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『「クジラに乗った青年」の 罪と罰 』 【Vol.793】
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『「クジラに乗った青年」の 罪と罰 』 【Vol.793】

2016-03-19 10:00
    皆さま ごきげんよう。
    私の ブロマガを ご購読くださり、
    ありがとうございます。
    **************************************************

    今回 私が取り上げたのは 「征服」と題した コンテストの
    写真の問題です。
    北海道立 オホーツク流氷科学センター(北海道紋別市)が
    主催した写真コンテストで、 打ち上げられた
    クジラの死骸の上に立って ガッツポーズをしている
    男性の姿を撮影した作品が 同コンテストの 最優秀賞に
    選ばれたのです。
    なんと 非常識きわまりないことでしょう!


    コンテストの主催側には 「自然や生命を冒涜している」
    などの批判や 審査員への判断を疑問視する声が
    ネット上で 大非難されたと言う。

    この事態を重くみたのか、最優秀賞に選ばれた撮影者は
    受賞を辞退し、 写真コンテストの主催者は HPに
    謝罪文を掲載したのです。

    世間が騒がなければ、受賞者は 辞退しなかったのか、
    世間が騒がなければ、主催者は謝罪文を 載せなかったのか。

    私をはじめ、世間の皆さまは どのような意図で批判をしているのか、
    彼らにはわからないと言うことが、情けなく思います。

    撮影者と審査員の名前は既に判明しているようですが、
    犯人探しのようなことは 問題ではありません。

    審査員(女性)が その「選評」の中で、
    「海岸に流れてきた? クジラに乗ってヤッタゼ!と言った
    得意のポーズの青年!
    滅多に見られない作品作りに 成功されたと言っていいでしょう」
    としました。
    審査員(女性F・K)は 朝日新聞の取材に
    「クジラは生きていると思った。 その上に乗っかるなんて
    勇気があると思ったし、感動したので選んだ。
    それが冒涜と言われると 何と言っていいかわからない」
    と語っています。

    あきれかえります。
    この方のメンタリティが 信じられません。
    「征服」と題して「クジラの上に立つ」行為は もっての他ですが、
    それは クジラの生死が 問題なのではありません。
    世間の憤りは、生死を越えて 「生命」あるものに対する
    敬意や 尊厳を 持ち合わせた人間ではないと 言うことに
    対して憤っているのです。

    しかし、この方には世間の怒りや憤りは届かないようです。
    一般常識の基準が、世間の皆さまとは 天と地ほど
    かけ離れているからです。
    まったく情けない話です。
    こうした常識のない人間がいることによって、
    「日本」という国がどれだけ迷惑を被り、世界に対して
    恥をかくことになることか。
    悲しい限りです。
    恥ずかしい限りです。
    古来より 日本は道徳心の高い、 慈悲深く、 礼儀正しい、
    心根の優しい人々によって つくられてきたはずです。

    4年後には 東京オリンピックが開催されます。
    おりしも、オリンピックの選考者が 日々決まっています。
    若い方々の活躍はめざましく、メダルの数もきっと
    たくさん見込まれると思われます。
    その反面、若者の常識はずれな犯罪が多いのも
    昨今の日本の特徴です。
    一長一短では 成しえないかもしれませんが、
    日本の国花である桜の 開花宣言ならぬ、 
    皆さんで改心を宣言して、 思いやりのある
    人間宣言でもしたらいかがでしょう。

    クジラの事件では、 先月はじめに 伊豆大島の沖合で
    熱海発伊豆大島行の 東海汽船の高速ジェット船
    「セブンアイランド友」が、 クジラと見られる物体と衝突。
    乗員・乗客に けがはなく、沈没の恐れもなかったのですが
    海面は血の海で、 クジラは 瀕死の重傷を負いました。 
    周辺は クジラの多い海域で、スピードを減速するなどして
    航行しているようですが、巨大なクジラがレーダーに
    映らない なんてことがあるのでしょうか。
    その後、 東京湾で発見された 12メートルものクジラは、
    ひょっとしたら その時のクジラだったかもしれないと思うと
    可哀相でなりません。
    海面すれすれに走る 高速ジェット船に 全長12メートルもの
    巨大なクジラが 見えなかったのでしょうか。 
    なんとも 不可解です。


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    では 皆さま 次号をお楽しみに。
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