本来の継承者は 誰が
正当な 継承者なのかを よく考え、見極めたほうが
よろしいのではないでしょうか。
花柳流が 二つに 分裂するようなことが
あってはならないと存じます。
花柳貴彦氏、 花柳千代さんのおっしゃるように
一大家族として 昔のように 皆さんが 一丸となって
盛り立て 栄えれば 素晴らしいことです。
亡き 花柳流宗家の方々の 心も安らぐことでしょう。
花柳寛氏は 花柳流のために 貴彦氏を お守りし、
お育てする 家老のような 立場の方ではなかったのでしょうか。
皆さま どう思われますか?
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では 皆さま 次号をお楽しみに。
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